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土のおウチ "EarthBag / アースバッグ工法"とは??

アースバッグ工法とは、アメリカのカリフォルニア州から日本にやってきた新しい建築工法です。
土を主材としたこのシンプルな工法は、仲間とともに作り上げることができ、表現の自由度が高く、災害に強いことも特徴です。
この次世代工法は人々の暮らしの可能性を広げ、住居だけでなく、階段や塀、ベンチ等の暮らしツールにも大きく活用できます。


素材と工法

基本どこにでもある “土” を建材に用いるので、環境に対しての付加も少なく、資材調達に困りません。
また『混合土を袋に入れて積み上げる。』というシンプルかつユニークな建構造は、カテナリー曲線を原理としてドーム型の設計が可能で、複数の個体を繋げ、複合型の建造物へと進化していく事もできます。

2022年4月のワークショップ風景


みんなで作れるローテクニック

『混合土を袋に入れて叩き、積み上げる。』というシンプルなテクニックであり、道具もシンプルな為、若者を中心に子供~女性まで老若男女が参加できます。空間づくりのハードルを下げた制作方法のため、未経験者でも取り組みやすいローテクニック工法です。

2021年10月のワークショップ集合写真


構造の自由度=デザイン力

土はどんな形にもなれる素材なので、曲線形状が容易に表現できます。直線で組立てる木造、鉄骨、鉄筋コンクリートと異なる設計の自由度の高さも魅力の一つです。そしてこの曲線構造が強度に繋がり、優しく可愛いフォルムとなります。

沖縄「チオンの家」


耐震耐火耐久性のある新しい土のおウチ

アースバッグ工法はカテナリー曲線やアーチ構造など重力を受け流す構造から成り立ちます。丸いフォルムは風を受け流します。土は不燃材なので燃えません。その躯体は30cm以上あり、構造と壁屋根が一体化した重ーい建物なので、ちょっやそっとじゃビクともしません。(車がぶつかると大破するのは車だとか・・・)



わたしたちについて

クリックで日本アースバッグ協会ホームページへリンクします。
アースバッグ工法について、紹介しています。

2012年12月に熊本のエコビレッジ SAIHATEにて、日本アースバッグ協会を発足。現在までの10年間にわたり、日本各地にてアースバッグ工法の普及活動と、日本風土に適用すべく米国式から日本式への改良・研究を行っている。
2016年の熊本地震の際、震災ボランティアの方達の後方支援としてのアースバッグドームの制作プロジェクトを行う。
2017年より、千葉・熊本・沖縄にある日本でも有数のアースバッグ工法を用いた宿泊施設の制作に携わる。

今年4月には熊本アウトドアフィールドのんねむにて、第17期アースバッグ建築ワークショップと第5回 JEBAスクールの合同講習会を実施。ドーム制作を行いながらアースバッグ工法の基礎〜仕上げまでのレクチャーを行っている。

強く可愛く自由なアースバッグ工法によって、皆さんの生活が少し豊かに、楽しく、ワクワクできるツールとなり、土の我が家として安心して快適に暮せる"工法"となることを目指しています。


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