
前世は妾かも知れない夢
[特技はレム睡眠]
私は朝、目覚めると夢の内容を覚えていることが多く、以前から夢日記に記録しています。
この2年くらいから、夢の深度が深まって来たので、自己探求しています。
記録と考察交えて夢の記事を書いています。
今回は私の夢記録史上、最多登場の『彼』です。
(彼が誰なのかはじつはちょっと曖昧ですが、いつも同じ人です)
その『彼』との関係性が前世にあったのかなと思われる夢のお話です。
複雑な関係
夢の中では、明治の後期〜昭和の初めあたりに思われる時代感。
みんな着物姿。
私は木造の小さな平屋に住んでいる。
私といっても、今の私ではない。
年頃は30代くらいだろうか、少しとうがたっている。

その夢の私は『彼』が家にくるのを楽しみにしている。
彼が来る、という感覚だったので結婚はしていない。
どうもお妾さんか何かのような関係らしい。
季節はお正月らしい。
いつもはひとりで来る彼が、その日はなぜか小さい娘さんを連れて家に来てる。
そういう約束をしているらしい。
娘さんの方は、私と父親の関係をあまり理解していない様子だった。
優しいおばさん、みたいな感じで私に懐いてきている。
普段は電話で連絡をくれてから来る。
でも彼は娘がいるからといって、別に何か話しているとか何かするわけではなくて、
ただご飯食べたりと、日常的な感じ。
私が台所にいると、その小さい娘さんが来て何か遊んでた。
そのそばに彼がいる。

冬なのに彼は裸足で寒くないのかしらって思ったり、
やっぱ背が高いなぁって思ったり、髪を見るとちょっと白髪が見えたりして、
年取ったなって思う。
(この時は、ふだん夢の中に出てくる彼と比較している感じだった)
よくよく顔を見るとやっぱり少し老けていて、
遠目から見るとそんなに変わってなく見えるんだけど、
近くで見るとちゃんとおじさんになってるんだなって思っていた。
でも心の距離というか、それがいつもの夢の彼なので
やはり同じ精神を持っているけど、別の人なのだろうと思っていた。
複雑なやりとり
しばらくそうやって過ごしていたら、本宅の奥さんらしき人が迎えに来た。
最初はそのお父さんらしき人、つまり娘のおじいちゃんになるんだけど、
その人が先に家に上がってきていた。
あー迎えに来たんだなって思った。
娘さんは喜んでいた。
娘さんが来るのは知っていたけど、まさか奥さんまで来るとまでは思わなかったので
状況をのみこめず、とりあえず気丈であろうと動揺している心を整えていた。
夢の中の私は、できれば奥さんには会いたくないし、家に娘まで遊びに来ていながら
なぜか今更、奥さんいたのかよ、て思っていた。

自分の家で本宅の奥さんだけには会いたくないという心境だった。
でも容赦なく奥さんが迎えに来てしまった。
奥さん見たら、そんなにすごい素敵な美人とかそういう感じではなくて、
普通に清楚な人だったんだけど、私よりちょっと年下なのかもしれない。
なんとなくその奥さんの気持ちが伝わってきて、
夫に自分より年上の同級生みたいな妾がいたのね、みたいな感じの感情が伝わってきた。
彼女は彼女で、このくらいのこと騒いではいけない、みたいな複雑な感じ。
奥の部屋で、私の姉や父と話ししてた彼は、ようやく本妻の来訪に気がついて
通じた感じのアイコンタクトをして軽く会釈をする。
私はその光景を見て、普段の彼らの通じている距離感を見てしまったようで
それはそれですごい寂しいと感じていた。嫉妬心も感じていた。
だけど、その夢の中の私は、そんなこと初めからわかっていたでしょ、と
言わんばかりに、何事もないようなふりをしていた。
複雑なおんなごころ
どうもこのシチュエーションは、本妻と妾の関係を両者に暗黙の了解をさせるための段取りだったようだ。
公認ではあるけれど、本妻の方に重きがあり、妻にはこの妾のことは黙って承認しろという感じ。
そして妾の私の方には、そういうことだから今までより距離を置いても構わない、
なんなら別れてもいいぞ、みたいな気持ちを表現したかったようだ。
(それまでは隠れて会う感じが、私の方に気持ちの比重の利があったようだ)
そのせいか、彼が帰るまえに
「じゃあねまたね、また電話するわね」みたいなこと言ったら、
すごい驚いた顔をしていた。

