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自分が思う方向に彼らを向けることなんて簡単で、じっと言いたいことを我慢して見守ることのほうがはるかに難しい。

MOUTNAIN BIKE JORNEY
7/28 DAY8 走行48km

いただいたものを悪くならないようにいただこう、という子どもたちの意見で朝からごはんを炊いて調理することになった。
ごはん炊きはもう手馴れたもので失敗もない。
ひとつひとつ僕の目の前で成長していく彼らは、はたして自身で手ごたえのようなものを感じていっているのだろうか。

伊勢市にはいってお友だちのめぐみちゃん登場。
わざわざクーラーボックスをかついで河川敷で待ってくれていた。
子どもたちにジュースを飲ませながら、少し伝えておいた伊勢神宮へ行くのもいいかもよという提案を出してもらう。
自分たちの全体の状況はどうなのか?地図を出してこれまでの走行距離を足して子どもたちにイメージを持って判断をさせる。
残り5日で300kmちょっと。子どもたちは大丈夫と判断した。

伊勢神宮へは標識で判断させて進ませる。
進む。迷う。
迷いながら次の標識を見つける。
方向感覚では判断していないけれど、それでもルートを外れながらもう声かけようかなぁというタイミングで次の看板を見つけだしてたどり着いた。

こういうときもほんとに思う。自分が思う方向に彼らを向けることなんて簡単で、けれども彼らが自分で見つけだすのをじっと言いたいことを我慢して見守ることのほうがはるかに難しい。けれども彼らは自分の足で自分の人生を歩まなければいけないときが必ず来る。


伊勢神宮は多くの人で賑わっていた。
声も聞こえるけれど、どこか少しだけ厳かな雰囲気を感じる場所。
僕も大好きなところ。

わぁとかおぉとか言いながら写真を撮る彼ら。
しんみりしている子もいれば、まったく公園に来たのと変わらない様子の子もいる。

「○○ってさ神様のこととか思うことある?」ときいたら
「ううん。まったくなんにも感じない」といつも通りのカラッと明るい返事が返ってきた。


こういうことにもジャッジはいらず。
彼らがオリジナルで僕らはときに彼らをどうこうしてしまいたくなる作りもののようなものかもしれない。
だからなるべくそばにいて見守ることができる存在ではありたい。

かなり暑くなってきた。
去年にはおよばないけれど、夏本番という感じ。目にはギラギラ、肌にはジリジリ来る青空の下をフェリー乗り場へ向けて進んだ。

スーパーでお昼を買って食べてフェリー乗り場で乗り方を調べて、無事乗船。ずっと黙ってたけれど、突然リュックから赤福を出してあげたら思わぬ薄いリアクション。

なんでやったん?と夜のミーティングで聞いたら「まさやんやったら買ってくれてそうだと思った」とサプライズする側にはなんも嬉しくない返事が返ってきた。サプライズにならない男!


伊良湖につくとfacebookでめぐみさんの投稿を見たという女性が出迎えてくださった。本当にこうしてSNSを通して応援してくださっている方々がいること、時には直接応援しに来てくださることが何より嬉しい。

今回のように旅をLIVEでみなさんに見ていただくこと。
それには必ずジャッジの入る意見も届く。
けれども僕が絶対に忘れてはいけないことは、目の前にいる子どもたちとそして彼らを送り出してくださった親御さんの存在だ。

僕たちの旅は僕たちが納得したカタチであることこそが正解でそこに振り回されるようであってはならない。僕らが100パーセント向き合うべき、思いを注ぐべきなのは目の前にいる彼らだから。


○○がフェリーのなかでスマホを貸してほしいと言ってきた。
地図アプリを開いて、今日僕らが泊まれそうなキャンプ地を探したいらしい。
彼がここどう?と言ってきたのは僕が想定していたロケーションとは違うほうだった。こういうときに子どもたちの判断し動いたことを受け入れてあげたい。よし、じゃあ君の言うところに行ってみようとみんなに声かけた。


フェリー乗り場から20km弱、さあゴールだとついた道の駅にはでっかいサウンドが鳴り響き、人も駐車場もいっぱい。どうやら夏祭りの日にぶつかってしまったらしい。


○○はそれを見ながら呆然としている。自分が選んだところが失敗だったと思っているようだ。もう少し探してみようと駐車場の奥の奥へと自転車を走らせると車もいない、砂浜がひらけたところに出た。

サーフィンのポイントのようで、トイレも、シャワーもついている。なんてこった最高のロケーションじゃないか。○○の顔もすっかりほころんだ。


祭りの会場から流れてくる歌にあわせてみんな歌いはじめ。キャッキャ言いながらシャワーを浴びて空いた時間でフリスビー。夜ごはんは残った食材を集めて料理をする。少し蒸し暑い夜だけれど、台風の雨でびしょ濡れになった装備も乾きそうだ。ミーティングの声は元気なものでお互いのことを高めあえるようになってきている。

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