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with コロナ時代に「サポーターのNew Normal」。私はいつ、どのようにスタジアムでの「日常」を取り戻せるのだろう。

Jリーグは4月23日に日本野球機構(NPB)との第6回「新型コロナウイルス対策連絡会議」を開催した。リーグ戦の再開時期などについての具体的な議論はなされなかったとのことで、いまだに再開の見通しは立っていない。

私はいつになったらスタジアムへ戻れるのだろう。サポーターは不安を募らせながら家にいる。

多くのサポーターは、私たちの「日常」を過ごしたもう一つの家(ホーム)、スタジアムへ戻れることを強く願っている。笑って、泣いて、叫んで、飛び跳ねて、手を叩いた「日常」を早く取り戻したいと考えている。

新しい表現が世界中で広がりつつある。「New Normal」だ。

「New Normal」は、経済の世界ではリーマンショック時に頻繁に使われた表現で「新たな常識・常態」を意味する。つまり、新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、人間関係、働き方、衛生観念、教育、流通、医療などなど、社会は構造的な変化を避けられないだろうと言われている。それを指して「New Normal」と呼んでいる。

変化の例として、比較的、記憶に新しいところで東日本大震災の前後での日本人の価値観・人間関係がある。東日本大震災を期に「隣近所とは『密着した関係が望ましい』」「社会に貢献する仕事をしていきたい」と考える人が急激に増加したのだ。

従来の「日常」は戻ってくるのか?「New Normal」にも備えを。

シティ・フットボール・グループとグローバル・パートナーシップ契約を結んでいる世界的テクノロジーグループのシスコは、様々なビジネスシーンで「物理空間の著しい制約」が起きるであろうと自社サイトに掲載している。

従来の「日常」が戻る日はいつ来るのだろうか。

米国カリフォルニア州のニューサム知事は、市民が集団免疫を獲得するかワクチンが開発されるまでは従来の「日常」が戻ることはなく、経済活動の再開後は「New Normal」になると発言している。

サポーターの望むスタジアムでの「日常」は戻るだろうか。「きっと全てが元に戻る」という願望は抱き続けたいが、きっと何かが変わるだろう。どの程度の変化になるのか誰にも分からない。まだ時期尚早であるので、結論を出すことはできないが、在宅時間が長く、比較的自分の時間を創りやすいサポーターは、今のうちに「サポーターのNew Normal」について、自分なりに考える時間があっても良いだろう。

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参考になるニュースを探してみよう。社会に、どのような変化が生まれるのろうか。

サポーターと関係の深い旅行業界で予想される「New Normal」。渡航制限期間に生まれた「新たな習慣」と「行動の変化」が社会に定着。「安全性が認められた場所」が人気に。

新型コロナウイルスの感染拡大が終息するまでには、ある程度の時間を要する。その間に「新たな習慣」と「行動の変化」が定着するだろうというのだ。特に見過ごせないのは「安全性が認められた場所」が人気になるであろうという点だ。

スタジアムは「安全性が認められた場所」になり得るのだろうか。

従来のスタジアムでの「日常」はどうだったのか、スタジアムとはどのような場所だったのか、また、どのような応援が行われていたのかを改めて振り返ってみたい。従来=Before coronaの応援スタイルを左側にまとめてみた。

●ぎっしり固まって応援 ●得点時のハグ・ハイタッチ ●アウェイ遠征 ●大声でコール・チャント

すぐに、見慣れた応援の情景を思い浮かべることが出来る。

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With corona 社会で嫌われる行為を右側に書き出してみた。

果たして「サポーターのNew Normal」とは?

もちろん、上の図の左側に書き出したのは応援スタイルの一部の要素でしかない。今後、市民が集団免疫を獲得するかワクチンが開発されれば、右側に書き出した項目も嫌われる行為でなくなる可能性は十分にある。しかし、サポーターの望むスタジアムでの「日常」が全て短期間のうちに元に戻るわけではないだろうということはなんとなく想像できるのではないだろうか。

中断前に開催されたヴィッセル神戸のホームゲームでは、チャントなどの応援パフォーマンス(応援行為)が禁止された。

また、岡部恭英さん(UEFA専属マーケティング代理店「TEAMマーケティング」テレビ放映権/スポンサーシップ営業 アジア・パシフィック地域統括責任者)は「スポーツ視聴は生観戦以上の臨場感」が常識に? 7つのバズワードで読み解く“コロナ後の劇的変化”で以下の太字のように書いている。

3密がタブーになる時代、スタジアム観戦は変わらざるを得ない。

岡部恭英さんはJリーグとアドバイザー契約している方。Jリーグ側は、既に「New Normal」の予測を踏まえたJリーグの未来を模索していると思われる。

気持ちの余裕が生まれたら、私たちも少しだけ考えよう「サポーターのNew Normal」。



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