見出し画像

ごめん×干菓子対談

・ごめん

イラストや漫画を描いています。映画が好きです。女の子と日常を描くのが楽しいです。

・干菓子

moffmachiにてイラスト・グッズ製作をしてます。作家さんとの対談記事をあげたりもします。

■創作活動自体「撮りたい」って気持ちから始まったんですよ。撮りたくて、でも撮れないから「描こう」みたいな。

干菓子
第9回の対談相手はごめんさんです。よろしくお願いします。

ごめん
よろしくお願いします。

干菓子
この対談、割とイラストレーターさんとか、ボカロP さんなんかを中心にやってきたんですけど、ごめんさんは結構僕の中で特殊というか。いろいろ手出してる感じの方なんですよ(笑)

ごめん
いろいろ…そうですね(笑)やりたいことたのしくやってます。干菓子さんのことはずっと女性だと思ってたんですよ。それくらい絡みがなかった(笑)でもかわいいなぁ〜描き込みすごいなぁ〜と密かに見てました。

干菓子
僕はごめんさんのこと自体は…4 年前くらいの気がするんですけど、1P の漫画をツイッターで見て、「これは良質なポエマーを見つけたぞ」みたいな(笑)

ごめん
良質なポエマー…!

干菓子
ポエム…割と好きなんですよね(笑)曲とか聴く上でも歌詞とか結構重視して聴く方ですし。単純に活字とか言葉って好きなんですよね。1P の漫画見たときも、ポエムと漫画っていう構成はツイッター上で良い表現だなと思っていて。ポエミーな漫画っていっぱいあるんですけど、一枚のイラストにポエム入れて漫画にするって新鮮で。

ごめん
ありがとうございます。干菓子さんは言葉少なめで一枚絵で魅せる印象なので、私の作風は好きじゃないだろうな、と勝手に思ってました(笑)

干菓子
ええっ、そうなんですか(笑)好きな人は好きだと思いますけどね。ポエムって黒歴史の象徴みたいなとこありますけど、すごくパワーのある表現なので。ごめんさんの作品は内容としては、漫画でいうと青年誌寄りですよね。青年誌…というとなんか違う気も…女性寄りの視点の気がするので。

ごめん
そうですかね(笑)

干菓子
僕はそう思ってるんですけどね。どうなんでしょう(笑)

ごめん
当時は漫画のモノローグを考えるのが好きだったんですよね。今は漫画はモノローグなしで人物を動かしていく描き方をしていて、それが個人的には気に入ってます。

干菓子
あ〜モノローグのイメージが強かったですけど、確かに最近の漫画見るとそんなイメージ無いですね。ちゃんと物語が進んでる感じがしますね。

ごめん
最近あだち充さんの漫画読んでた影響も強いと思うんですよね。

干菓子
あだち充さん…!なるほど。僕も高校生時代めちゃくちゃ読んでました。あの人はもう間の取り方に関しては誰も敵わない…。へ〜でもちょっと意外でした。

ごめん
あ、ほんとですか。でも最近「あだち充さん好きですか?」って結構言われますけどね。

干菓子
モノローグ中心の作風の時は影響受けてた方とかいるんですか?

ごめん
モノローグの時は…少女漫画が好きで、そこから影響受けて描いてたんですけど。

干菓子
漫画以外の影響というか、映画…邦画的な表現が好きなのかなって思ってるんですけど。

ごめん
そうですね〜邦画好きですね。というか映画館が好きで。それでずっと邦画観に行ってて。創作活動自体「撮りたい」って気持ちから始まったんですよ。撮りたくて、でも撮れないから「描こう」みたいな。描いた方が早いなって(笑)干菓子さん好きな映画とかってあります?

干菓子
最近はアニメ映画みることがほとんどになっていて、邦画観たい気持ちもあるんですけど。アニメ表現の誰にでもとっつきやすく作っているのを見るのが好きで。

ごめん
なるほど。アニメ映画…私新海監督とか…

干菓子
新海監督はもう完全にモノローグ作る人ですよね(笑)

ごめん
そうですね(笑)確かに。

干菓子
「君の名は。」は逆にこんなの作れたんだみたいな感じで、他はほぼモノローグでしかないような(笑)ごめんさんは好きな映画とかは…?多分めちゃくちゃあるんだと思うんですけど。

ごめん
干菓子さん多分好きだと思うんですけど。是枝裕和監督の作品が好きで。何も事件が起きず、ただ過ぎていく、みたいなの好きで。結構そういうの観てますね。

干菓子
すごくわかりますね。なんというか日本的ですよね。他じゃそういう表現あんまりしないかと。

ごめん
そうですよね、すごくいいと思う。

干菓子
前にツイッターで一度「海よりもまだ深く」見た時にリプライ頂いて。あれも好きだったんですけど。あの方ですよね?

