読書感想文、指南。いかに読書感想文を書くか

以前、TVで「桃太郎の読書感想文はいかに書くか」というのを取り上げていたのを見て、私だったらどうまとめるかな、と考えて書いたものです。

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夏休みの読書感想文の宿題に困っている人の多くは、<文字数が足りない>といいますね。実際、あらすじをまとめるだけでは文字数は足りません。ですので、話の内容というよりむしろ、いかに自分が思ったことを膨らませられるかが勝負

でなければ、「とにかくなんでもカタカナにして文字数を稼ぐ」と言っていた知人みたいになりますよ。曰く、「書くべきは<自由>ではなく、<フリーダム>。アルファベットならなおよし」笑。

その番組では、インパクトを出すために「二種類の人間に分けられる」からスタートすることを提案していました。まぁ、切り出しは何でもいいですが、「桃太郎は~」というようなあらすじからは、始めるべきでないというのは私も同感です。

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桃太郎感想文

 きびだんご。なんて美味しそうな響き。そう思いませんか?
桃太郎が他の似たような冒険譚と一線をかくすのは、このきびだんごのおかげといっていいと思う。
 絵本や童話にはたくさんの「美味しそうなもの」が描写されている。例えば、『ぐりとぐら』のふわふわのかすてら、『ヘンゼルとグレーテル』の魔女が作ったお菓子の家。『おむすびころりん』のおむすびだって、山の斜面を転がれば砂だらけのはずだが、竹皮にたくわんと共に包まれたそれは、つやつやとした米つぶに香りのいい海苔がまかれていて、いかにも美味しそうだ。
 美味しい食べ物のある物語は、それだけでハッピーエンドを予感させ幸せな気持ちになり、本を読みながら生唾を飲み込んだ体験は忘れられず、自分の中で特別な物語になる。
 だから、きびだんごにつられて、恐ろしい鬼退治に行ってしまうなんて、雉も犬も猿もお馬鹿だなぁと言えなくはない。けれど、成し遂げた偉業をみれば、なによりこれだけ広く読まれていることを思えば、「美味しいものの力」を侮ってはいけないとも思う。
 そう、あなた。他人事とは思っていませんか?1円を粗末にするやつは1円に泣くなんていう言葉がありますが、美味しいものを馬鹿にするやつは、美味しいものに泣くかもしれませんよ。近年、ビジネスシーンにおける、飲みニュケーションを若者世代が疎かにしている、という。行きたくない理由として、幾つかあげられているが、要は「自由な時間を仕事の上司部下という関係で過ごしたくない」というのが大きいようだ。
 上司の皆さん。立地の近さや酒量の多さに頼っているから、「おい、飲みに行くぞ」に部下の賛同が得られないとは、いえないだろうか?今こそ、桃太郎に倣って、「美味しいものの力」を改めて借りてみてはどうだろうか。
「お刺身と日本酒が抜群の店に、今度行ってみないか?」「ここの焼鳥、焼き加減がたまらないんだ。」そんな会話があればこそ、鬼退治も叶うだろうに。

※これで大体原稿用紙一枚半くらいです

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