桃太郎？のはなし

朝から体調不良で不機嫌な赤鬼。
とはいえ、あそこが痛い、ここが痛い、寝不足だ、飲み過ぎで辛い、何かしらの不調を毎日訴えるタイプの鬼なので、特別珍しい出来事ではない。

ただしその日は、いつもに増して体調が悪いとかで、不機嫌も6割増しといった感じ。
家族全員の全てのことにイチャモンをつけてギャンギャンと吠え立てる。

自分勝手に不機嫌な赤鬼とはサッサとおさらばで、娘ちゃんと学校に向かう。
道中、今朝の赤鬼の不機嫌振りについて話し合う。
体調が悪いのは気の毒ではあるけれど、だからといって周りに当たり散らしたり噛みつきまくったりして良いわけがないと、2人の共通見解。

娘ちゃん
「お父さんは赤鬼と違って、体調が悪くても疲れていても、それをわざわざ言わないし、機嫌が悪くなったりする事もないもんね！でもそういえば、この前一度だけ、体調が悪いって言ってたね。」

お父さん
「えー？体調悪いって言ったことあったっけ？」

娘「うん！桃太郎って言ってたよ！」

父「ん？？桃太郎？？？」

娘「うん！桃太郎だぁ...って調子悪そうに言ってた！」

桃太郎って、なんだろう。
そもそも、体調不良を発言した記憶もなく、実際、マスクや手洗いの効果なのか、もう随分と風邪も引いていないし、思い当たることといえば...

父「え、もしかして、胃もたれ？」

娘「え？胃もたれ？え？桃太郎？え？」

2人「爆笑」

嫌なことがあった朝でも、娘ちゃんと話して楽しく一日をスタートできました。
ありがとうね。
お父さん、桃太郎になって鬼退治頑張る。