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国民とともに国民のために戦う新しい立憲民主党へ。 新党代表・党名選挙《所信表明・代表挨拶全文》

本日9月10日、合流新党代表・党名選挙が行われ、新代表は枝野幸男に、党名は「立憲民主党」に決定しました。この間支えてくださった皆様に心から感謝致します。

会見の様子は、YouTubeから全編ノーカットでご覧いただけます。

両候補の所信表明と、わたしの新代表挨拶は、次の通りです。

所信表明

泉健太
衆議院議員の泉健太であります。本日ここに149名の国会議員が集い、新党が結成されました。私たち新党は、国民の皆様の命とくらしを守る党です。日本の政治を正す党です。外交や防衛、そして地域政策に明るい政党です。日本と世界の平和と繁栄に貢献する政党でもあります。

本日は、時間の制約もありますので、すべての政策を述べることはできませんが、数点話をさせていただきます。まず、コロナの影響で仕事に生活に大きな不安を抱えておられる皆様、本当に大変だと思います。我々新党は、その皆様を支え、応援します。私は、この代表選挙で、持続化給付金の要件緩和、そして再給付を訴えてまいりました。さらには、医療、社会福祉、また教育の現場で働く皆様の PCR 検査、希望者はやはり受けられるようにしなければならない。こういったことも伝えてまいりました。残念ながら、現政権は症状が出た人のみの検査となっています。今、経済も社会活動も厳しい中で、社会の安心空間を積極的に拡大をする、それが社会経済活動を再開させることに繋がるはずなんです。私は、国民の皆様の仕事と生活を守りたいと思います。続いて、消費減税です。この代表選の討論を通じ、枝野候補は、税制全体の見直し、特に消費税の重要性、また税率0ということにまで踏み込んで議論をさせていただきました。私は更に、国債の発行、長期国債で財源を補う、そしてインフレ率2%までそれを続ける、このことを明確に主張させていただきました。私は、この政策で他の野党との選挙協力の協議を推進し、国民を疲弊から救い、来たるべき総選挙において国民の皆様が選択しやすい、与党対野党一対一の構造を作る、このことに全力を注いでいきたいと思います。

個別の政策、お話なししたいことはありますが、時間が限られております。数点に絞ってお話をさせていただきます。まず、私は、日本を、多様性を認め共存できる社会にしたいと思います。今の世の中では、職場でのパワハラや、過重労働、あるいは、学校でのいじめ、コロナ患者への誹謗中傷、ネットでの罵詈雑言、そういった被害が相次ぎ、心に傷を負う人、そして命を落とす人があいついでいます。これほど悲しいことはありません。私は、そんな苦しみある皆様を救い、支え、応援したいと思います。我が党が先頭に立って、支えがなく、孤独や生きづらさを感じている、そんな皆様を応援しようでありませんか。自民党からは、「自助、共助、公助」という言葉が聞こえてきています。しかし、その順番では、心折れる人、動けない人は助けられないのです。政治が「自助」を叫ぶのは、責任の放棄ではないでしょうか。代表戦では、この点において枝野候補と一致をいたしました。自助と共助を支える「公助」を充実させる、それが我々の政党なのです。

私は、今日も朝、部屋を掃除し、洗濯物を干し、朝食を作って食べ、地下鉄に乗って今ここに立っています。男性の皆さん、家事をしましょう。我が国の男性の家事参加時間は少ない。私は、性別に関係なく、支え合い助け合いの社会を推進したいと思います。多様な個性を尊重し、それを互いに受け入れる社会を目指します。選択的夫婦別姓、同性婚、そして日本に暮らす外国籍の子供たちの義務教育化、こういったことを当たり前にしていこうではありませんか。この代表選期間中、全国の自治体議員、そして女性議員、また大学生の皆さんとズーム会議などを展開させていただきました。そして、新党に対する率直な要望を伺いました。ある立憲民主党の自治体議員からは、素晴らしい提案をいただきました。「私は障害を持ちながら議員をしています。全国の障害を持つ皆様とノウハウを共有して、障害者の政治参画や議員の誕生につなげたい。党本部も協力を」このような声にこそ、答えていこうではありませんか。全国にネットワークをつなげ、多様な市民の参加するオープンでフラットな党にしていきたいと思います。これは党内も同様です。私は、民主的で風通しのよい党を目指します。代表をはじめ、幹部こそが謙虚に、そして率先して、仲間や後輩を応援し、育成します。仲間の声を聞き、トップダウンではなく、熟議のプロセスから答えを出す。若手、女性、自治体議員などを積極的に登用する、こういった党にしていきたいと思います。

