見出し画像

投資ゲーム

 世の意識高い系パワーカップルは、子供にこどもNISAをやらせたり、お小遣いを使って金銭感覚を身に付けさせたりしているのだろうが、我が家は私が毎月のお小遣いを渡すのを忘れ、子供もお小遣いをもらえることを忘れてのほほんとしている。また、子供が珍しくお小遣いを使ってほしいものを買いたいと親を連れて出かけると、上目遣いでもじもじし、結局親のポケットマネーで欲しい物を買わせるなんてことになっている。
 こんなことではいけないなあと常々思っていたのだけれど、noteの記事で、カードゲームで投資を学ぶというものを見つけたので、早速やってみることにした。


 一ゲーム9ターンで、一回ごとにアクションと天気サイコロ振りと利息受取を行う。アクションは、店や株を買う、スーパーでの労働、持ち金を銀行に預金する、という行動から好きな行動を選べる。天気サイコロはさしずめ景況というところだろうか。雷(トニト!)が出るとこれまで持っていた店や株券がパーになる。

 なるほどスーパーでの労働はちまちましすぎているし、株は晴れを引けばおおきな利益を得るが、雨を引くと何円か持っていかれるのでハイリスク・ハイリターンだ。子供にお金の感覚を教えるにはまあまあの教材だった。

 銀行に預けるときの利率が高すぎて、投資ゲームなのに、地味にこつこつ働いて貯金したプレーヤーが勝ちやすくなるとか、病院は他人からお金を巻き上げる仕組みなので、喧嘩になりやすいことを察してみんな買おうとしないとか、ゲームバランスがいまいちではある。ちなみにトニトを引いても、事前に電力会社を持っていれば、トニトの効果を無力化することができるのだけれど、昨今の世界情勢を鑑みるに、電力会社はそこまで盤石じゃないとかいうツッコミもある。

 「だいがくにすすむ(持ち金が減る)」「そうごうしょくではたらく(スーパーで働くより稼げる)」「とちをかう」といったように、自分でカードを増やして、ゲームバランスを調整してもいいのかもなーと思ったりしている。今、毎ターンで確実にお金を得られるのはスーパーとラーメン店経営しかないんだけど、農業を加えるとか。あーでも農業の実態に即した点数配分にすると、ゲーム上の実質的な選択肢が増えないから微妙かな。雨でも晴れでも収穫できるということで、農業を有利にしすぎると実社会の勉強にならないし。

 このゲームをしたあと、ニュースで電力小売業者の苦境を報道していたのを観た子供が、「このでんりょくがいしゃ買おう、10円で!」と言ったのは笑った。ゲームでは10円で買えるけど、九州電力は10円では買えないよ。

サポートいただけたら飛んで喜びます。本を買ったり講習に参加したりするのに使わせて頂きます。