子育てに役立つ経済学の本 『予想通りに不合理』
子供をちゃんとした大人に育てようとすると、やってほしいこと、学んでほしいこと、色々あって、「ただ健康に育って、笑顔でいてくれればいい」なんて言う気持ちが端に追いやられることもままあるのですが^^;、そう言う時に限って、子供も大人も<こちらの思惑通りにならない>ですよね??
子育ても、経済学も、根底には「理性で考えれば、やるべきことは自ずと分かる」とか「消費者としての、正しいのあり方とはこうだ」というのがあり、思考パターンとして「would」でなく「should」で考える癖がある気がします。
でも、人はそんなに合理的なものじゃない。
食べない方がいいとわかっているケーキに、つい手を伸ばしちゃったり
つい気が大きくなって、高いものを頼んでしまったり・・・
そういったあれこれを<行き当たりばったり>と捉えるのではなく、その不合理性を予想するのが、「行動経済学」であり、それを学生たちへのアンケート実験で詳らかにしたのが、こちらの本。
つまり、人の理性なんてそんなに当てにはならなくて、「would」が行動を支配する。
娘において言えば、
<来週のレッスンで合格するには、今日はこれだけしないと間に合わない>
と私は想定するのに、娘は全然気が乗らなくて、ついやきもきしちゃう・・・
そんな時、「そうそう、人間なんて完璧なもんじゃない」というのが、肌で理解できるこの本。購入したのは随分前なのですが、娘の「would」を後回しにしそうになった時に、読む処方箋のようになっています。
扱っている題材の割に、例示が多く、「確かにそうだわ〜」という実感を伴って読めるので、娘にも中高校生くらいになったらぜひ読ませてあげたいです。実験のやり方や行動への移し方など、学生のうちに知っておきたいことも、たくさん載っていると思います。
よりたくさんの良書をお伝えできるように、頑張ります!