やっぱおまえダメだ のはなし


横笛教室という名の飲みサーに名を連ねている赤鬼(ママ)、頻度はそれほどではないものの、参加した日の帰宅時刻は24時をまわる。

数日前、横笛行きたいんだけど、娘ちゃんのお迎えと食事と寝かしつけ頼める?と言われ承諾。

娘ちゃんと2人で行動するのは楽しい。
相手が子供故、振り回される場面は当然あるが、その状況ですら自ら楽しんでしまえれば、何のストレスもなく、ただ楽しいだけの時間。
こんな事をいうと、偶にしか一緒にいないからだと攻撃されるんですかねぇ〜。ねぇ〜。ねぇ〜。

今日は2人だけだよ!夕飯何食べる?いつも赤鬼がいると食べられない物をコッソリ内緒で食べちゃう!??とか、とにかく楽しいばかりである。

で、飲みサー当日、25時に帰宅した赤鬼は、娘ちゃんを寝かしつけて一杯飲んでいた俺に「明日も仕事だし夕飯の準備ができない、と、つまり家庭内職場放棄。
いや、食事を作るのは母親の仕事だとか思っている訳ではない。断じてない。
とはいえ、食材やら何やらに対する拘りが人一倍強い赤鬼、作ってもグダグダと文句を言われるのは分かりきったことで、そんなの手を出す気には全くなれない。
つまり、赤鬼は自分で自分の首を絞めている

ならば外食するか?とか言って欲しいんだろうとは分かっているが、華麗にスルー。
こんな時に気の利いたことを言ってもらえるような関係を築けていない赤鬼自身の生き様が祟っている。

とはいえ、である。
とはいえ、また晩飯時に不機嫌になられたり、寝るのが遅くなって娘ちゃんが謂れのない口撃を受けたりというのは、俺の本意ではない。

という事で、放課後、娘ちゃんのお迎えの帰り道、パンを買って帰ることにして、赤鬼にその旨を連絡した。
ありがとう助かる。との返事。

パンが夕飯て違和感ある!
という方もいらっしゃるでしょうが、御デパートのクロワッサンが有名な御高級パン屋です!!!十分夕飯です!!!(拝金主義)

んで、娘ちゃんに食べたいパンを選ばせる。
クロワッサンに生ハム挟んである何かしらと、パイ生地を平たく延ばして砂糖でサクッ!カリッと焼いたパンを選んだ娘ちゃん。
ママと半分こする!と上機嫌。
優しいね〜、塩っぱい甘いでいいね〜と言いながら、赤鬼分は俺が選ぶ。
赤鬼は酒飲みだ。
塩辛い物を与えておけば問題ない。
その基準で、ビールに最適とPOPがついた、ソーセージパン的なのと、チーズの何かしらみたいなパンと、娘ちゃんが選んだクロワッサンサンドのツナバージョンを選ぶ。

で、だ。
さらにケーキ。
某デパート。ケーキ屋も充実。
何軒かチラ見でまわって、娘ちゃんが食べたいのを、一店舗ひとつで、二個買う。
これも半分こする!と張り切っている。

で、ここまで俺が食べる物無し。
娘ちゃんと赤鬼分のみ。
俺はダイエット名目で冷凍ブロッコリーとササミでも食べます。

パンとケーキで6000円くらいですかね。
ほんとなんなの、あほかよ。

で!帰宅。
一足先に帰宅していた赤鬼は、サッサと風呂に入っている。
娘ちゃんに、一緒に入っちゃいなーと促し、一息ついて飲酒。
しばらくして風呂を上がった娘ちゃんの髪を乾かしながら、ケーキがあるよぉ〜!いぇ〜い!と盛り上がる。

で、食べ始める。先ずはパン。
半分こすると張り切っていたから、切ってあげてよと赤鬼に言っても、根が生えたように動かない。困惑する娘ちゃん。
俺が切れば済む話。ただ、今はその気になれない。
今その気になれない理由を書き始めると、これとは別の物語が始まってしまうので割愛。
とにかく、今この状況では、赤鬼が切らないなら、半分こは無しだわ。

じゃあそれ一人で全部食べちゃいなよと言うと、残念そうに諦め顔の娘ちゃん。

生ハムクロワッサンを食べる娘ちゃん。
その隣で、ツナクロワッサンを食べる赤鬼。
そっちの方が美味しそう、と赤鬼。
半分ずつにすればいいと再度言っても動かない。

ツナってなに?と娘ちゃんから質問があったので、マグロだよと教える。
最近スシローでマグロデビューした娘ちゃん、興味ありげな表情を浮かべるも、赤鬼になにを言われるか分からんと警戒して口をつぐむ。

と、その時耳に飛び込んできた。

「なんで生ハムのを2つ買ってこなかった?」

え?聞き間違い??

「なんで生ハムのを2つ買ってこなかった?」

聞き間違いではなかった。
赤鬼が、再度ハッキリとそう言った。

お分かりいただけるだろうか?
この虚しさ、怒り、

馬鹿馬鹿しくて、もうこれ以上書く気になれない
お疲れカツカレー

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