ごめん
是枝さんです。でもあれすごい脚本難しそうですよね。

干菓子
結局あれ、気持ち的にも何も解決したわけでもない…ですよね。

ごめん
そうなんですよ。何気ない会話とかも絶対書こうと思っても書けないじゃないですか。どうやってるんだろうって。

干菓子
ごめんさんの場合は「何か起きた後」の話って感じですよね。

ごめん
あ、そうですね。何か最近よく言われるのは「よく人が死ぬ」って(笑)

干菓子
ふふふ(笑)死んだ上で、それを取り巻く人々の…って感じですよね。「人が死ぬ」って結構大きいイベントですけど、その後も日常は続いていくものなので。そういうものを描かれてるのは面白いな〜って思います。

■だらだら暮らしてる、堕落的な生活感みたいなものは可愛くて好きだったりして。

ごめん
干菓子さんの絵は日常の中の一コマって感じですよね。

干菓子
最近は描いてないですけど、僕も結構だらだら暮らしてる、堕落的な生活感みたいなものは可愛くて好きだったりして。

ごめん
いいですよね。あの、女の子が寝てる…クジラのイラスト、あれすごい好きです。

干菓子
あれはぽてさんの「虹色のクジラ」って楽曲のイラストなんですけど。堕落的で、でも前向きで、ゆったりした可愛さのある曲で。お話頂いた時に「これは僕の絵しかないわ」って思って(笑)自分のイラストの魅力が合うとしっかり理解してキャスティングして頂いたものだったので、本当に嬉しかったんですよ。それに見合うように描きました。気に入ってます。

ごめん
すごいかわいい…膝が赤いじゃないですか。あれ好きなんですよ(笑)

干菓子
たまにやりますね(笑)あの表現はやっぱりかわいい。

ごめん
私も描くとき膝赤くしちゃうんですよ(笑)あと結構、洋服が好きなんですか?すごいかわいい。

干菓子
洋服は好きですね〜。すごい趣味で描いてるのでもっとレパートリー増やさないとな〜って思うんですけど。ごめんさんは女学生が多いイメージですけど。

ごめん
そうですね。やっぱり女の子描くのは楽しい。男の人はあんまり描いててテンション上がらないので(笑)なんか前の記事で「ワンピースがかわいい」とか色々話してたじゃないですか。あれいいなって。私もそういう話したいなって。

干菓子
あんさいさんとの対談ですね。あれめちゃくちゃ楽しかったです。

ごめん
ああいう描くときのフェチってあるじゃないですか。結構大学の授業中とかに足だけずっと描いてたんですよ。

干菓子
あ〜やりますね。結構絵描きさんみんな一部分だけ描き続けるのやると思うんですけど。目とかみんな通るんじゃないですかね。

ごめん
あと、干菓子さん「モコモコ」好きですか?ニットとか。

干菓子
ニットはもう超好きですね。洋服の中で一番かわいい要素が入ってる…。シルエットは色々あると思うんですけど…袖口とか裾がすごく好きなんですよ。袖口と裾に一番自分のフェチズムが出るのがニットなんですけど。シャツとかも好きなんですけどね。

ごめん
シャツはシャツでシワがいいですよね。

干菓子
そう、いいんですよ。あと袖口のボタンとか。シキさんっていう絵描きさんがツイッターで言われてたんですけど、「シャツの袖のボタンとボタンの間にできるスリット」フェチらしく、すっごいわかると思って(笑)

ごめん
すっごい細かい(笑)私結構制服好きで。学生服もなんですけど、大人の人が着る制服も好きで。「銀行員」とか「スーツ」とか、あと「喪服」とか。「パリッ」とする感じが。でもそれを絵に表現しようとすると難しい。

干菓子
確かにごめんさんの漫画も女学生以外の人そう言った服装多いですね。

ごめん
でも男の人だと、自分がグッとくるところは描けないんですよ。

干菓子
男性のグッとくるところだとどう言うところですか?

ごめん
ゴツっとした手とか、筋とか…スーツ似合う人描こうとするとなんか違うなみたいな。干菓子さんは男の人描かれます?

干菓子
あんまり描かないんですよ。たまに描きますけど別に描きわけとか練習してないので、すごいナヨナヨした人しか描けない(笑)制服はセーラー派ですか?ブレザー派ですか?

ごめん
あーでもどっちも…どっちかなぁ。私夏服のスカートにシャツインしてる感じがすごい好きで(笑)

干菓子
なるほど、わかります好きです(笑)制服は本当に幅が広い…制服はこだわってる人からしたらなんちゃってみたいな制服は許せないと思うんですけど。

ごめん
わかります。干菓子さんはどっち派ですか?

