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漢語口語速成入門上3課:動詞述語文,你吃什么?

中国語文法は語順と文型、そして文を構成する句形(フレーズともいえます。ここでも語順が関係します。)で学びます。

文型、句形は図で表現し易いので覚えやすいです。
また句形(フレーズ)は文のピースと捉えて、ピースを組み合わせてどんな文型を使うかで表現の仕方を学べます。

又語順と文型は密接に関係していますから、図で文型を掌握すれば語順の間違いは少なくなります。

表現は言い表し方です。具体例は語順と文型を取り上げる際に、日本語のどんな言い方に近いのかという比較で説明します。ですからこんなことを言いたいときにはこんな文型での言い表し方が適切と判断できるようになれば、日本語からの作文ではなく、最初から中国語で表現する言い表し方ができます。


動詞述語文

三課のダイアログ

三大述語文

動詞述語文は次のような文型です。

|吃 什么?
|吃 饺子。
」は主語部分と述語部分の区切り目です。
述語部分の核となる品詞太字で際立たせています。ここでは動詞「吃」です。ですので動詞述語文と言いますが、注目したいのは「吃 什么?」「吃 饺子。」の句形です。

動詞・目的語のフレーズ

動詞と目的語のフレーズです。目的語は動詞の後ろに付きます。英語のVO構造と同じですね。
吃 饺子 は 「餃子を食べる」になります。

動詞述語文はおもに主語の動きや動作が関係する表現の際に使います。

課文では 吃 Chī食べる・喝Hē飲む・买Mǎi買う 3つの動詞で、「する+何を」の対話文が載せられています。

中国語ではこの「動詞+目的語」のフレーズは基本フレーズで文の重要なパーツの一つです。

他動詞・自動詞という品詞を学生時代に習ったことがあると思います。他動詞は目的語を取る動詞で、自動詞は目的語を取らない動詞です。中国語でも同じです。

中国語にも「zǒu、歩く」という自動詞があります。
我走了Wǒ zǒu le。

“走”は中国語では「行く、歩く」という意味です。また最後の“了”は文末に置いて変化を表し、全体で「私は行くことになった」つまり「失礼します」という意味になります。

NHKゴガクル https://gogakuru.com/chinese/phrase/20788

本論からそれますが、こうしたフレーズとして使う場合、中国語では品詞に替わってそこにフレーズを置くこともできます。

6課で「认识你们很高兴。」という文がでてきます。意味は「お知合いになれてうれしいです」ですがこの文型構造は次のように理解できます・

认识你们(動詞・目的語) | 很高兴。述語は|の後ろですから形容詞の高兴(うれしい)という様子を表しています。
この文では「认识」という動詞と「高兴」という形容詞がありますが、主語部分が「认识你们」述語部分が「很高兴」ですから、形容詞述文になります。

「认识你们」の认识は日本の漢字では認識ですから、固い表現ですが「あなたを知って」という主題になります。

文型全体は形容詞述語文ですが主語が句(ここでは動詞+目的語)になっています。例えば名詞の単語が思い出せないときはそこをフレーズにしてしまうことができます。あとで具体例をだしますが、語彙を増やさなくても文章はできますので、そうしたコツも身に付けたいものです。

中国語文法でも品詞の役割があって、名詞・形容詞・動詞・副詞などの呼び名で用いられる品詞の表現上の機能は日本語や英語と同じです。介詞という日本語にはないものもありますがこれは次回扱います。

注目したいのは英語や日本語では品詞にその形があるのですぐ識別できます。しかし中国語の単語は品詞の機能はあっても形態では見分けがつきません。

なにより一つの単語が色々な品詞を兼ねます。どんな品詞かは、ですから形態ではなく文中の置かれた場所によって判断します。

1: 中国語の単語にも名詞、動詞、副詞などの品詞の機能・役割がある。
2: ただ品詞の形態がないうえに、同一の単語がいくつか の品詞を兼ねます
3: その語がどの品詞の役割を果たすかは、単語の置かれた位置(語順)によって決まる。単語ではなく句(フレーズ)でも同様の役割が可能。