党名は、「民主党」を提案します。「立憲民主党」の名称も素晴らしいものです。一方で、私たちは、過去の政権交代にしっかり向き合い、新党参加者全員が新しい名称で望むこと、それが早期の一体感醸成に繋がるものと考え、この「民主党」を提案します。46歳、皆様の先頭に立ち、そして多くの国が先頭に立ち、泉健太、全力で戦ってまります。どうぞよろしくお願いいたします。

枝野幸男
代表選挙に立候補いたしました枝野幸男でございます。まずは冒頭、様々な思い、様々な困難を乗り越え、こうして新しい党に結集をされた149名の仲間の皆さんに、合流を呼びかけた一人として、感謝と、そして敬意を表したいと思います。この間、多くの皆さんが今回の合流の背中を押して下さいました。あるいは、様々な思いを乗り越えて、ご理解をいただきました。この場を借りて、そうした皆さんにも、心から御礼を申し上げたいと思います。

今回、私たちがこうして決心をしたのはなぜか。私を背中を押したのは、ある学生さんの言葉です。「政治に私たちは見えていますか?」、親に頼らずバイトでお金を稼ぎ進学をしていた大学生、バイトがなくなり、学費どころか明日の生活費も困っている状況、様々な支援が届かない、私たちのことを見ていないのではないかと問いかけられました。私事になって恐縮ですが、我が家は、私が中学生の時、父親の勤め先が倒産をして失業しました。1年ほど失業保険と母のパートで育ててもらいました。昭和50年代、あの時代は一度挫折をしても、もう一度チャレンジをする機会がたくさんありました。幸いなことに、私の父は、1年ほどのち、小さな小さな町工場を開き、そこからバブルに繋がっていく流れの中で、私は大学まで進学をさせていただきました。あの時代の国立大学の授業料は、今とは比べ物にならないほど安かった。だから、我が家でも進学することができました。今の日本は、どうでしょうか。一度壁にぶつかってしまったら、一度何かのトラブルに巻き込まれてしまったら。多くの人たちが明日の希望を見出せない中でくらしている、いつのまにかそんな社会になっている。しかも、この新型コロナウイルス感染症のもとで、明日のくらしにも困る人たちがどんどんどんどん増えてしまっている。今私たちは、こうした皆さんに正面から向き合い、政治を変えていかなければならない、私はそう決意し、皆さんに合流をよびかけさせていただきました。

私たちが目指していく社会、泉さんも中心になって作っていただいた綱領で明確です。自助とか、過度な自己責任を押し付ける新自由主義的な社会を変え、ベーシックサービスを質量ともに充実させる、再分配機能を取り戻す、命とくらしを守る、支え合う社会を作っていこうではありませんか。公文書の管理を徹底し、情報公開を進め、立憲主義を取り戻し、同時に疲弊している公的サービスの現場力を取り戻して、信頼される「機能する政府」を作ろうではありませんか。様々な地域の特性を活かし、様々な価値観、様々な生き方、様々な家族、互いに認め合う多様な生き方のできる社会を作っていこうではありませんか。沖縄の皆さんをはじめとする民意をふまえ、健全な日米関係を軸として、命と国益を守る現実的な外交安全保障政策を進めていこうではありませんか。

今回、党名には、「立憲民主党」を提案させていただきました。私の個人的な思いもありますが、それが理由ではありません。今の自由民主党は、まさに新自由主義を綱領にも掲げ、党名にも自由を掲げ、私たちのくらしに向き合わない政治を進めています。新自由主義を掲げる「自由」民主党に対して、もう一つの受け皿となるべき私たち。ルールを守り、個人を尊重する立憲主義をしっかりと掲げて、新自由主義の自由民主党と戦っていく。その名称として「立憲民主党」を提案させていただきたいと思います。

今回の合流が長期政権の終わりとタイミングが重なったことは、ある意味で「時代の要請」だと思います。この長期政権で作られた様々な課題に私たちは正面から向き合ってチャレンジしていく。男性も女性も、情熱あふれる有望な若手の皆さんから経験豊富な頼もしい先輩方まで、世代やジェンダーを超えて、149人の全ての皆さん、いや、これから参加していただく自治体議員の皆さん、党員、パートナーズ、サポーター、私たちを支えていただく全ての皆さんが一人一人の全ての力を出し切らなければ、今の日本の政治を変えることはできません。皆さんの力を最大限発揮できるような、そんな政党を私は作っていきたい、そう決意をしています。

内向きではなく、皆さんと一緒に戦っていきたいと思います。命とくらしを守るために、今明日のくらしにも困っている人たちのために、理不尽な壁に苦しんでいる人たちのために、国民のために国民とともに戦う政党を、戦う仲間を、戦うチームを作っていこうではありませんか。私、枝野幸男、皆さんの力を借りて、その先頭に立って、日本の政治を必ず変えていく、その決意をもって皆さんにお約束をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。