干菓子
いや悩みますね〜(笑)

ごめん
今干菓子さんの絵見てたんですけど、やっぱりシャツにニットとか。秋くらいの。

干菓子
シャツ+ニットは好きですね〜。僕の一番好きなスタイルはシャツワンピースにニットなんですよ。なんで、制服でも好みを言うと、シャツにカーディガンとかセーターなんですけど。ブレザーだと…中にVネックセーターが理想ですね。

ごめん
わかります。袖口とか。

干菓子
あーブレザーの中から出てるニット!

ごめん
そうそうそう(笑)

干菓子
セーラー服は逆に上にカーディガン…

ごめん
やっぱりニットなんですね(笑)ニットベース(笑)

干菓子
ようはカーディガンの上にセーラーの襟が出てる形の…あれがすごい好きです。

ごめん
干菓子さんの絵は確かに秋ってイメージありますね。

干菓子
あれくらいの重さが好きですね。


■映画とか見てても「私がもし映画撮るならこういうシーンを入れたいな」とか、ずっと妄想してて。

干菓子
ごめんさん最初に映画撮れないからって言ってましたけど、今年入ってから映像も撮られてますよね。

ごめん
そうですね、映画…映像をちょっとだけ。

干菓子
前々から作りたいって言われてましたけど、今回作ろうと思ったのは何かきっかけとか?

ごめん
何だろうな…ずっと撮りたいなと思ってて。映画とか見てても「私がもし映画撮るならこういうシーンを入れたいな」とか、ずっと妄想してて。無理だろうなって思ってたら、結構役者さんとか、カメラマンの方とかも周りには居て。「意外とできるかもな」ってやり始めたんですけど。…めちゃくちゃ難しかった(笑)

干菓子
ですよね。一人で作るのとはまた全然違いますもんね。

ごめん
そうですね。そんなに人をまとめるタイプでもないんですよ。仕切るのが下手っていうか。「これどうするの?」って色々聞かれててんやわんやになる…

干菓子
大変ですね…。絵に描けるくらいなので多分イメージはあるんだろうと思うんですけど。

ごめん
絵や漫画に描いたりするのと、映像にしようとするのって全然違ったりとかして。「こんなセリフ普通言わないでしょ」とか言われたりして。「あ、確かに」ってその場で変えたり(笑)

干菓子
映像とかはさすがに作ったことがないんですけど。

ごめん
でも妄想とかしないですか?自分だったらこんな風に、とか。

干菓子
しますよ。映画の感想戦とか批評とかするの好きなので。ごめんさんほど具体的に考えてるかはわからないですけど。作り手側に立って考えたりするのはすごく好きです。

ごめん
やっぱり物作る人は考えるものなんですかね。

干菓子
僕はそういう楽しみ方もしたいですね。もちろん作品そのものも楽しむんですけど。

ごめん
特に原作がある映画だとよく考えたりしますよね。でもいろんな兼ね合いがあるんだろうな〜とか考えたり。好きな作品だと特に。

干菓子
ここ仕方なかったのかな〜とか(笑)やっぱりそういう妄想しないと作品作るところまでいかないので。ごめんさんがしっかり作品にしてるのはすごいな〜と思っていて。今、クラウドファンディングされている「左様なら」って映画はどういう形でされているんですか?

ごめん
あ、あれは私が「原作」で。もともと「左様なら」って漫画を描いていて、石橋夕帆監督っていう素敵な監督さんに「映像」にしたいっていう風に言っていただいて。最初短編の予定だったんですけど、MOOSIC LABっていうイベントに出す形になって、90分の長編になって。

干菓子
長いですね。すごい。

ごめん
そうなんですよ。キャストもめちゃくちゃ増やしていただいて。それで今クラウドファンディングで資金を募集して、夏に撮影します。

干菓子
楽しみですね。

ごめん
そうですね〜。私がっつり撮影とかに行ってるので。ただ楽しんでるだけなんですけど。

干菓子
そこはまぁ原作者としてすり合わせもしっかりしないと(笑)まぁ現場ではやることないかもしれませんけど(笑)

ごめん
ただ撮っている映像を見て「良い」って言ってる人みたいな(笑)プロモーションの撮影だけ先に行われたんですけど、そこにもお邪魔しました。撮影現場の熱意みたいなものに直接触れられて、すごくいい刺激になりましたし、実際ものすごく素敵な映像になっているのでみんなに見て欲しい…

干菓子
これからもいくらか映像作品が作られる感じなんですかね。

ごめん
そうですね。趣味ですけどね、全然まだ。

干菓子
でもそうしてしっかり一緒に映像作品作ってくれる方が周りにいるのは幸せですね。

ごめん
そうですね。幸せです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?