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息子の最後の引退試合

高校3年生最後の息子の硬式テニスの試合を見に行きました。

高校2年の高体連の団体戦では、250校中ベスト8まで行ったため、
今回は部員全員気合が入っていました。

しかし、息子はゴールデンウィーク前からウィルス性の風邪に侵され2週間以上体調を崩して、食事もできなかったりで練習もろくに出来ず、その間にあった個人戦は身体も思うように動かずボロボロでした。
やっと、体調が良くなったところで、こんどは団体戦でした。
体力も万全ではないけど、前回と同じでレギュラーで出させてもらうことになりました。

シングルス2人ダブルス1組の対決です。
1番手にシングルス1の子が入ります。
2番手にダブルスです。ここで、2勝すれば勝ちです。
1勝1敗の場合、3番手のシングルス2の子に勝敗がかかっています。

息子はシングルス2として、毎回出場していて今回もおなじです。

第1回戦は、難なく3勝できました。
第2回戦も、難なく3勝でした。一安心です。
しかし、第3回戦は、シングルス1は瞬殺で勝ちましたが、ダブルスが負けてしまい、シングルス2の息子の試合に勝敗がかかることになってしまいました。

相手校は、どうやらシングルス1とシングルス2を逆に設定してきたみたいで、息子は相手校のナンバー1の子と対決することになってしまいました。

体調が万全でない上に相手校の1番手の子との対決。
息子は、厳しい状況です。
初めは、リードして先にゲームを取っていて勝てそうな雰囲気でした。
しかし、案の定だんだん体力もなくなり集中力がなくなってきて、相手の波にのまれてしまい、最後は惜しくも負けてしまいました。

勝敗が決まった瞬間、笑顔でガッツポーズする相手の子と肩を落とし悔し泣きする息子の姿が重なります。

テニスコートの中では、1対1で誰にも頼れず、すべて自分で決断し行動して決めるしかない。全て自分の責任。
団体戦となると、部員全員の思いを背負って戦わなければいけないプレッシャーが加わります。

息子は、相手校の応援が凄くて初めから最後まで緊張していたそうです。
逆に仲間の応援に助けられたと。応援の有難さを知ったと。

サッカーでいうPK戦で、自分が失敗してしまったらチームが負けてしまうという状況の中。

見ている方も緊張でどうにかなりそうな状況。

どれだけ、緊張したか。
どれだけ不安だったか。
どれだけ逃げ出したくなったか。

そんな中、最後までよく頑張った。
残念だけど、拍手で迎えてあげたくなる状況でした。

全部員誰も息子を責めることは、ありませんでした。
そんな温かいみんなの思いが本人をさらに悔しがらせ申し訳ない思いにさせているのは、見ていてわかりました。

最後、輪になり顧問の先生と話が始まりました。
何となく、3年生の目に涙がたまってきます。

個人戦にも団体戦にも出れずに応援しつづけた子。
1番実力がありいつも、きっちり勝ち取ってくる1番手の子。
試合に出れるけど勝てず皆の思いに答えられない子。

それぞれの思い、涙が入り混じっているな・・・。

1年生の時の担任の先生も最後まで試合を見てくれていて、
息子に試合後声をかけてくれました。
その言葉が息子の胸にぐっと刺さったみたいです。

2年生のダブルスに出た後輩の子とも息子は、すごく仲良くて
後輩が「僕が負けっちゃったから、一緒にもうテニスできない。。」
と、泣いていたと。
最後まで、みんなで名残惜しくてなかなか離れようとしない。

息子は、同期と後輩とこんなに温かい仲間たちと過ごしていたんだなと感無量です。













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