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【対談】Z世代学生と代表の葦苅が対談を行いました!学生ならではの悩み、また葦苅からみたZ世代とは?

今回、食糧問題の解決に取り組むMerchan.think追田さんからご依頼をいただき、対談が実現しました。本対談では学生ならではの悩みや、社会課題解決のために取り組む中でのやりがいなどお話しました。

「Merchan.think」京都産業大学主催「昆虫食カフェ」を立ち上げのきっかけとする、「食糧問題」について考える取り組みを行う団体。詳しくはこちら。
https://note.com/ecologgie/n/n1a1ddcd508a3

追田さん:
今回は対談の機会をいただきありがとうございます。
どうぞよろしくお願いいたします。

今回、対談をご依頼させていただきました背景として、僕は食糧問題に関わる団体を運営しているのですが、実際に社会で食糧問題に関わる方に、どのような思いをもって働かれているのかをお伺いしたいと思いました。

葦苅
ありがとうございます!

追田さん
早速なのですが、食料問題昆虫食について、葦苅さんはこれらの課題をどのように考えておられるかをお伺いさせていただきたいです。

葦苅
食糧問題というと食糧不足を想起する人が多いと思うのですが、実は今って食糧の総量は余っているんです。食糧危機になってしまう問題の根本にあるのは「分配」。大量生産大量消費を繰り返す中で社会に負荷をかけすぎるがゆえに不均衡が出てきてしまって、食品ロス、食糧危機が起きてしまっています。そこの問題をいかに解決するのか、いかに分散させられるかが今後の課題となってくると考えています。

一方で昆虫食に関しては、現在はパーティー食といったエンタメコンテンツとして成り立ってしまっていて、ここから脱却することが一番の課題だと捉えています。サステナブルな昆虫食として成り立たせ、毎日食べるものに少しづつ入っているというような世界観を目指していきたいです。

追田さん
ありがとうございます。その為には何が必要だとお考えですか?

葦苅
やはり、昆虫食は生産における環境負荷の少ないサステナブルな食材であると同時に、おいしいという事を伝えていくべきだと思います。コオロギにはうま味成分であるアミノ酸が豊富に含まれています。つまり自然由来のサステナブルなうま味成分とも言えるんです。

僕が挑戦してみたいのは、プラントベースのお肉とのコラボです。現在、食糧危機を背景に大豆で作られるお肉が注目されている一方で、お肉の味に近づけるために添加物が含まれている点が懸念されています。

大豆に、自然由来のうま味成分としてコオロギを添加することで、サステナブルな代替肉が作れるのではないかと考えているところです。

コオロギを使うことで、Co2クレジットが担保できるという事を伝えるとともに、コオロギがもたらす機能性・健康的な効果をエビデンスを持ちながら話をしていくことが重要になってくると思います。

Co₂クレジット
Co₂クレジットとは適切な森林管理によるCO2等の吸収量を、クレジットとして国が認証する制度です。 創出されたクレジットを活用することにより、低炭素投資を促進し、日本の温室効果ガス排出削減量の拡大につなげていきます。

経済産業省(https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/kankyou_keizai/japancredit/index.html

追田さん
ありがとうございます。僕たちもサステナブルな昆虫食として成り立つ社会を目指したいと考えていて、とても共感させていただきました。

最近、仲間と共に議論するのが、どのようにしたら昆虫食をはじめとする代替食品を手に取ってもらえるのか?その行動フローに関してです。葦苅さんは消費者の行動フローやそれに付随する課題をどのようにお考えですか?

葦苅
私たちも、消費者の行動フローに関しては、昆虫食としての課題意識を持っています。
まず1つめは先ほども少し触れましたが、昆虫食はまだまだ、ゲテモノ・エンタメとして認知されている現状があること。この認識があるうちは、継続的な消費には繋がらないと思います。

そして2つめは、それを脱却しようと、“食糧危機”を語るのはいいのですが、危機感を煽る感じで報道をされてしまうと、強制されて昆虫食を食べるという形になってしまうことは課題だと思います。

今はまだ、僕が目指したい姿とずれてしまっている事がすごく悔しいです。社会参加を促すには、消費体験を通して、社会課題を自分事化することが大事だと考えています。

僕たちはコオロギの説明をするときに「生産過程における環境負荷が低い」という文言をよく使うのですが、「負荷」という言葉にも今の消費に対して抑圧された感じがあると思います。

食糧危機とあおりたいわけではないんです。牛や魚を食べることがあってもいいと思っています。そして自由な選択ができる社会にしたいと考えています。

追田さん
ありがとうございます。僕たちも、まさに食料の選択を増やすきっかけとしての昆虫食にしたいと思っているので、とても納得させていただきました。

また、団体を運営する中で、「何の課題を解決したいのか」ここを明確にしておきたいと考えています。エコロギーさんで一番解決したい課題はどういった課題になるのでしょうか?食糧危機でしょうか?それとも気候問題でしょうか?

