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太平洋の若者の憧れのヒーローは、甘い物に目がない「隣のお姉さん」~スタッフが語る、ここだけのIMPACT HERO・キャシー編

こんにちは!Earth Company note編集部の小松です。

「スタッフが語る、ここだけのIMPACT HERO」と題し、私たちが支援するアジア太平洋でSDGsのために人生をかけるチェンジメーカー「IMPACT HERO」を、スタッフ目線で語るシリーズ第三弾では、マーシャル諸島の気候変動活動家・キャシーをEarth Company インターンの島田颯が語ります。

檀上では老若男女問わず、人の心を動かす「言葉力」をもつキャシーの素朴な素顔を、みなさんにも知ってもらえたら嬉しいです!

普段はとても物静か!どこにでもいそうな、おとなしい普通の女性のキャシー

こんにちは!次世代のつなぐ未来をつくる100人の仲間を集める「マンスリーサポーター100人募集キャンペーン」スタッフの島田颯です。

IMPACT HERO 2017 キャシーが生まれたマーシャル諸島は、気候変動の影響による海水面の上昇で、世界で一番最初に沈む国としてツバルやキリバスと並んで、国家の危機に直面している国です。

キャシーは、2014年に国連気候変動サミットで生後6ヵ月の娘のために書いた詩を披露し、各国の首脳陣を感動させ、拍手喝さいを浴び、世界から注目されることとなりました。

【動画】2014年国連気候変動サミットでのキャシーの名スピーチ

外から見えるキャシーは、1児の母にして

「詩人」
「世界から注目を集める気候変動アーティスト」
「マーシャル諸島の気候変動特命大使」
「マーシャル諸島大統領の娘(!!!)」
「MIT Media Lab Director's Fellows」

と、ものすごくスーパーウーマンな感じがします。

【動画】2019年10月の来日イベントで登壇したキャシーのプレゼンテーション

世界で気候変動の現状を訴え、著名人のファンも多く国際的にも注目されるキャシーは、太平洋島嶼国の若者たちにとってまさにヒーローであり、尊敬と憧れの存在ですが、実際はとても自然体でやわらかい雰囲気を持った女性です。

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同じIMPACT HEROでもベラロビンは常にエネルギーに溢れていて、常に政治や社会問題などを話していて、2人が無言の姿は珍しいです。そんな2人と比べると、キャシーは物静かで大人しい印象を受けました。

昨年の来日時には、キャシーを空港に迎えに行ってホテルまで送迎する機会があったのですが、電車の中で前に日本に来た時の話を聞いたり、日本でやりたいことを話したり、僕自身もすごく自然体でキャシーと話せて、とても心地よかったのを覚えています。

(エネルギー量が凄まじいベラとロビンに比べると、誰もが物静かかもしれませんが…)

ベラやロビンが、近所の仲良し関西のおばちゃんとすると、キャシーは、何かあれば相談に乗ってくれるやさしいお姉さんのような存在です。

そんなキャシーは、いったん舞台に上がり詩を披露するときには、普段の生活からは想像できないくらいの力強くメッセージ性のある言葉を歌にのせて伝えます。そのギャップが、キャシーの魅力の一つもしれません。

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【写真】2019年の来日ツアーの移送中の車内。話をする割合は9割がベラとロビン

甘いものに目がない、意外な一面も!

2019年10月に開催されたEarth Companyの5周年記念イベント「IMPACT HEROES DAY」に参加してくださった皆さんは、「日本で何が食べたい?」という質問でキャシーが「日本のスイーツが食べたい」と話していていたことを覚えていらっしゃるかもしれません。

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【写真】スイーツをお皿いっぱいに盛り付けて、とってもご機嫌なキャシー

日本滞在中に訪れた老舗和菓子屋の虎やでは、目をキラキラさせて、羊羹や和菓子を眺めていました

「SDGsに人生をかけて取り組む、社会起業家・IMPACT HERO」っていうと、外から見ると凄い人たちで雲の上の存在かと思われがち(僕も実際に会うまでは緊張しました)ですが、会ってみると凄くやわらかい人たちで、当たり前ですけど、私たちと同じ人間というのをすごく感じます!

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そして同じ人間なのに、これだけ頑張っている姿をみると、やはり理屈抜きで、素直に応援したくなってしまいます。

でも私たちが飛行機に乗るたびに、キャシーのマーシャル諸島は水没に近づいてしまう…

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私は、キャシーとEarth Companyに出会うまで、気候変動や自分が出す二酸化炭素の影響で沈んでいく可能性がある国の課題を、自分事として捉えるきっかけがありませんでした

再生エネルギー電力への切り替えを考えたこともなかったし、エコボトルももっていませんでした。

正直、2006年に公開されたアル・ゴア元アメリカ合衆国副大統領主演の映画「不都合な真実」から、地球温暖化問題はアップデートされていませんでした。

でも私が自分事として捉えることができなかったその間に、気づけば世界の標準語はGlobal WarmingからClimate Change、Climate Crisisになっていました

そんな私が、キャシーに出会い、キャシーの詩を聞いて、マーシャル諸島の海面上昇というどこか遠くの国の問題だったものが、身近になりました

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自分の生活一つ一つが(特に私は飛行機に乗ることが多いので)、マーシャル諸島の未来を奪っているんだという感覚を持つと、自然にエコな生活にシフトしないわけにはいかないという気持ちになりました(今ではエコボトルも、欠かさず持ち歩いています)。

キャシーのために、地球のために、もうあと6分半!

きっとかつての私のように、今世界が直面している気候変動(今は気候危機ともいわれてますが)を自分事として捉えるのが難しい方も多いと思います。

そこでぜひ見ていただきたいのが、2018年に環境NGO・350.orgの支援を受け公開された「Rise: From One Island to Another(邦題:立ち上がれ:島から島へ)」という、6分半のキャシーの詩のパフォーマンスです。

このパフォーマンスでキャシーは、マーシャル諸島と同じく気候変動の影響を受けているグリーンランド出身のイヌイットの詩人とコラボレーションをしました。

溶けゆく氷河と上昇する海面の危機に直面する、2つの国からのメッセージがつまっています。

広大なグリーンランドの氷河、青く澄んだマーシャル諸島の海。

私がキャシーを知って変わったように、今、気候変動の危機に直面している豊かな自然とそこに住む人々の思い、キャシーの思いが1人でも多くの人に届き、心を動かすきっかけになったら嬉しいです!

→キャシーがマーシャル諸島で運営するNGO Jo-JikumのHPはこちら


★文中で紹介したキャシー・ジェトニル=キジナーのプロフィール

気候変動活動家、詩人。マーシャル諸島生まれ、ハワイ育ち。学生時代にアメリカ本土での社会課題に関する啓蒙活動にインスパイアされ、詩人としての活動を開始。ハワイ大学の太平洋島嶼国研究学部で修士課程を修了した後、天性の言葉力を駆使し、情熱的でパワフルなポエトリーリーディングやスピーチを通して、気候変動に対する対策の緊急性を訴えることで世界的な注目を浴びている気候変動活動家。

国連気候変動サミットや国連気候変動枠組条約(UNFCCC)における締約国会議などを始め、世界に向けてマーシャル諸島の気候変動の現状を訴える一方で、国内ではNGO Jo-Jikumを立ち上げ、マーシャル諸島の若者たちを、環境問題に取り組む次世代リーダーに育成する活動を行っている。

★スタッフが語る、ここだけのIMPACT HERO・バックナンバー★

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