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子どもたちとの自転車旅レポート

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僕が子どもたちとともに出かけた自転車旅のレポートです。2020年夏は全国から集まった小学6年生たちとともに四国一周800kmをともに旅しました。
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2020年6月の記事一覧

ほんとの気持ちになったときの彼らはいつでも体ぜんたいでそれを表現する。

ほんとの気持ちになったときの彼らはいつでも体ぜんたいでそれを表現する。

MOUTNAIN BIKE JORNEY 2019
7/26 DAY6 走行13km

休養日の今日。朝10時まではゆっくりしようと決めて動く彼ら。
しかしながらいつもどおり5時半に起きたようだ。
なんともすごいな。

もはや寝られるだけ寝たいということよりも、いかにしてフリータイムを有効に使うかという意識で動いてる。僕は大変寝たい。とても寝たい。

朝ごはんをいただいて、そうこうしていたらあっ

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ここからどこまでこのメンバーを重ねていけるか。
そのためにはもうひと息感情のぶつかり合いが必要な気がする。

ここからどこまでこのメンバーを重ねていけるか。 そのためにはもうひと息感情のぶつかり合いが必要な気がする。

MOUTNAIN BIKE JORNEY2019
7/27 DAY7 走行75km
尾鷲→度会

昨年に引き続き今年も台風がやってきた。
幸い勢力が強いものではなかったので、宿泊している尾鷲の付近を通過したものの、風も雨もひどくはならなかった。
どんよりと重い雲の隙間の晴れを狙うように出発。
森田さん本当にありがとうございました。

台風の目のような晴れ間を追いかけていくつもりが、すっかり雲がお

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自分が思う方向に彼らを向けることなんて簡単で、じっと言いたいことを我慢して見守ることのほうがはるかに難しい。

自分が思う方向に彼らを向けることなんて簡単で、じっと言いたいことを我慢して見守ることのほうがはるかに難しい。

MOUTNAIN BIKE JORNEY
7/28 DAY8 走行48km

いただいたものを悪くならないようにいただこう、という子どもたちの意見で朝からごはんを炊いて調理することになった。
ごはん炊きはもう手馴れたもので失敗もない。
ひとつひとつ僕の目の前で成長していく彼らは、はたして自身で手ごたえのようなものを感じていっているのだろうか。

伊勢市にはいってお友だちのめぐみちゃん登場。
わざわ

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相手の気持ちにたつという言葉はすごく簡単だ。けれどもそこには想像力だけではない、相手のことを見つめることが必要になってくる。

相手の気持ちにたつという言葉はすごく簡単だ。けれどもそこには想像力だけではない、相手のことを見つめることが必要になってくる。

MOUTNAIN BIKE JORNEY
7/29 DAY9 走行44km

少し蒸し暑い夜だけれど、台風の雨でびしょ濡れになった装備も乾きそうだ。
ミーティングの声は元気なものでお互いのことを高めあえるようになってきている。

海岸の朝。はやくもサーフィンにたくさんの人が来ている。
セミの声、まだ日は低いけれど肌にモワッとあたるような風で本格的な夏になったことを感じる。

テントをいち早く片付け

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チームの誰かの思いを踏みにじったうえで楽しむ旅なんだったら、そんな旅はまっぴらごめんだ。

チームの誰かの思いを踏みにじったうえで楽しむ旅なんだったら、そんな旅はまっぴらごめんだ。

MOUTNAIN BIKE JORNEY
7/30 DAY10 走行115km

朝から兆候が見えていた。
昨日の夜、テンションがあがりすぎて、おやすみなさいと上にあがってからも遅くまで起きていたこともあるだろう子どもたちはなかなか起き出せず。

朝ごはんの準備にも手間取って予定していた7時出発より大きく遅れた。
けれど彼らの雰囲気としてはとてもよくて朝イチで○○がパンクしても誰ひとりがっかりした

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2週間。あまりにも短い。こんなことを2ヶ月でもしたなら、彼らはすっかり旅人になってしまうだろう。

2週間。あまりにも短い。こんなことを2ヶ月でもしたなら、彼らはすっかり旅人になってしまうだろう。

MOUTNAIN BIKE JORNEY
7/31 DAY11 走行50km

朝、すっかり子どもたちはいつも通りにもどった。
もしかしたら少し深まったようにも感じられる。
どちらにしてもしっかりした表情だったように思う。

みんなで走りはじめる。
それぞれローテーションで先頭に立たせるのだけれど、ずいぶんとしっかりした。むしろ僕が道を言わなければどこまでも進んでいく感じ。
気の迷いや、判断できず

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ひとつひとつの行動をジャッジするのではなく、彼がそうしなくとも自分を表現できるまでもっていくところだ。

ひとつひとつの行動をジャッジするのではなく、彼がそうしなくとも自分を表現できるまでもっていくところだ。

MOUTNAIN BIKE JORNEY
8/1 DAY12 走行26km

富士山2合目にあるキャンプ場までのショートDAY。
去年は昨日と今日の2日かかったルートを1日だけでこなしたのだから大したもんだ。到着したのも夜8時をまわっていたし、みんな辛くて泣きながら登っていた。

時間が生み出す余裕。経験が生み出す余白。
今年にはその両方があるけれども、それが生まれるからまた見えてくるものがたくさ

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相手との優位性を持つための経験ではなく、誰かを助けるための、誰かと今度はその喜びをわかちあうための強さを手に入れて欲しい。

相手との優位性を持つための経験ではなく、誰かを助けるための、誰かと今度はその喜びをわかちあうための強さを手に入れて欲しい。

MOUTNAIN BIKE JORNEY
8/2 DAY13 走行17km

さすがに疲れを持ち越してきているのは朝のゆっくりさで見てとれる。
とくに○○は朝なかなか起き出せなくなってきた。昼のためのごはんを炊いて、みんなでサンドイッチを作って食べていよいよラストの登りを走りはじめた。

スタートしてからの1回目の休憩でまさかのお腹が空いた宣言をした○○。
他の子に聞くと、彼らも腹ペコだという。

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ただひとつ彼らに届けたかったこと。この大きな経験を人に誇れるものとして持つのではなく、誰かを助けるために持っていて欲しい。

ただひとつ彼らに届けたかったこと。この大きな経験を人に誇れるものとして持つのではなく、誰かを助けるために持っていて欲しい。

MOUTNAIN BIKE JORNEY
8/3 DAY14 最終日 富士登山

最終日は12時半起床。他の子たちも起こしたらすぐに起きだしてきた。
昨日は眠れたんだろうか。僕はいけると思っていたけど、やっぱりこのところの咳のせいなのか呼吸が浅かったんだろう結構頭がチクチクする感じ。

しっかり深く呼吸しながら各自の服装と注意事項を言って歩きはじめた。富士山頂への登山道は登る人たちのヘッドライトで

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