ワンランク上の大人の変態に出会った話
「家の近くに来たからさ、ちょっと休憩」
そう言って彼は革のソファに掛けて煙草に火をつけた。キュッと締まったスタイルの良さはスーツ越しでも良く分かった。
さりげなく映る上等な腕時計に高級車のカギ。彼の背後にはモノトーンで統一されたお洒落な部屋が見える。
年齢は30代から40代位だろうか。余裕のある落ち着いた大人の男性、というのが第一印象だった。
「仕事中なんだけどね、男ってどうしようもないよな」
彼は煙を吐きながら自嘲気味に言う。
ジャケットを脱いでソファの背に掛けると、パリ