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環境エネルギーイノベーションサミットLEEP SUMMIT 2024 開催レポート

2024年12月3日、東京虎ノ門ヒルズ15階のCIC Tokyoイベント会場とオンライン視聴の両方で開催された「LEEP SUMMIT 2024」は、"日本最大級の環境エネルギーのコミュニティ" の年に一度の祭典として、盛況のうちに開催することができました。約470人を超える事前申込みをいただき、現地には120名以上、オンラインでは 155名の方にご参加頂きました。

本イベントは1,400名以上、560社以上が参画する環境エネルギーイノベーションコミュニティ(E&Eコミュニティ)によって実施された年間最大のイベントです。企業、スタートアップ、起業家、研究者、投資家など、幅広いプレイヤーが一堂に会し、環境エネルギー分野の未来を共に考え、イノベーションを推進する場を目指し毎年実施されています。

4年目を迎えるLEEP SUMMITに込めた思い

今回4年目を迎えたLEEP SUMMITの名前の由来は、「LEEP - Linking Energy & Environment Innovators for our Planet」です。今年はメインテーマとして「持続可能な未来へ:産業横断的シナジーの創出(Cross-Industry Synergies for Sustainable Futures)」を掲げ、課題の再認識や新たな知識の提供、そして実践的なイノベーション創出につながる機会を目指しました。

イベントの構成は16:00から18:30の間に開催された、環境エネルギー領域のスタートアップが熱いピッチバトルの『Global Pitch Stadium』、そしてメイン会場においては各分野で活躍されている豪華なゲストを迎えた4つのパネルディスカッションが繰り広げられました。各分野で活躍されている登壇者からの熱気あふれる発表、議論が次々と展開されました。


Global Pitch Stadiumハイライト

「Global Pitch Stadium」は海外投資家を審査員に迎え、環境エネルギー領域のスタートアップ7社による英語での熱いピッチバトルが繰り広げられました。登壇スタートアップは以下の7社です。

  1. MiDriq NbS, inc. |ミドリクNbS株式会社

  2. eMotion Fleeet株式会社

  3. SolarDuck

  4. サンリット・シードリングス株式会社

  5. Seaside Robotics

  6. 株式会社メカノクロス

  7. 株式会社クォンタムフラワーズ&フーズ

審査員として以下の3名の投資家の皆様にご協力いただきました。

厳正な審査の結果優秀と準優勝は以下の3社が選出されました。おめでとうございます!

優勝: 株式会社メカノクロス
準優勝: eMotion Fleeet株式会社&SolarDuck

登壇された7社のみなさんいずれも素晴らしい内容で、会場もほぼ満席で大盛況のうちに開催されました。

ピッチを終えたスタートアップ企業代表者と審査員の皆様

メインセッションハイライト

17:30から21:00迄のLEEP SUMMITメインセッションでは4つのパネルディスカッションで合計20名のゲストが登壇し、白熱した議論を通じて様々な実践事例や知見が共有されました。

合計4セッション、20名の有識者・専門家・起業家の皆様にご登壇頂きました【Peatix:プログラム詳細

集まれ!起業家予備軍 増やせ!起業家予備軍

  • イノベーションや人材育成をテーマに、第一線で活躍する起業家と学生による白熱したパネルディスカッションが展開されました。モデレーターの竹内氏の進行のもと、東京大学4年の大川氏が先輩起業家たちに鋭い質問を投げかける形で議論が進みました。エネルギー・環境分野は参入障壁が高いとされてきましたが、U3イノベーションズからスピンアウトしたJOYCLEの小柳氏とINNFRAの川島氏が、その壁を乗り越えてきた経験と知見を共有いただきました。その中で印象的だったのは各登壇者が語る具体的なエピソードの数々です。環境・エネルギー分野での起業の醍醐味や、社会課題解決に取り組むやりがいについて、臨場感のある言葉で語られました。満席に近い会場からは、次世代の起業家たちの熱い視線が注がれ、質疑応答では活発な意見交換が行われました。

