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相手の気持ちにたつという言葉はすごく簡単だ。けれどもそこには想像力だけではない、相手のことを見つめることが必要になってくる。

MOUTNAIN BIKE JORNEY
7/29 DAY9 走行44km


少し蒸し暑い夜だけれど、台風の雨でびしょ濡れになった装備も乾きそうだ。
ミーティングの声は元気なものでお互いのことを高めあえるようになってきている。

海岸の朝。はやくもサーフィンにたくさんの人が来ている。
セミの声、まだ日は低いけれど肌にモワッとあたるような風で本格的な夏になったことを感じる。

テントをいち早く片付け終えた○○が砂浜をちょろちょろ歩いていたと思ったらゴミを集めはじめた。それをみて続いていく仲間たち。10分ほどでゴミの小さな山ができた。
どうしてゴミを集めたかと聞いたら、海っていいところなのにゴミがあるから、動物が食べてしまってよくないから、それぞれ考えながらゴミを集めていたようだ。ゴミ袋に入るぶんだけ持っていくようにして走りはじめた。


走ることにおいては、ギアの選び方以外はもうほとんど伝えることもない。
もうこのところは先頭を子どもたちに行かせて、真ん中と尻尾を大人が担当するカタチができあがっているので、止まれの判断とか、安全にチームを導くために必要な決断力とかそういう段階にいきながら必要な時に声をかける。

今日は新居のよっちゃんにお世話になる。
ちょうどお昼に到着したのでうちのオカンの康子さんからの差し入れのひやむぎを子どもたちに食べさせようとスーパーに寄った。
先頭の○○、みんなの自転車をどこに停めようかと5分ほど考え続けて泣きはじめた。自分の候補はどこを考えていた?ときくと2箇所指さした。みんなで、いいじゃんそこ、と伝え合って自転車をとめる。

夜のミーティングで聞いた。車椅子の人が来たらどうしよう、歩く人にも邪魔になっていないかな、そもそもそこにみんなの自転車が置けるのだろうか、彼女なりにたくさんたくさん考えていたようだ。
“そんなときだからこそ仲間がいるんだからね、声をかけたらいいよ”と伝えた。

公園の東屋さんと水道をお借りしてひやむぎ大会。たまご、オクラ、ネギ、納豆、大葉、みんなでワイワイいいながら食べている間によっちゃんが登場した。
いつもの余裕たっぷりな感じでのっしのっしとやってきたよっちゃん。
すぐに子どもたちも緊張感が溶けていく。

フリスビーやろうぜとみんなでフリスビー大会。みんな昨日から“みんなで遊ぶことがしたい”という話をしていたので本当に良い機会となった。
みんなで汗だくになったあと、よっちゃんのところへ
。荷物をあげて、寝床をととのえて、料理の下準備をして地元の銭湯へ。あーぁ・・・とろけるような声が出るのはほんと湯船につかったときだけ。

戻って子どもたちの洗濯物をしているあいだにどんどんゲストが集まりはじめた。みんなそれぞれに子どもたちへの差し入れを持って。ほんとにありがとうございます。


料理の片付けのときに○○が泣き崩れた。
ごめんなさい、を繰り返しながら頭をかかえている。
その様子にかけより、しばらくそばにいたら落ち着いた。

どうするのかと見守っていたらすぐに○○が彼女が休んでいるところにかけよって謝った。それを横目に見てほっと一息。また大人の方々と話しに戻る。

たくさんの応援とご馳走とステキな大人たちにすっかりテンションが振り切っておかしいことになっている子どもたちを落ち着けて、9時すぎからミーティング。今日のことを振り返させた。


○○はいつもがまんタイプ。自分が受け止めたらとりあえずその場がうまくまとまるとこれからも引き受けてきた。けれども3日前くらいから少しずつしんどくなって、少しとがった言葉が出るようになっていたのだけれど、今日の他のメンバーからの一声は彼女のトラウマにふれたようだ。そのことを彼女が話しみんなで聞いた。


人それぞれには僕らが見えないものがある。
それはなにかが起こったり、その子が声に出してはじめてぼくたちに見えるかたちとなってやってくる。

相手の気持ちにたつという言葉はすごく簡単だ。けれどもそこには想像力だけではない、相手のことを見つめることが必要になってくる。
だからこそ自分のことを自分でできる、自分の心に余裕を持てるようになることが必要になってくるんだと思う。
僕たちは家族だ。少なくともこの旅のうちは。

だからこそ伝え合ってほしいし、見守っていかないといけない。

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