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はじめの一歩

というわけで、とにかく協生農法をやってみることにしました。前回の記事で紹介したマニュアルを参考に少し妄想し、東京学芸大学のキャンパスの中で「ここでできると楽しそう」と思う場所の目星をつけ、大学事務局に許可をいただきました。

協生農法は前々回の記事で紹介した舩橋さんの動画にあるとおり、砂漠からでも始められるはずですが、痩せた土地や踏み固められた土地から始めると収穫できるまでかなり忍耐が必要そうです。今回お借りした場所は、普段ほとんど使われていなくて雑草が生い茂っており、踏み入ってみるとすごくふかふかした感触。おそらく長年雑草の枯れ草が積み重なって出来上がったのだと思います。

協生農法を知ったときに、肥料なしとのことなので「窒素・リン・カリウムが足りなくなるのでは?」と思ったのですが、協生農法を推進しているシネコカルチャーの人によると、昆虫などここに集まる動物たちのフンなど自然の営みの中で循環するとのこと。この場所は確かに虫もたくさんいますし、トカゲも見ますし、モグラ穴らしきものも散見されますし、向いているのではないかと思います。

しかも(別の用事のついでに)訪れたときはちょうどキャンパス中で雑草刈りが行われており、この場所も刈られた直後でした。

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協生農法では雑草も抜かないというのが原則で、野菜の芽が雑草の陰になって生育しづらいときには適宜刈る、ということだそうなので、刈ってあるところからスタートするのは(復活する雑草との競争ですが)望ましいのではないかと思いました。

まずは 2m四方くらいを囲って、ここから始めることにします。下の写真では見づらいですが、緑のロープを張りました。人が踏み込まないように、という目的もあるのですが、そもそも耕さないのが協生農法なので、目印がないと自分でもどこが畑だか見分けられなくなりそう。笑

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囲ったら何か書いておかないと通りかかった人に「何だこれ」と除かれてしまうかもしれないし、どう見ても畑らしくないので踏み荒らされてしまうかもしれません。でも「立入禁止」とか「入らないでください」とか書くのはあまり好きではないのです。Explaygroundの活動で(専門家ではありませんが)教育のあり方を考えている中でも、他人からああしろこうしろとか、ああするなこうするなと指図されるではなく、各自の頭で考えたり判断したりするほうが望ましいと思うのです。なのでどうしようと思った結果、「こう見えても畑です。」と掲げることにしました。

囲ったら次は蒔く、ですが、何を蒔くか。私はぜったい在来種でなければいけないのかなと思いましたが、協生農法ではそこまで強くは制限していないようです。しかしその土地の在来種であればその土地の風土で育ちやすい可能性が高いとは書かれていましたので、やはり日本国内で採種されたものがいいなと思います。既に同じ学芸大キャンパス内の別の場所で野菜や米を育てている地域NPOの人にお会いしたところ、そちらには地域で農業を営んでいる仲間もいらっしゃって、江戸東京野菜も扱っていらっしゃるとのこと。それならぜひ種を分けてください!とお願いしつつ、並行してホームセンターの種売り場を物色しました。

ホームセンターは子供の頃から好きですが、種売り場をじっくり見るのは初めて。大根だけでこんなにいろいろあるのか、とか面白いです。選択基準は、
- 簡単そうなもの
- 協生農法マニュアルでオススメされているもの
- 国産種
- 自分が食べたいもの ←超重要

です。「多種密生」ってどれくらいたくさん入れるのか、まったく検討もつきませんが、まずはニラ、シソ、オクラ、明日葉を選びました (ニラ以外は国産種)。ニラはマニュアルのオススメ、それ以外は私が好きなもの(笑)。それから、マニュアルでは適度に日陰を作る意味でも、果樹の苗を植えることもオススメされていたので、キンカンとブルーベリーの苗も植えてみました。柑橘類はマニュアルのオススメ。ブルーベリーは小金井近辺でよく育てられている(直売所がある)ので、気候に合うのではないかと。

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果樹は大きくなったときの間隔を想像して植えるべきなのですが、これらの苗がどれくらいのスピードでどれくらい大きくなるのかも想像できないので、まあテキトーに。種の蒔き方も、雑草や枯れ草の中なので、いまいち要領を得ないですが、まあこちらもテキトーにバラまいてみます。畝を作るくらいはやったほうが、水はけや日照の面で良いとのことですが、この場所は土の上にかなり枯れ草などが堆積していて掘り返すとかなり撹乱してしまいそうなので、まずはそのままで始めてみます。

(フジムー)


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