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「コオロギ食」が注目されている理由とは?おすすめの食べ方もご紹介!

SDGsへの関心の高まりや、タンパク質危機への対策として注目されている昆虫食。昆虫食のなかでも、特に栄養価も高く旨味の強いコオロギは人気が高く、粉末状にしたコオロギパウダーを使ったせんべいやチョコレートといった多くの商品が発売されています。
この記事では、昆虫食が注目される背景や、コオロギを食べるメリット、味について解説します。

昆虫食が注目されている理由

いま、昆虫食の自販機の設置や、メディアでも取り上げられる等、昆虫食が話題となっています。なぜ昆虫食が注目されているのでしょうか。

1.SDGsなど世界的な環境意識の高まり

2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)では、「目標13:気候変動に具体的な対策を」「目標15:陸の豊かさも守ろう」といった、環境への配慮に関する目標が掲げられています。昆虫食は、環境負荷が少ない食材であるため、世界的なSDGsへの取り組みは、昆虫食への関心も高めています。

2.生産工程における環境への配慮

昆虫食は環境負荷が少ないと先述しました。具体的には、食用となる昆虫の生産は一般的な家畜と比較し、「温室効果ガスの排出量が少ないこと」「昆虫の飼育に必要となる水や食料、土地が少ない」ということが理由として挙げられます。
以上のことから、昆虫食はエコな食材だといえるでしょう。

3.代替タンパク質としての役割

昆虫食はタンパク質危機への対応食材としても注目されています。
2050年には世界人口は97億人に到達し、現在の2倍の食糧生産が必要になるといわれています。しかし生産資源には限りがあるため、タンパク質の需要と供給のバランスが崩れ始めることも予想されます。これがタンパク質危機です。2025年から2030年頃から世界的に発生するとされるタンパク質不足。そこで注目されているのが昆虫食です。大豆ミートなどが話題となっておりますが、大豆と同様、昆虫食にも豊富なタンパク質が含まれています。今後は、不足する動物性タンパク質の代替として、昆虫食の市場も伸びるのではないかと予想されています。
また、これは先述したSDGsの目標における「目標2:飢餓をゼロに」にも貢献できる昆虫食の要素だといえるでしょう。

昆虫食のなかでもなぜコオロギ?

昆虫食のなかでも、とりわけ注目され、目にすることが多い「コオロギ」。なぜ食用のコオロギが注目されているのでしょうか。

1.生産時の環境負荷が低い

コオロギは、飼育時のCo2排出量が少ない食材です。牛と比較すると排出される温室効果ガスは25分の1程度に抑えられます。

※1:牛肉と比べたコオロギ生産コスト ※2:単位重量あたり

2.栄養が豊富で味が美味しい

コオロギは、栄養価が高く、特にタンパク質を豊富に含む食材です。
株式会社エコロギーが生産しているコオロギパウダーのタンパク質量は、以下の通りです。

※全て乾燥重量100g当たりに含まれるタンパク質量 

コオロギは、ビーフジャーキーや干し貝柱など既存の高タンパク食品と比較しても、引けを取らない、もしくは上回るタンパク質を含んでいます。また、不足しがちな鉄分や亜鉛も摂取することができるので、コオロギは健康増進につながる食材だといえるでしょう。
また、コオロギは、エビやカニといった甲殻類と近い風味で、旨味と苦味があります。
・スープなどの汁物に追加すると、出汁が生まれ旨味が増す。
・チーズ系メニューに加えると、コクが増す。
・味の強いメニューに追加する場合、大きな味の変化はない。(味の邪魔をしない)
以上のような特徴があるため、昆虫食のなかでもコオロギは美味しく食べやすい食材だといえるでしょう。

3.生産・加工がしやすい

コオロギは生産・加工がしやすい食品です。雑食性が高いことや、少ない設備投資、敷地面積で生産できること、また卵から成虫になるまでに要する期間が45日と生産サイクルが短期間であることも、コオロギが注目されている要因であると言えます。

※可食部1kg当たりの生産時に要する農地面積

さらに、牛や豚などの可食部はおよそ40%と言われている一方、コオロギは可食部が100%であるため、加工についても手間なく、容易にできます。

コオロギを食べるメリットとは?

1.タンパク質危機を防ぐことができる

コオロギを始めとした昆虫食を、人々が食の選択肢の一つとして選ぶことがあれば、世界的なタンパク質危機への対策になります。すべてのタンパク質をコオロギから摂取するというのは現実的ではないかもしれません。ですが、普段食べている肉の代替として、コオロギ食が一般化すれば、タンパク質危機を防ぐことにつながるでしょう。

2.健康の保持増進になる

コオロギは、高タンパクで、鉄分や亜鉛も含まれる健康に良い食材です。
アスリートの方など健康志向の高い人はもちろん、子どもやお年寄りの健康増進にも効果的です。
また、エコロギーでは、カンボジアにおけるコオロギ食による妊婦の栄養改善に取り組んでいます。新興国カンボジアで起きている妊婦の貧血問題に対し、鉄分や亜鉛などのミネラルを豊富に含むコオロギは、大きな解決策になります。
エコロギーは現地の病院と連携し、コオロギの病院食としての普及に努め、妊婦の栄養改善に取り組んでいます。

コオロギを食べる時の注意点

食用のメリットの多いコオロギですが、注意点もあります。
エビやカニと風味が近いと先述しましたが、甲殻類のアレルギーを持っている人は、コオロギを食用する際も注意が必要です。

コオロギのおすすめの食べ方

様々な効果効能があり味も美味しいコオロギですが、実際に食べるとしたらどのような形があるのでしょうか。コオロギのおすすめの食べ方を紹介します。

プロテインバーやチョコレート

皆さんにとってもイメージがわきやすいのが、プロテインバーやチョコレートではないでしょうか。日本ではもちろん、欧米などでもコオロギは高いタンパク源として注目されており、小腹がすいたときや栄養補給としてスポーツ時に食べられるものとして、様々な製品が世界中のメーカーから発売されています。
また、エコロギーでも、料理教室などとコラボさせていただき、コオロギパウダーを使ったクッキーやケーキなどに挑戦しています。さらに、自社でもコオロギパウダーを使ったチョコレートを現在開発中です。

エビやカニのような出汁として

コオロギは、風味がエビやカニなどの甲殻類に似ていることから、それらの粉末を含むおせんべいなどに使われます。また、コオロギに豊富に含まれるアミノ酸は、発酵することで旨味成分になることから、発酵食品との相性も抜群です。エコロギーがマルマタ醤油さんと共同開発を行った「蟋蟀(コオロギ)醤油」もその一つ。栄養補給としてのプロテインだけではなく、料理に使うことができ食事に合うプロテインを是非ご賞味ください!

まとめ

昆虫食はいま、SDGsをきっかけとした環境意識の高まりやタンパク質危機問題への対応等から、注目を集めています。なかでもコオロギは、栄養価が高く旨味もあるため、今後様々な食品に加工され、私たちの食の選択肢の1つとなるでしょう。

これからもエコロギーでは、コオロギ食の開発や研究、情報発信を行ってまいります。
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公式HP:https://ecologgie.com/



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