見出し画像

私の中の転職の掟

  1. 出戻りはしない

  2. 知り合いの会社に社員としては入らない

  3. 自分の思うキャリアプランに合わない会社には行かない

この3つだけは、いつも自分の中で大切にしている。今日はその①のご紹介。

①一度辞めると決めた会社/もしくは辞めた会社には、例え自分が嫌だと思った人がいなくなろうと、信じられない位良い条件を出して引き留めをされても、絶対戻らない。辞めようって決めるまでに、自分なりに沢山悩んで考えて決めたのだから、例え、辞めないで欲しいと言われても、良い条件を出されても、自分の大嫌いな人(その人が原因で辞めようって思っていた人)が辞めることになったと聞いても、きっと又、やっぱり辞めたいと思う日が来るから、考えて考えた事なら、自分の考えを信じた方が良い。

以前勤めていた会社の私の部署は海外営業部。私のチームはほぼ全員外国人。日本の有名大学院を卒業し、日本語はペラペラだった。 
そう、普通に会話する分には問題がないし最初は私も分からなかった。
けれど、色々分かって来ると、問題が山隅だった。
お客さんのニーズを聞き、クリエイティブチームに要望を伝える。ちょっとしたニュアンスを汲み取れていなかったり、お客さんに送るメールを見ると、何だかすごい失礼な文章になっているので揉め事が多かった。
クリエイティブチームからもクレームが多く、いつも私が呼び出された。
そんな事で、私は自分の仕事+部署の皆のメール(文章)チェックから、営業の同行までこなし、毎日、終電か終電で帰れない日々が永遠に続いた。

海外の出張も多かったが、営業部に課せられた利益率の計算は、国内の営業と同じで、私達は渡航・宿泊分を乗せる必要がある、少しでも利益率を上げる為に、身の危険を感じつつ、安い飛行機、安いホテルに泊まった。国内ならレンタカーを借りて移動している男性もいた。 
何度かやっているうちに、女一人で安いホテル、民泊施設の様な所に出張で使うのはリスキーすぎると思うようになった。こんなの仕事じゃない。
上司は、海外事情は全く分からない人だった。他の女性がインド出張になったが危ないから1人は怖いと言ったら、じゃあ、私に来て貰えと言い放ち、全く意味が理解出来ていないようだった。

お金の交渉についても外国の人と仕事をするのに、日本のルールは通用しない。国によっても違うが、日本風に相手がこちらの気持ちを読んでくれるはずなんて思ったら大間違い。
「そんな事を言ったら、絶対お金は振り込まれないですよ!」と思うセリフを相手に言ってくれと言われても、結果が見えているので絶対に言えない。私は通訳じゃないけど、交渉のプロだ。散々海外と仕事をして、色々経験してきたからこそ、言って良い事、悪い事、強く出る時、出ない時、何となくそんな経験値を積んできた。
そんな海外事情も分からない上司に、終わりの見えない毎日の仕事。
「あいつは年齢もいっているから転職はしないよ」と私の事を部下に言った発言も後押しし、辞めることを決意。
さすがに残していくメンバーに申し訳なく、会社に対して“ここを改善するべきだ”と上司に資料を渡したが、握りつぶされた。

きっと社長は何も知らないんだろうなと思い、思い切って辞める前に社長にアポを取った。(渡しはしなかったが)私が以前上司に見せた紙を見せながら話したら、初めて見る内容だと言っていた。
社長は私の想いや、自分が全く知らなかった事実に愕然とし、全部改善するから辞めないで欲しいと言ってくれた。最後には役員に抜擢すると言ってくれた。勿論、心が揺さぶられたし、凄いオファーだと思ったが、知らなかったとは言え、あの上司を右腕に置いていたわけだから、きっと又、辞めたくなる日が来ると思って、ごめんなさいをして転職した。

それから間もなくして、その会社も色々あったらしく、私の上司だった人も転職したと耳にした。でも、自分で決めた事だから後悔していないし、毎日終電、それでも終わらない日々が終えられて良かったと思っている。

後付けの納得材料ではないし、あの時はコロナ時代なんて思いも寄らなかったが、設備投資をして数年でコロナ禍となり、会社の仕事は激減、社員も半分以上リストラし、大変なことになっているらしい。
だから、ではないが、あの時辞めようと思った自分の勘みたいなものを信じて良かったのだと思っている。
なので、一度、辞めようと思ったり、辞めた会社には絶対戻らない
それは私の中の掟だ。

この記事が参加している募集

転職してよかったこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?