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グレーからピンクに

12月12日

私は、月に3回書道教室に通っている。

基本的には木曜日の教室だ。

今日も木曜日だったので、意気揚々と出かけたが、

教室となっている先生の自宅に到着すると、

やけにひっそりとしている。

先生は、毎回、ホワイトボードに教室の時間帯を書いて、

玄関前に出してくれているのだが、それもない。

嫌な予感がして、自分のスケジュール帳をみた。

休みだ……。第二木曜日が休みのことは多い……。

また、やってしまった。

同じ失敗をしたのはこれで2回目だ。

スケジュール帳をもう一度眺めながら、

今日がひと月の何週目にあたるか確認した。

「2週目だ。そうだったか」

この失敗には深く納得がいくものがある。

というより、仕方ないなという諦めに近いかもしれない。

生理前のグレーな時期に突入したらしい。

グレーという表現は、巷でもよく聞く表現だ。

政治家や芸能人といった著名人が、

不正や浮気などを疑われたときによく使われる。

こういったイメージが私にはあるので、

あまり好きな言葉ではないのだが、生理前となると、

どうしても「グレー」という言葉でしか言い表せない心理になる。

今回のように、誰にも迷惑をかけない場合ならいいが、

仕事であるとか、友達との大切な約束であるとかを

すっぽかすことにもなりかねない。

なにより、自分自身の貴重な時間は?

なので、「グレー」なのだ。


さて、

「スケジュール帳に書いてあったんでしょ? 見てなかったの?」

と、質問が飛んできそうなので応えます。

見てます。しかも、前日に。

なぜだか、3週目の木曜をみて、明日書道があるんだと思ったようだ。


スケジュール帳の休みの日には、何も書き込まないようにしていたが、

今度から、休みの日こそ「休み」と書き込むことにしよう。


生理前は、心身ともに力が入る傾向にある。

今回も、とても楽しくなってきた習い事に対して、

前のめりになりすぎていたこともあったのだと思う。

人と会って、話して、刺激をもらい、

自分の糧とすることが好物な私にとって、

「休み」の日なんてないはずなので、書きこむにはすこし抵抗ある。

だけど、背に腹は代えられない。人に迷惑をかけられない。

と、以前、無印でピンクのボールペンを買ったのを思い出す。

そのペンで「おやすみ」と書き込こめばいいではないか。

そうすれば気持ちもちょっぴり、

「グレー」から「ピンク」の楽しい気分になるに違いない。

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