ひとつの品詞がいくつもの品詞の機能を兼ねる例を下記にあげてみました。

例えば「早zǎo」は「从早到晚」でしたら朝晩の名詞の朝です。     「起得很早qǐ de hěn zǎo 起きるのがとても速い」であれば形容詞の早い、「早去早回Zǎo qù zǎo huí 早く行って早く帰る」でしたら副詞の早くですね。

ある単語で名詞を修飾できそうな単語でしたら、形容詞+名詞の形でフレーズにして使ってしまえば、意味は通ります。

逆に形容詞的な表現をしようとしているのに、うっかり動詞の前に置いてしまったり、これを語順の間違いと言いますが、この語順の間違いは意味不明になります。

とくに日本人のやりがちな語順の間違いですが、動詞を最後に置いたりしますと、その後に目的語が続かないので変な文になります。

1.動詞述語文の基本語順
動詞が述語の位置に置かれる文を「動詞述語文」と言います。<主語+述語>の述語の部分に動詞を置き,ここでは中国語の語順は<主語(S)+動詞(V)>だと覚えましょう。
また,動詞が目的語を伴う場合は,<動詞+目的語>のフレーズ全体が述語となりますので, 主語+述語(動詞+目的語)となりますが,<主語(S)+動詞(V)+目的語(O)>の語順だと覚えればよいでしょう。
※ s・v(VOフレーズ)= s・v・O
2.否定形
ここでは「~しない」というまだ起こっていない未然の出来事や,時間を超越した習慣の否定を表す副詞“不”を覚えましょう。“不”は副詞なので,必ず動詞の前に置き,動詞の連用修飾語となります。
  
主語+“不”+動詞(+目的語)
他们 不 来。(彼らは来ません。)
我 不 吃 饭。(私はご飯を食べません。)
“不”の発音は“bù”という第4声ですが,直後に第4声の動詞が置かれると,第2声に声調変化して発音されるので注意しましょう。
 不 bù + 去 qù → 不去 bú qù (行かない)

3.副詞の位置
否定を示す副詞“不”と同様に,「~も」の意味を表す“也”や,「みな,すべて」という意味を表す“都”などの副詞も,動詞の前に置かれます。
主語+副詞+動詞+目的語
他 也学习 汉语。(彼も中国語を勉強します。)
他们 都去。(彼らはみな行きます。)

http://www.coelang.tufs.ac.jp/mt/zh/gmod/contents/explanation/001.html#:~:text=%EF%BC%91
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下記の簡単な句形ですが応用範囲は広そうです。

■ テキストの会話ダイアログのやり取りを対話のメソッドで練習

中国語は叙述文と疑問文で単語の並びは同じです。

講師の言う文が聞き取れても意味が分からないので会話レッスンはできないなどと考えないでください。

你吃什么?が脳裏に残っているうちに、什么の位置で知っている言葉で名詞になる言葉が例えば米饭であれば  我 吃 米饭 と応えることができます。

例:
你 吃 什么?    → 我 吃 米饭。
你们 买 什么?  →   我们 买 书
総合練習でシーンを絵にして対話ができるようになっています。

対話で聞き取る箇所は疑問詞以外の部分です。
それを聞き取って、オウム返しに復唱し、それから「什么?」を考えて応えます。

教室での対話練習はこのように今学んでいる単語で、時には自分の知っている単語を当てはめて、対話レッスンを行うことで会話が成立します。

その体験を味わってください。決してある程度習ってからでなければ実際の対話レッスンはできないなどと考えないでください。

習った文が5つぐらいしかない入門者でも、そこそこ会話を早くから行うStepをどうぞ開始してください。

会話はともかく文型と語順を押さえて、中国語でたくさん対話を行うことが中国語脳を作る最善のレッスンです。

会話ダイアログの文型と語順を押さえて、どうぞその表現と同じタイプの言い方を沢山使ってみてください、