私は誰とも争わなかった

20年近く前に知って以来
たまにふと思い出す好きな詩がある。
「私は誰とも争わなかった」という表題で
英国の詩人Walter Savage Landor
と言う人の詩である。
I strove with none,
for none was worth my strife.
(私は誰とも争わなかった。
争う相手がいなかったからだ。)
Nature I loved and, next to Nature, Art:
(自然を愛し、次に芸術を愛した。)
I warmed both hands before the fire of Life;
(命の火に両手をかざして温めた。)
It sinks, and I am ready to depart.
(その火も消えかかった、
出発する時が来たようだ。)
- Walter Savage Landor (1775-1864)
この世を去る直前に書いた詩らしい。
なかなか気性の激しい人だったそうだが
「詩人の中の詩人」と評価もされていて
興味の惹かれる人物である。
詩人の中の詩人ということは
ミュージシャンズミュージシャンみたいな
イメージだろうか?
争う相手がいなかったと言っているが
気性の激しい人物であったらしいので
そこには複雑な意味が込められてそうな
気もするがステキナイスな詩である。
良い詩というものは何年経っても
思い出すものなのかもしれない。
詩をポエムなどとバカにしてはいけない。
ステキなものはステキだ。
美しいものは美しい。
人生よ詩的であれ!

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