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#岳の国から2018夏⑦ - 仕事と暮らしを振り返る

8月のひと月は東京を離れて田舎で暮らしつつ夫がリモートで仕事をする、というのをはじめたのは3年前。長野(#山の国から2015夏)→ 秋田(#なまはげの国から2016夏)→ 岐阜(#清流の国から2017夏)とやってきて、今年の山梨・北杜ステイ(#岳の国から2018夏)が4年目となる。

このようなスタイルは、「ワーク」+「バケーション」を組み合わせて「ワーケーション」と呼ばれたりして、最近わりと注目されていたりする(らしい)。

一般的には「ワーク」と「ライフ」は別のもので、「ワーク」と「ライフ」の場所あるいは時間が切り離されていることが多いと思うんだけど、これが「ライフ」どころか「バケーション」となると、仕事と生活をきっちり区切るのは難しい。

始業時間も終業時間もなんとなく流動的になりがちだし、仕事モードの間にひょっこり家族モードが挟み込まれることも(お昼ごはんを家族で食べたり、食料の買い出しにいったり、どこかまで車で迎えにいったり…)。

すっぱり分けた方が(夫にとってもわたしにとっても)楽な面もあるけれど、一方で、我が家の場合、毎日の労働時間は普段より短くなるし、子どもたちも家族の時間が増えて大喜びだし、多少の苦労は呑み込んででも、できる限り続けていきたい。うん(気合い)。


【ワーク】- どこでどんな風に仕事してるの?

さて、家は、ばっちりネット環境が整っている。ただ……

現在、娘6歳、息子3歳。子どもたちの年齢が上がってきて、家のなかが常に騒がしい。特に息子なんて、最初の長野(#山の国から2015夏)のときは生後7ヶ月で、まだ言葉を話さないし歩いてもいなかったのが、いまや「お願い、5分黙ってて…」と言いたくなるくらいお喋りだし「え、いまそこでジャンプする必要ある?」というくらい無意味に飛んだり跳ねたり駆け回ったりするのだから、そりゃあ騒々しさも桁違いだ。姉弟喧嘩も増えた。

そんなわけで、去年の夏までは、家族全員が家にいながら夫は仕事、というのも、多少やりづらくてもどうにか出来ていたのが、今年はさすがにちょっと厳しいものがあり、なかなか苦戦したなあというのが正直なところ。

なので、わたしが子どもたちを連れ出して家を仕事場として開放するか、夫が Wi-Fi のある場所へ避難するか、という感じで日々やりくりしていた。

夫が Wi-fi を求めて "出勤" していた場所は:
 ・長坂駅前にある「ながさか図書館」(家からの距離=車で15分)
 ・長野県富士見町にある「森のオフィス」(家からの距離=車で30分)
主にこのふたつ。わたしと子どもたちがその日なにをするか・どこに行くかによって、送迎しやすいほうに出向いていた。どちらも快適で仕事しやすかったそう。

(あと実は、この別荘を管理しているセラヴィリゾート泉郷のフロント棟にも Wi-fi があることを発見し、長坂や富士見町まで行くほどでもなさそうな短時間の作業はそこでやったりもしていた。笑)

それと、去年までなんとかなっていたのは、子どもたちの年齢と活発度合いのこともあるけど、たまたま借りられた物件がとても広くて(一昨年なんて元民宿だったから部屋が余ってたし…笑)、ある程度きちんと「仕事用のスペース」を確保できていたのも大きかったと思う。

これはちゃんと私たちが事前に想定したうえで物件探しの条件にしていたことではなくて、今年のこの一ヶ月を過ごしてみて、気付いたこと。今年だって、これくらいの広さがあれば家族4人で過ごすには申し分ないな、と思ってたんですよ。実際、暮らすには充分だったし。ところが、というね。去年までがラッキーだったんだな、ということがわかった。

そんなわけで今年の経験を踏まえて、来年以降は、仕事と生活のスペースを分離できるように、広さだとか間取りだとかを気にして物件探しをしたほうがいいかもしれない。
(あくまで我が家の家族構成だと、という話。たとえば2歳以下のお子さんひとりとかだったら、全然違ってくると思うし。)


【バケーション】- 別荘暮らしってどんな感じ?

今年の滞在は別荘地だったので、過去3年で体験した "田舎暮らし" とはまた違った趣きがあった。北杜市でふつうの住宅に暮らすのとも、違ったはず。田舎というより、どちらかというとリゾート地っぽいというか。

当然なことなんだけど、別荘地に住んでいると、別荘に囲まれている。留守宅も多いし、夏休みで在宅の家も多い時期だったとは思うけど数日〜1週間程度で出入りしているような感じで、ご近所付き合いみたいなものはほとんどない。

地域の方々との交流も、田舎暮らし・地方暮らしの楽しさのひとつとすると、今年はそこがあまりなくて、少しさみしかったかな。

それから、傾斜地に住宅が密集している場所なので、家のまわりでちょっと外遊び、というのがなかなかできなかった。たとえばビニールプールを出して(親は楽しつつ)子どもたちをちょっとのあいだ遊ばせる、というのができなくて、遊ばせるにはそれなりに計画してどこかに出掛ける必要がある。

そのあたり、ある程度フットワークが求められるので、家族の状況によって向き不向きがあるかも、と感じた。

でも、遊びに行けるスポットはたくさんある! わたしのように運転ができなくても、電車やバスを使ってある程度動き回ることができるのは、さすがリゾート地という感じ。運転ができれば、もっともっと行動範囲が広がって、さらに楽しめると思う。

(参考)
 ・水遊び、牧場、スイス村、空中散歩… 子連れおでかけメモ①
 ・お菓子工場、アスレチック、八ヶ岳高原線、メリーゴーランド… 子連れおでかけメモ②

もちろん、ひとくちに別荘地と言っても様々。今回わたしたちが借りた家の環境がこうだったというだけで、もっと定住者が多くて交流も活発な地域もあるそうだし、平坦で陽当たりのよい地形の場所だってある。

自分たちが求めるもの・優先することを念頭に置きながら、物件を探すのが良いと思う。

とはいえ、そもそも一ヶ月借りられる家というのがなかなか見つからないので、あまり色々条件を付けていられないというのも事実…。最近はリモートワークとか地方移住の動きが加速しているので、物件も増えてくれることを祈るばかり。

…と、脱線してしまったけれど、そのような住環境の特徴はありつつ、とにかく涼しいのが、本当によかった。助かった。標高1200mの林間にある家だったので、常に木陰に覆われていて、天気予報で北杜市の最高気温が30度を超えている時でも、家はいつでも20度台だったんじゃないかな。まさに避暑。最高。

そして東京から近いからか、リタイヤ世代だけでなく、比較的若い人たちも多くて、ほどよい街っぽさもある。カフェやパン屋さんなど東京のカルチャーに近いお店もあったりして、東京周辺からの移住者が多いというのも納得。

子育てサポートも充実していそうなので、ますます移住先として人気が出そうだなあと思った(わたしもあまりに暮らしが快適で、思わず物件情報を検索してしまうほどだったので…)。


さて、8月31日をもって、今年も夏のプチ移住は終了。後ろ髪ひかれつつ、昨夜、東京に戻ってきました。

が、前述の子ども向けのスポットまとめ()以外に、完全に大人の趣味で出掛けた場所や、美味しいお店なども、忘れないうちにメモしておきたいので、また記事を追加すると思います(たぶん)。

Instagram : #岳の国から2018夏

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