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新代表挨拶

皆さんの投票によって、新しい立憲民主党、そしてその代表に選出いただきました枝野幸男でございます。当選をさせていただいた喜びとともに、身の引きしまる緊張と重い責任を痛感いたしております。まずは、泉健太さんに感謝申し上げたいと思います。さわやかに元気に力強く二人で論戦をさせていただくことで、新しい党が何を目指しているのか、どこに立脚しているのか、多くの国民有権者の皆さんに知っていただくことができたと思っています。

こうした選挙の後には、「さあこれでノーサイドだ」とよく使われますが、私はノーサイドだとは思っていません。いよいよプレイボール、ここから本当の戦いが始まる。皆さんと力を合わせてくらしの声を届けていく戦いをここから進めていきたいと思っています。この代表選挙には、地方組織の皆さん、自治体議員の皆さん、党員、パートナーズ、サポーターの皆さんなどには、直接参加いただくことができませんでした。改めてお詫びを申し上げたいと思います。それぞれの政党の制度の違いによるものとはいえ、忸怩(じくじ)たる思いでございます。

149人というこの国会のメンバーは、今までとは比べ物にならない大きな力でありますが、私たちだけでは、この戦い、前に進んで行くことはできません。これまでの立憲民主党、そして国民民主党、そして無所属の仲間の皆さんを支えていただいた多くのそれぞれの地域にいらっしゃる皆さんと一緒に戦っていかなければなりません。私も、出来うる限り、皆さんの地元、各地域を訪ねさせていただいて、直接現場の姿を、くらしの声を聞かせていただく、それぞれの地域でこれまで私たちの仲間を支えてきていただいたみなさんの思いを受け止めていきたいと思っています。

私たちが今やらなければならないのは、まずは、現実に向き合う政治で、政治の緊張感を取り戻すことです。机上の空論や美辞麗句は通用しません。したたかな自民党と強い緊張感、そしてリアリズムをもって向き合っていかなければなりません。しかし、私たちには財産があります。共同会派として1年、国民の皆さんの声と繋がり、それを国会へと届け、現実に政治を動かしてきた経験があります。定額給付金、持続化給付金、家賃支援、雇用助成金、いずれも私たちが、私たちの仲間が国会で声を上げ、政府・与党に迫り、実現をさせてきました。検察庁法改悪の見送り、SMS で声を上げてくださった多くの国民の皆さんと繋がることで、阻止することができました。

結集で国会で戦う力は、従来よりも増しました。しかし、その目的と原点を忘れてはいけません。私たちは、国民生活の現場にこそ足場がある、この国民生活の危機的な状況を打開をするために、まずは、首班指名だけの臨時国会などというものは到底許されません。コロナ対策、災害対策を含めた本格的な臨時国会を今すぐ召集をさせる。そこで徹底的に議論をし、必要な法案などを実現させていく、その事を迫っていきたいと思います。自分勝手な都合だけで、もしこうした本格論戦から逃げて解散をするならば、正面から受け止めて、国民の皆さんの選択肢になろうでありませんか。いずれにせよ、この1年の間に総選挙が行われます。この解散総選挙を勝ち抜くために、皆さんの総力を結集できるよう、準備を迅速かつ着実に進めていく決意であります。国会で戦う上でも、そして選挙で自民党と戦うためにも、今回参加をされなかった皆さん、残念ではありますが、そうした皆さんや、立場の違いを超えて国会で連携する各党、各会派の皆さんと引き続きさらに深い連携をして、戦っていきたいと思っています。

バブル崩壊から30年近く政治だけが古い昭和のモデルに囚われたまま進んできてしまったと私は思っています。現場の国民の声こそ、この政治を転換させるエネルギーです。新しい立憲民主党は、この大きく変わろうとするエネルギー、その「時代の要請」によって生まれたと確信します。国民生活の現場の実態を知ろうとせず、目先の選挙に向けて右往左往しているようでは、この「要請」に答えることはできません。一人一人がそれぞれのつながる地域・現場に足を向け、国会へと持ち帰り、日本の政治を変え、コロナに苦しむ国民の生活を守るために戦っていこうではありませんか。

「政治に私たちは見えていますか?」そう感じている多くの人たちに、新しい立憲民主党は「あなたを見ている」と自信をもって訴えられるよう、一人一人が全力で活動していこうではありませんか。私は、皆さんにご推挙いただいたその責任を重く受け止め、新たな立憲民主党の代表として、誰よりも汗をかき、誰よりも全国をまわり、現場の声を聞いて参りたいと思っています。国民とともに国民のために、私は戦います。国民とともに国民のために戦う新しい立憲民主党、ともに進んでいこうでありません。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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