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航空チケットの名前間違い顛末記


48時間前のwebチェックインで名前間違いが発覚

2024年8月、ギリシャ・アテネへ9日間の旅行を予定していた。予約は8カ月前にエクスペディアなどを使って個人で手配していたもの。現地発着のエーゲ海クルーズも組み合わせて、とても楽しみにしてた。
しかし、いよいよ出発前というwebチェックインを済ませた後、よく見ると航空チケットの名前が微妙に違っているミスが発覚! このままでは旅行に行けなくなる!!!という大ピンチを迎えることに。その顛末を記録として残します。皆さんも名前間違いには気をつけて。

間違い発覚から初期対応

出発は2024年8月9日(金)午後10時20分のエミレーツ航空。7日(水)午後23時頃、webチェックインの手続きを済ませ、eチケットを見ていたところ、名前のスペルに母音の「a」が抜けていることに気づく。個人情報なので例えばで説明すると、MASAKAZUという名前だったらMASKAZUになってしまっていたという状況。間違えた経験がないので真偽は分からないが、「航空券の名前はパスポートと一文字でも違ってたらアウト」と認識していたので、身体中から血の気が引く。すぐ、予約をしたエクスペディアとエミレーツ航空のホームページで修正しようと試みるも、どこにもそういったボタンはなし。チェックインしてしまっているので当然か。。エミレーツ航空のHPの問合せ窓口が翌日朝9時からとあったので、いったんその夜の対応は諦めて翌日に持ち越すことにした。

前日朝、航空会社へ電話してみる

旅行が全部ボツになるかも、という状態で熟睡できるはずもなく、翌日を迎えた。9時と同時にエミレーツのカスタマーセンターへ電話を掛けるも、すぐには繋がらない。コールセンターあるある。3回目くらいで無事繋がるも、「代理店(私の場合はエクスペディア)経由の予約なので、こちらでは何もできない。代理店と話をしてほしい」とあっさり言われる。この段階で、絶望感がさらに高まる。「代理店がちゃんと対応してくれると思えない・・・。本当にチケット代とホテル代が全部無駄になるかも」と覚悟する。夫婦二人の旅行だったので、航空券代+ホテル代+クルーズ代ですでに90万円近く支払い済み。もちろんこのタイミングでキャンセルした場合、お金はほとんど戻って来ない。

代理店(エクスペディア)へ電話

半分諦めモードで、エクスペディアに掲載されている問合せ電話番号へすぐに架電。通常なら携帯の電話代が気になるケースだけど、非常事態においては安い金額。全く気にならない。英語と日本語の窓口があり、英語の方が繋がりやすい、とあるが、複雑なケースなので日本語を選択。案の定、こちらもすぐには繋がらなかったが、1分くらいの保留音の後に担当者に繋がる。出たのは日本語ネイティブではない担当者(おそらく中国の方)。日本語はやや心配だったが、状況を説明するとすぐ理解してくれたようで、「対応できるかどうか確認して折り返す」という話となる。「海外の番号または非通知でかけ直すので、拒否せず出てください」とのこと。もちろんOK、秒で出ます。

折り返しを待ちながら最悪のケースを想定する

いつ掛かってくるか分からない電話をひたすら待つ。13時頃、非通知の着信あり! 「チケットの名義変更はできそう。名義変更には4400円費用がかかるがよいか?」と言われる。もちろんOKと即答。「では航空会社と交渉するので再度お待ちください」とのこと。再び祈って待つ時間に突入する。
同時に、「もしダメだったら」のシミュレーションを開始。チケットの名前間違いは自分の分だけなので、パートナー分は問題なし。最悪の場合、①旅行を完全取りやめ②航空券を1人分再手配するの2択となるが、もちろん②の可能性を探ってみることに。調べたところ、同じ便のチケットはビジネスクラスのみ空席あるが往復で約80万円。。。もともとの成田発ではなく羽田発の便なら往復40万円弱で空席あり(この場合は、乗り換え地のドバイでパートナーと合流することとなる)。ただし、羽田便は成田便の2時間後の出発なので、成田に向かってから羽田に移動するのはかなりの綱渡りとなりそうでしびれる。どちらにしても、すでに予約した金額がパーになるよりは、ビジネスでも取り直すしかない、と覚悟することに。。。
そして、夕方5時頃、エクスペディアから二度目の折り返しがあるが「今日は確認できなかったので、あしたまた連絡するので待っていてください」とのこと。行けるかどうかわからないまま、再び眠れぬ夜を迎えることとなる。