それはこういう状態になっても、
まだ私が明るく「電話するわね」って言う私のそれが、
こんな状態でもまだこの関係を続けていいのかという、
彼にとっては別れのきっかけ失ってがっかりするような気持ちにさせたようだった。
奥さん承認の愛人との密会は刺激が少ないからかもしれないし、
このあとはただ、ずるずると関係が続いていくだけになる予感がしたのかもしれない。
でも、私にとってはそうやって強がるぐらいしかできない。
(奥さんがいるのに、なんで今まで家にきて過ごしていたのよ)って思っていた。
それまでも奥さんと別れて私と結婚しましょう的なこととか、
別れたい、さようなら的な事は思ったことはなかったようだ。
いつものように気丈に明るく振る舞っているふりをするのが精一杯。
奥さんを紹介されたからって、どうってことないわよ、こんなこと、
と言う顔をとりつくろっていたけど内心は大泣きしたい気持ちだった。
それ以上考えまいとしてるようなそういう感じでもあった。
別れ際に「また電話するわね」(今までみたいに電話してね)と言う意味の
文句で、彼は困惑しているような嬉しいようなすごい微妙な顔をしていたけど。
ほんと微妙。
大泣きしたい気持ちと、気丈に振舞いきることができた達成感みたいなものが混ざった
複雑な気持ちのまま目が冷めた。
ああ。
なんだ、夢だったか。
夢でよかった、とも思ったけど、その複雑で微妙な感覚が残ったままだった。
もうほんとリアルな夢。
家の中も空気感も、帰り際の彼の冷めた表情にどうしようもない不安を覚えた感覚とか
なんていうか感情がとてもリアル。
心臓のドキドキ感までも。
【考察】戦前までは妾を囲うのは普通だったらしい
今の時代で考えたら、愛人の家に娘を呼んだり、本妻が迎えにきて鉢合わせるなんて
想像するだにスリリングだし、
サスペンスドラマの事件のネタにもなりそうな状況です。
夢の中ではそこまでスキャンダラスな感じしなかったので、
昔そういうこともあったのかな、と調べてみたら、
戦前まではある程度、財産と地位を持った男性は妾を囲うことは普通だったそうです。
以下、引用。
賛否は別として、戦前までは、富と地位を手にした男が妾を囲うのはごく普通の習慣だったってことは史実として知っておいてください。
ただし、明治大正期にも進歩的な考えの女性たちはいて、妾という風習を批判していたんですけどね。明治になってまもなく、政府もいったんは妾を公認したものの、明治15年の刑法改正、31年の民法改正によって再び日陰の存在に戻されます。
男たちのほうも、妾の存在をおおっぴらには自慢していません。そこまでやったら野暮ってもんです。世間の目をはばかりながら妾宅に通うのがマナーです。そして周囲の人々も、見て見ぬフリをするのが粋なお約束。
(中略)
一夜限りの浮気とは異なり、妾や愛人は継続的に囲い続けなければなりません。先立つものはカネ。住む家を借りてやり、生活費もすべて渡すのです。本当の家族を養うのと変わらない費用がかかります。
お金持ちでないとできないからこそ、妾を持つことがある種のステータスとみなされて、「男の甲斐性」なんて言葉で正当化されてきたわけです。
衝撃のシチュエーションの割に、あまりに日常っぽかったので、
そしてみんな着物姿だったのが気になって、これはもしや前世に関係があるのか?
とも思い調べたら、この記事がありました。なるほど。
もちろん前世の記憶という確証はないし、もしもそれが事実だったところで、今の自分の何が変わるわけでもないけれど。
強いていうなら、輪廻転生ってあるんだ、魂は不滅だ、ってワクワクするねって話ってだけですね。
むしろ、こんなふうに心の距離を測られたのが悲しい、寂しい、と言う素直なおんな心と言った感じでした。
内心ドキドキと悲しみが溢れているのに、それを隠して
こんなことは、普通よ、みたいな顔をする切ない心。
夢の中の気丈な前世の私。
本当は悲しかったくせに、よく頑張ったね。
しかし、それが相当心に引っかかっている想念なので、こうして夢に出てきたんだと思います。
どうも、この手の夢は前世の誰かの想念浄化の場なんじゃないか。
今はそんな感じがしています。