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〇文學界2021年5月号でアマンダ・ゴーマンの『わたしたちの登る丘』全訳と解説~表紙も

〇文學界2021年5月号でアマンダ・ゴーマンの『わたしたちの登る丘』全訳と解説~表紙も


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(本作・本文は約4000字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字で読むと、およそ8分から4分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと13分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)

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〇文學界2021年5月号でアマンダ・ゴーマンの『わたしたちの登る丘』全訳と解説~表紙も

【Bungakukai May 2021 Issue Features Amanda Gorman’s Poet】

文學。

雑誌文學界2021年5月号(4月7日発売)で2021年1月バイデン・アメリカ大統領就任式で朗読されたアマンダ・ゴーマンの詩についての特集が組まれた。

翻訳家の鴻巣友季子さんが渾身の訳と解説を22頁にわたって特集。7000字超の解説も読みごたえたっぷりだ。

文學界(2021年5月号) 雑誌


https://amzn.to/3t53fZs 

同雑誌は基本的には縦書きだが、訳詞部分は、横書きでレイアウトされている。英文が左、訳文が右で、文字も大きく余白もあるために読みやすい。

そして渾身の訳が見事。それにしても、日本の文芸誌がアマンダ・ゴーマンの詩を全文とその訳詞、さらに、その詩の詳細解説をつけて掲載とは。英語を学ぶ英語専門雑誌ではない一般文芸誌というところがすばらしい。


文学界3 訳詞の見開き

アマンダ・ゴーマンの詩は様々に解釈できるので、いろいろな人の解釈が読めるのが楽しい。

解説の中で、鴻巣さんは、このアマンダの詩の外国語翻訳のちょっとしたトラブルにも言及。そのオランダ語、カタルーニャ語の翻訳者問題の難しさも指摘している。たとえば、黒人の原詩を訳すのは黒人でなければならないのか、といった問題だ。

文学界2 解説のところ

ソウル・サーチン・ブログでも、このアマンダの詩については就任式のところからいろいろ書いてきたが、この詩の解釈。

光と闇と丘~BLMとコロナ禍とトランプ禍~アメリカの過去現在未来~アマンダ・ゴーマンの「ザ・ヒル・ウィ・クライム(私たちが登る丘)」(パート1)
2021/02/08


https://bit.ly/2PQZB75 

「言葉の魔術師」~アマンダ・ゴーマンの世界(パート2)私たちの登る丘~アマンダ・ゴーマンの詩(全訳)
2021/02/09
パート2→

https://bit.ly/3s6luw6 

鴻巣さんは、冒頭を「朝が来ても」、最後は「朝が来たら」と訳し分け。英文はどちらもWhen day comes, まさにプロの技を見た思いだ。

アマンダ・ゴーマン 就任式

解説でも触れられているがアマンダの詩は完全に口承芸術。声に出して読んで聞かせることが第一義。日本語や他の言語への文字翻訳は不可能に近い。日本語にして声をだして読んで、アマンダのリズム感が出るか。それが出せるようになったら、もう一段レヴェルがあがる感じだ。

今回のアマンダの特集は、「詩とわたしたちの時代」という詩についての大特集の一部。詩について谷川俊太郎x高橋睦郎、最下タヒxマーサ・ナカムラの対談なども掲載。そして巻頭は羽田圭介の280枚の「Phantom」。文學界新人賞発表なども。

なにより、表紙がアマンダというのが強烈だ。

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アマンダ・ゴーマンの詩を目当てに入手したが、ほかにも吉田雅史さんの「偶然と脱線のリリック~いま、ラップを読み直すこと」(12頁)や北村匡平さん の「椎名林檎論ー乱調の音楽・連載第3回」(22頁)などもあり興味津々だ。

また、ジャズ評論家の村井康司さんが、『リリアン』(岸政彦・著)というジャズ・ミュージシャン(ベーシスト)を主人公とした小説の評を書いていた。

アマゾン→https://amzn.to/3t53fZs


文學界(2021年5月号)
AMAZON.CO.JP
文學界(2021年5月号)

目次

創作
羽田圭介 Phantom 280枚
未来を案じて株取引に打ち込む華美を、「使わないお金は死んでいる」と恋人は笑う。
幻影に覆われた現代を描きつくす傑作誕生!

第126回 文學界新人賞発表 受賞2作全文掲載
青野暦 穀雨のころ
精緻な描写力で高校生男女四人の過ごす一季節を浮かび上がらせる青春群像劇

九段理江 悪い音楽
音楽教師ソナタは、生徒を猿だと思っている。才能に溢れるが、心が無いのだ──

【選評】長嶋有・川上未映子・中村文則・円城塔・東浩紀

新連載
平民金子 めしとまち
別に美味しそうでもない“めし”と子の成長とともに移り変わる“まち”。
神戸から贈る、とぼとぼエッセイ

批評
千葉雅也 霊的世俗性──フーコー『肉の告白』論

特集 詩とわたしたちの時代

対談
谷川俊太郎×高橋睦郎
雪のように溶ける詩を目指して


谷川俊太郎 なぜ生きる

高橋睦郎 新コロナ年二年目の自画像

対談
最果タヒ×マーサ・ナカムラ
異界の創造、ことばの矢印


最果タヒ ひとで無し

マーサ・ナカムラ 魚子(ななこ)と墨鼠(すみねずみ)

批評
田原 永遠の童心──谷川俊太郎の児童詩を中心に

ジェフリー・アングルス 逗子のオルペウス

吉田雅史 偶然と脱線のリリック──いま、ラップを読み直すこと

米大統領就任式詩全文
アマンダ・ゴーマン わたしたちの登る丘
対訳と訳者解説 鴻巣友季子

リレーエッセイ
私の身体を生きる 第三回 藤野可織

巻頭表現
小島日和 さまがわり

エセー
青木耕平 「息子よ安心しなさい、あなたの親指は天国で花となり咲いている」

Author's Eyes
暮田真名 川柳は人の話を聞かない

連載
北村匡平 椎名林檎論――乱調の音楽 第三回

成田悠輔 未来の超克 第三回

高橋弘希
音楽が鳴りやんだら 第四回
近現代音楽史概論B 第四講

辻原登 隠(かく)し女(め)小春 第八回

綿矢りさ 激煌短命(げきこうたんめい) 第八回

落合陽一 風景論 第十八回

横尾忠則 原郷の森 第二十一回

宮本輝 潮音(ちょうおん) 第六十五回

コラム
ぐるぐるマップ 第十五回 津村記久子

遊歩遊心 第二十回 松浦寿輝

むらむら読書 第四十回 犬山紙子

きれぎれのハミング 第四十一回 柴田聡子

時事殺し 第六十三回 武田砂鉄

新人小説月評 池田雄一 鳥澤光

文學界図書室
筒井康隆『ジャックポット』(佐々木敦)
山田詠美『血も涙もある』(平松洋子)
椎名誠『階層樹海』(木谷美咲)
岸政彦『リリアン』(村井康司)
松浦寿輝『わたしが行ったさびしい町』(大崎清夏)

文學界新人賞応募規定 / 執筆者紹介


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