葦苅
うーん、どちらも関係しているという答えが的確だと思います。食糧危機や気候問題に共通するキーワードとしてエネルギーや資源というものが挙げられると思いますが、エネルギーって限りがありますよね。限られたものの中でいかにして食を生み出すのかが大事だと思っています。だから追田さんの質問にこたえると私たちは資源問題の解決に取り組んでいると言えると思います!

追田さん
なるほどです。僕たちもそういった視点で視野を広くして、考え直してみたいと思いました!

少し話しは変わって……
学生あるあるかもしれないのですが、最近メンバーのモチベ―ション維持に苦労することがあって……葦苅さんは学生時代のご経験や今の業務の中で意識されていることはございますか?

葦苅
結局、自分のモチベーションが一番大事であって、仲間には追体験をさせるべきだと思っています。ワクワクをいかに伝えられるかです。でも、伝わらない相手は一定数いるというマインドを持っておくことが大事だったりするときもあると思ってます。

伝わらない相手でいうと、顧客にも言えると思っていて、例えば、昆虫食って、ビーガンの方には受け入れてもらえないです。環境にいいから! と彼らに一生懸命伝えても彼ら自身の考え方もありますよね。だからこそ自分たちのターゲット層を明確にして、思いを伝えていくことがまずは大事になってくると思います。

あとは、今もそうなのですが、応援いただいている人がいることは本当に大きなモチベーションになっています。そして、常に他人からの刺激を受けること、違う環境に身をおく事がモチベーションを維持させるためにも必要になってくると思っています。

追田さんのモチベーションの源泉は何かありますか?

追田さん
僕はモチベーションの源泉が2つあると思っています。
1つめは「悔しさ」です。色々と発信する中で否定的な意見をいただく事もあります。しかし僕はこういう人にも知るきっかけを与えたい! と悔しさをバネに変えています。
そして2つめは「興味」です。先ほど葦苅さんも仰っていたように、僕はワクワクを大事にして興味のある代替食品に向き合いたいという思いがとても強くあります。


葦苅
学生のうちから、思いを持ちながら活動されている事にとても感心しました。最近の学生は環境課題に興味を示す方が多く、そういった課題を純粋に思えるというのが僕らの世代とは明らかに違うと感じています。追田さんがこういう思考になった経緯についてお伺いしてもいいですか?

追田さん
僕はゼミでのコンペがきっかけです。その時のテーマが食糧危機だったのですが、調べていくうちに「当たり前が当たり前じゃなくなる」ということに大きな喪失感を感じました。それ以降は食糧危機の課題に関心をもち、今に至ります。

葦苅
なるほどです。大学で社会課題に関して知るきっかけがあることが大きいですね! そう考えるとやはり「知るきっかけ」が大事なことがよくわかります。

――最後に、追田さんのように社会課題に関心のある学生に向けて一言お願いします。

葦苅
学生時代から自分の興味関心、自分事化できている人は素晴らしいです。僕から一つだけアドバイスとしては、「課題を見つけてくること」に重きをおいてほしいという事です。社会に解決策はたくさんあります。課題さえぶれなければ、色んな事に挑戦できます。その為、解決したい課題は?という問いをしっかりと考えるとともに、自分は何者なのかを関連付けて社会を見れる力が最も重要なのではないかと考えています。

ーーー
今回は、同じ食糧問題に取り組む学生との対談をすることで、学生ならではの悩みだけでなく、今の学生は何を考えているのかについてもお話をお伺いできました。昆虫食に対する課題感やモチベーションについて知ることができ、とても有意義な時間でした。

今後もこのような形で対談企画を実施していこうと思っています🍀
代表の葦苅と対談をしていただける方、是非ご連絡お待ちしております!

最後までお読みいただきありがとうございます☺

インターン生 あんな


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