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カメラ片手に、プロの写真家と散歩した話〜中野編〜 第3話

この記事は何?

・写真を撮ることが好きな素人が、プロの写真家・和田剛さんと街を歩き、撮った写真を見ながらプロからアドバイスをもらい、カメラの腕を上げてしまおうという連載。

対象読者は?

・写真撮影が上手くなりたい!と思っているカメラ初心者。
・プロは何を考えて写真を撮っているのか興味がある人


撮影の概要

・【場所】中野駅北口エリア、サンプラザ、新井薬師、ブロードウェイ
・【日時】7月のとある晴れた日
・【天気】夏の青空

撮影場所の詳細

今回の撮影地は、以下のエリアを中心にお届けします。

・中野サンプラザ〜セントラルパーク周辺(赤枠エリア)
・新井薬師商店街周辺(青枠エリア)
・中野ブロードウェイ周辺(オレンジエリア)
←今回はここです

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設楽:
中野編もいよいよ最終回ということで、今回は中野といえばここ!という中野ブロードウェイにやってきました。
サブカルチャーの聖地として、全国的にも知られてるエリアで、面白そうな被写体がたくさんありそうで楽しみですね。

ということで、ブロードウェイの一枚目いきましょう。

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当時ちょうど村上隆さんの個展をやってて、シャッターがこんな感じになってましたね。これは和田さんが撮影したものなんですが、僕もこの場所で撮りました。私が撮ったのはこちら。

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和田:
あら、今回は設楽さんの方がいい写真なんじゃないかな?

設楽:
いやーーそんなことはないですよ(笑)。私の方が和田さんの写真に比べて黄色いし、消化器とか余計なものが入ってしまってますし……。

和田:
消化器はまったく気にならないですね。この絵自体が赤多いですし。私は設楽さんの写真の方がスケール感があっていいと思います。

設楽:
そう言われると素直に嬉しいですが……。ただ、色味で言うと私の写真の方がちょっと黄色くて、撮りながら「うーんちょっと黄色いな」と思っていても補正しないで無視して撮ってたんですよね。

和田さんはいつも撮影しながら、「ここは黄色いな、こっちは青いな、今度は赤いな」って考えながら、その場に応じて色味の調整とかやってるんですか?

和田:
他の写真を見てもらうとわかるんだけど、このエリアって、色々な色が折り混ざる場所だから、ホワイトバランスが難しいんですよね。なぜかというと、光が蛍光灯だったり白熱灯だったり太陽光だったりと、色々な光が混ざっているからなんですね。例えばこれとか赤いですよね。

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それで、さっきの村上隆さんのカイカイキキの絵の時は、確かケルビンの指定を4400+5Mみたいな感じでやってたんですが、合ってるところと合ってないところがあるんですよね。

ちょっと話は脱線しますが、白が白でなくて黄色っぽく出たり青っぽくでたりすることを「色かぶり」と言うのですが、本来なら白は白らしく出てほしいので、あんまり色々な色がかぶってくるのはよろしくない。

でも最近のトレンドとしては、多少なら色かぶりしてもいいんじゃないの、という印象です。私が思うにホワイトバランスは好みな部分があると思うので、そこまで厳密にこだわらなくてもいいと思いますよ。

ただ、この村上隆さんの絵を、ホワイトバランスを太陽マークに設定して撮るとひどいことになると思いますが(笑)、極端におかしくなければ、あんまり忠実に白を再現しなくてもいいと思いますね。

【ポイント】
あまり白にこだわりすぎない

たとえば、設楽さんが撮ったこの写真ありますよね。

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これは構図が面白くてとてもいい写真だと思うのですが、色の話をすると、なんで全体的に黄色っぽいかというと、上の蛍光灯の白に引っ張られているんですよね。蛍光灯光源のものというのは、どうしても引っ張られてしまうんです。

設楽:
ホワイトバランスも自分でいじれるようになると、より面白さが増えますね。
しかし今回は、撮れ高少ないんじゃないか?と心配していましたが、結構テクニカルな話とかをしてくださって、相当濃密な回になりましたね。次もよろしくおねがいします。

和田:
こちらこそ!それと最後に、9/18に浅草でポートレート撮影会をやるので、興味ある方は是非参加してみてください。
詳しくはこちらです。

【プロフィール】

和田 剛 | フォトグラファー
旅行と温泉が好き。
写真をまなぶ人のオンラインスクール「good! studio」主宰

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設楽幸生/Sachio Shitara
編集者。1975年東京生まれ。週末カメラ片手に飲み歩くのが趣味な、写真の素人。Twitterやってます。

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カメラのたのしみ方

東京都八王子市高尾山の麓出身。東京在住の編集者&ライター。ホッピー/ホルモン/マティーニ/アナログレコード/読書/DJ