当日朝、究極の選択を迫られる

当日朝、もちろん荷造りは普通に準備済み。成田までは車移動。駐車場も予約してある。さあどうなるか。朝9時すぎ、エクスペディアから電話がある。「名前の修正はできた。ただし、新しいチケットが間に合うかどうかわからない。通常24時間みてもらっているが、出発まで13時間なのでどうなるか分からない。どうしますか?」と。「間に合わなかったらどうなりますか?」と質問すると、「乗れません(お金は取られる)」と。他の選択肢は、「ただキャンセルするだけ」または「キャンセルして、自分で直接エミレーツのサイトからチケットを追加で買う」の2択。いずれにしてもキャンセル代は戻らないので、「新しいチケットを発行してください」と依頼(懇願)する。「了解しました。ではまたご連絡します」と終話。正直、ここまでエクスペディアのコールセンターが親切に対応してくれるとは想像していなかったので嬉しい誤算だった。あとは神に祈るだけ。

ただひたすら待つ数時間

22時すぎの便なので、もともと自宅を17時ごろ出発する予定だったが、このような状況なので、15時頃出発する方向で準備を進めていた。昼ごはんの時間になってもまだ行けるかどうかわからない。最悪の場合は、早めに成田に向かう→15時頃の状況を見て羽田便のチケットを購入する(売り切れていたら旅を諦める)→自分だけ羽田に向かう、というコンテンジェンシープランだ。ちなみに、成田発のビジネスは昼の時点で売り切れてしまっていた。そして13時すぎにエクスペディアから電話が掛かってきた。

チケット発券される!!しかし・・・

13時すぎ、電話が鳴った。「無事チケットが発見できた」と。半ばあきらめかけていたというか、空港で待機する状況も想定していたので早めに知らせがあって超安心する。eチケットも確認できて、追加でお金がかかることも(4400円を除けば)ない! 最悪のケースやコンテンジェンシープランも考えていたので、急に全身の力が抜けた。「旅行に行ける!!」当たり前なのにとても嬉しい。空港へ向かう足も一気に軽くなった。
しかし、覚悟はしていたが、もともと予約していた座席指定はすべて解除されていた。行けないことに比べたら大した問題ではないが、行けるとなったらこれも何とかしたいと欲が出てくる。エクスペディアでは対応できないとのことなので、空港で直接交渉することにした。

空港カウンターで座席交渉

空港に到着。お盆ということもあり、通常1時間ちょっとで着くはずが3時間近くも掛かってしまう。余裕もって出発していたので問題はなし。チェックイン受付前だったが、カウンターで事情を説明すると、地上スタッフが対応してくれた。結果、行きの座席はその場で予約を復活できたが、帰りは前の(名前を間違えた)予約が残っていて修正できない。帰りのチェックインの際に交渉してほしい、とのこと。結論から言うと、この後エクスペディアに再度連絡して、残っている予約をキャンセルしてもらい、webで座席指定を改めて行った。乗継便の片方は無事復活できたが、もう片方はすでに席がなくなっていて他の席を並びで取り直すこととなった。もともと予約していたDE席ではなく、BC席になってしまったが、並びで取れただけラッキーといえる。

こうして、アルファベット1文字抜けたことで90万円が不意になる状況から、ほぼ無事リカバーすることができました。期待していなかったし、むしろ諦めていたエクスペディアの対応はとても親切で感動した。母国語ではないのにきちんと対応していただいたオペレーターさんに感謝。また、エミレーツ航空さんも対応ありがとうございました。今後は予約時の名前確認はしっかり行うことを肝に銘じます。みなさんも、くれぐれも名前間違いにはお気をつけください。

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