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中学校吹奏楽部演奏中に浦和サポーターが応援パフォーマンス。浦和レッズにプラスになったことはあるのか(アンケート調査結果)。

2018年10月7日、ベガルタ仙台のホームゲーム仙台-浦和戦の試合前に「復興LIVE」として塩竈市立第一中学校 吹奏楽部と日本フィルハーモニー交響楽団の合同演奏が行われた。演奏開始予定時刻より遅れて「復興LIVE」は開始された(選手の練習開始予定時刻よりも前だが、選手の練習開始の直前の時間帯)。演奏の途中で浦和レッズサポーターが応援パフォーマンスを開始し、仙台サポーターから批判を浴びることになった。

ベガルタ仙台は「応援する時間帯に制限はないが、子どもたちが一生懸命演奏している時にかぶせるのはいかがなものか」として浦和レッズに抗議したことが報じられた。

では、サポーターの意見はどうなのだろう。SNSには多くの意見が書き込まれているが、意見を数字で把握するために、2018年10月8日にインターネットでアンケート調査を実施した。その結果を紹介する。有効回答者数は250。浦和レッズサポーター6.0%、ベガルタ仙台サポーター19.6%を含む。

この試合に限らず一般論として、選手がピッチに登場する前にピッチ上で行われるエンターテイメントの実施中に、サポーターが集団で一斉コールを実施して音を被せることを容認しますか。

「選手がピッチに登場する前にピッチ上で行われるエンターテイメントの実施中に、サポーターが集団で一斉コールを実施して音を被せることを容認」と回答した人が全体の16.8%となっている。ただし、回答者数が少ないので参考数値だが回答した浦和レッズサポーター15名のうち60%は「容認」と回答している。多くのクラブは試合前にピッチ上でエンターテイメントを提供している。浦和レッズは原則としてピッチ上でのエンターテイメント提供を行わない。そのことが、大きく影響していると思われる。

このトラブルの原因は、主にどちらにあると考えますか?

トラブルの原因については「浦和レッズサポーターに原因」「ベガルタ仙台に原因」が拮抗し、やや「浦和レッズサポーターに原因」が多くなっている。「選手の練習開始時刻よりも前だが、選手の練習開始の直前の時間帯」が「復興LIVE」の開始時刻であったこと等を改善すべきと考えているサポーターが多数いる。

中学校吹奏楽部演奏中に浦和サポが一斉コールをすることで、浦和レッズサポーターには、自己の満足以外の得られたことはあったと考えますか。

多くの浦和レッズサポーターはピッチを「戦いの場」として捉えており、サポーターは戦いに来ている。浦和レッズサポーターは、その姿勢を示すことができたと思われる。とはいえ「得られることはあった」と回答したのは10.4%。

では「選手がピッチに登場する前にピッチ上で行われるエンターテイメントの実施中に、サポーターが集団で一斉コールを実施して音を被せることを容認」と回答した人(回答数42)のみに絞って集計を行うとどうなるだろう。私は、大半が「得られたことがあった」と回答するのではないかと予想したのだが、実際には「得られたことがあった」と回答したのは33.3%。この応援パフォーマンスが効果的であったかというと、「音を被せることを容認」する人においても懐疑的であると考えている人が多数であることが判る。

浦和レッズサポーターが一斉コールを行なったことは、浦和レッズの今後にプラスになったでしょうか?マイナスになったでしょうか?

「一斉コールを実施して音を被せること」の是非ではなく「損得」で考えてみよう。回答者の84.8%は「浦和レッズの今後にマイナスになった」と捉えている。Twitter上の意見表明や論争では是非を問う書き込みが多く見られ、双方の意見が披露されていた。ただ、物事は是非だけでは片付けられないもの。実際の損得を考えると、今回、浦和レッズにとってマイナスになる出来事と捉えている人が多く、浦和レッズには逆風が吹きそうな風向きといえる。

では、「選手がピッチに登場する前にピッチ上で行われるエンターテイメントの実施中に、サポーターが集団で一斉コールを実施して音を被せることを容認」と回答した人(回答数42)のみに絞って集計するとどうなるだろう。集計結果は「音を被せることを容認」する人であるにも関わらず「浦和レッズの今後にプラスになった」と考える人は半分にとどまっていることがわかった。


なお、参考まで「選手の練習(アップ)時間が演奏のために短縮されたから応援パフォーマンスを開始した(当初は『行った』と書きましたが訂正)」という情報はデマ。練習開始予定時刻よりも早く浦和レッズサポーターの応援パフォーマンスは開始されている(複数のツイートと当日の予定表から確認)。デマが浦和レッズサポーターの不満を拡大させた可能性もある。

各クラブはスタジアムへの集客施策の試行錯誤を繰り返している。ピッチ上を含め、試合以外の各種エンターテイメントを提供することで見込み客の興味喚起、来場者の満足度を向上することで集客促進していく方法は、今やJリーグクラブの主流となってきており、浦和レッズのやり方がイレギュラーとなっているのが現実。そんな時代の流れの中で、今回の浦和レッズサポーターの行動を、どのように解釈することが浦和レッズとJリーグの今後にプラスになるのか、クラブの舵取り議論に一石を投じることになりそうな出来事だった。

「試合のキックオフ時刻が吹奏楽等によって遅れた」という指摘については誤りだということに多くの人は気がついていない。

「13時キックオフの試合開始が遅れた」「13時5分キックオフの試合開始が遅れた」という書き込みもネット上に多く見られた。しかし、これらも誤りであることがわかった。当初は13時5分キックオフ予定。しかし13時10分に変更となった。ただし、これは当日の進行の遅れによるものではない。NHK仙台放送局の生中継(13時5分放送開始)に合わせ、あらかじめ決まっていたものと思われる。
(10月9日13:30補足 当初は「キックオフ時刻の変更だ」とnoteに記載。変更なのか2つの時間表記の原因が不明瞭であるため「表記されていることがわかる」を「あらかじめ決まっていたものと思われる」に、noteの表現を変更。)

浦和レッズのサイトを見ると10月4日時点でキックオフ時刻は13時10分で表記されていることがわかる。
(10月9日13:30補足 「変更になっていたことがわかる」と当初はnoteに記載したが、変更なのか2つの時間表記の原因が不明瞭であるため「表記されていることがわかる」にnoteの表現を変更。)

ところが、同日の報知新聞の記事をみるとキックオフ時刻は13時5分と掲載されている。また、ベガルタ仙台から過去に発信された情報の中に大きな文字で13時5分の時刻が掲載された告知物が存在していた。
(10月9日13:30補足 この2つの時間表記がなぜ起きているのかは原因を確認中。「変更前の時刻」という表現を削除しました。)

浦和レッズサポーターを中心に、キックオフ時刻を勘違いしている人が多かったこともトラブル誘発の一因となっただろう。

お詫びと訂正
13:10が以前から定まっていたキックオフ予定時刻なのか、キックオフ予定時刻の変更なのかを把握できておりませんでした。お詫びいたします。申し訳ありません。補足を書き足しております。

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+KeLサポーター研究所所長。元なでしこリーグ冠スポンサー担当者「『世界一の女子』好き」。著書「横浜F・マリノスあるある」「サポーター席からスポンサー席から: 女子サッカー 僕の反省と情熱」「日本のサポーター史」「サポーター3年生からの日本のサポーター論」。
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