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【プロのトレーナーが考える】太っている人のパターン分け〜続編〜

前回の記事では食事問題パターンは主に3種類に分けられるとお話ししました。

①食事の好みが脂質パターン
②血糖値が不安定
③満腹に鈍感

この3パターンです。

今回はその3パターンをさらに細かく分析していきたいと思います。

①食事の好みが脂質パターン

このパターンの方は1日3食で食べている量もそんなに多くないし、お菓子などの間食などもあまりしないのに太っていく…という方が多いです。基本的には食べ過ぎれば太りますし、食べなければ痩せます。そんなの誰でも分かっていると思います。このパターンの方の難しいところは決して量的には食べ過ぎてる感覚はないというところです。では、なぜ太っていってしまうのでしょうか?それはカロリー過多になってしまっているためです。栄養素1gあたりのカロリーは各栄養素によって異なります。

糖質     1g=4kcal
たんぱく質  1g=4kcal
脂質     1g=7kcal

これだけご覧になればお分かりいただけると思います。そうなんです。脂質は1gあたりのカロリーが他の栄養素に比べて多いのです。なので、そんなにたくさん食べていないのにカロリー過多で太ってしまいます。

先ほど"食べ過ぎれば太りますし、食べなければ痩せます"と説明させていただきましたが、これをもう少し細かく説明すると消費カロリーを摂取カロリーが上回れば太りますし、摂取カロリーを消費カロリーが上回れば痩せます。こちらの表現の方がより正確で、先程の表現だと摂食食害なども助長してしまう可能性もあるのでこちらで認識していただくと良いかと思います。

食事の好みが脂質パターンの方は何気なく食事をしているだけでこの摂取カロリーが無意識に多くなっている可能性が高いということです。今一度食事内容を思い返して揚げ物、炒め物、肉の脂身、乳製品、ドレッシングなど脂質の多い食事をしていないかチェックしてみましょう!

②血糖値が不安定パターン

このパターンの方は甘いものが好きで、お菓子などを常に持ち歩いてちょこちょこ食べている方が多い印象です。常に食べていないと空腹感を感じてしまったり、常に食べていることが習慣になってしまって何かを食べていないと口が寂しく感じるなんて重症パターンもあります。中には太ってしまうから食事を減らそうと、お菓子ではなく通常の食事を抜いたりする方もいらっしゃいます。

具体的な例をいくつかご紹介しましたが、このパターンの方でも甘いものが良くない、我慢しなきゃいけないことは分かっている方も多いと思います。しかし、やめられない…自分ではコントロールできない…そんな方が多いです。

これはその人の意思が弱いからとかダイエットを本気で考えていないからという問題だけで済ませてはいけないところです。なぜかと言うと、甘いものを食べると空腹感を感じやすくなるように人間の体はできているからです。

では、どんなメカニズムになっているかもう少し詳しく説明していきます。人間の体は糖質を摂取すると小腸で糖を血液に吸収します。糖が血液に吸収されると血糖値が上がり、インスリンが分泌されます。このインスリンが糖をエネルギーに変えることで血糖値を下げてくれます。通常の場合、この血糖値とインスリンの関係が太る原因になることはありません。しかし、ある場合においてはこの血糖値とインスリンがの関係が太る原因になると言われています。

このインスリンの分泌の度合いは血糖値の上昇速度と比例するといわれています。なので、急激に血糖値が上昇するとその分インスリンの分泌量も増えます。すると大量のインスリンが頑張って血糖値を急激に下げるので強い空腹感を感じるのです。その結果、何か食べてしまうという流れです。

なので、血糖値が急激に上がることを避けると空腹感を感じることを減らせるということです。

と言っても、じゃあ糖質を避けることが良いかと言うとそうではありません。もちろんよく聞く糖質制限の食事を試してみるのも良いとは思いますが、運動をする際、筋肉を作る際、糖質は欠かせないので私はお勧めしません。

ではどうすれば良いかと言うとGI値の低い食べ物を選ぶことです。

GI値とはグリセミック指数の略で、食品ごとの血糖値の上昇度合いを間接的に表現する数値です。

GI値が低いものを選べば血糖値の急上昇も起こりにくく、血糖値とインスリンの関係による空腹感は防ぎやすくなります。

また、食べる順番を工夫することでも血糖値の上昇を抑えることができます。コース料理のように前菜、スープ、メインディッシュ、ご飯やパン、デザートのような順番で食べていくと糖質の多いものは食事の中盤から後半に食べることになるので血糖値を緩やかにあげることができます。

血糖値が不安定パターンの方は、このような工夫で血糖値を安定させて勘違いの空腹をなくしていきましょう。


まだ③の満腹に鈍感パターンの解説ができていませんが、長くなってきてしまったので今回はこの辺で。それではまた!

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