左から竹内純子氏(U3イノベーションズ合同会社 共同代表)、 木村 俊介 氏(株式会社TOWING 取締役COO)、 小柳 裕太郎 氏 / 株式会社JOYCLE 代表取締役社長 CEO 、川島 壮史 氏 (INNFRA 株式会社 代表取締役 )、 大川 敦也 氏 ( 東京大学 工学部 システム創成学科 4年)

環境エネルギー領域のコミュニティ運営者同士の連携、コミュニティから生まれるイノベーション〜

  • 環境・エネルギー分野における主要コミュニティの運営者が一堂に会し、イノベーション創出に向けた連携の可能性を探るパネルディスカッションが開催されました。モデレーターのグリーンタレントハブの井口による進行で、TMIPの畔上氏、ソーシャル・エックスの志賀氏、アドライトの木村氏、グリーン人材開発協議会の江頭氏が、それぞれのコミュニティの特徴と成果を共有しました。特にTMIPの大企業とスタートアップとの共創支援、SUITzのネットゼロに向けた時間あたりのROIを大事にするアクセラレーションプログラム、ソーシャル・エックスの官民共創の知見、グリーン人材開発協議会の組織や業界を超えた連携の取り組みの重要性など、具体的な成功事例を交えた議論が展開されました。人材育成からビジネス創出、社会実装まで、それぞれが得意分野を持ち寄ることで、より大きなイノベーション創出の可能性も議論され、今後の協業への期待が高まる内容となりました。

左から井口 和宏 氏 (グリーンタレントハブ株式会社 代表取締役)、 畔上 泰彦 氏 (三菱地所株式会社&一般社団法人TMIP イノベーション施設運営部 副主事)、木村 忠昭 氏 (株式会社アドライト 代表取締役)、志賀 久美子 氏 (株式会社ソーシャル・エックス ディレクター , 株式会社ソーシャル・エックス総研 取締役 , 合同会社million dots Co-Founder)、江頭 渉 氏 (デジタルグリッド株式会社 CNO/人事責任者 , グリーン人材開発協議会 発起人)

「超リアルなClimate Tech業界の話」Climatetech投資編

  • Climate Tech投資の最前線に迫る濃密なパネルディスカッションが展開されました。環境エネルギー投資、Beyond Next Ventures、ジャフコ グループ、Spiral Capitalという国内トップクラスのVC各社から、第一線で活躍する投資家が集結し、CIC Instituteの名倉氏がモデレーターを務めました。セッションでは、グローバル市場と日本市場の比較、投資判断の裏側、そして将来展望について、赤裸々な議論が交わされました。特に印象的だったのは、日本のClimate Tech分野の起業環境について、各登壇者から「うってつけの分野」「流れが来ている」「チャンスに溢れている」といった力強い期待が示されたことです。投資家たちは、官民での大規模投資の動き、整いつつある支援環境、グローバル展開の機会増加など、具体的な根拠を示しながら、この分野の可能性を語りました。

左から名倉 勝 氏(CIC Institute Director)、矢野 方樹氏(株式会社環境エネルギー投資 ベンチャー・パートナー)、 有馬 暁澄氏(Beyond Next Ventures株式会社 Partner)、沼田 朋子氏(ジャフコ グループ株式会社 チーフキャピタリスト)、直井 聡友氏(Spiral Capital シニアアソシエイト)

日本のトップ研究者が集結!IPCC主執筆者が語る気候変動イノベーションの最前線:未来を拓くスタートアップの可能性

  • IPCC主執筆者4名による気候変動とイノベーションの最前線を探るパネルディスカッションが岩田 紘宜 氏(東京大学大学院)がモデレーターを務め展開されました。東京大学の江守氏、田中氏、杉山氏、慶應義塾大学の森田氏からは、気候変動、生物多様性、生態系など、幅広い視点から最新の科学的知見が共有されました。例えば江守氏は技術開発と社会実装に関する指摘として、ELSI(倫理的・法的・社会的課題)とRRI(責任ある研究とイノベーション)の重要性が強調され、技術革新には多角的な検討が不可欠だと論じました。議論は気候変動の科学的理解から、それに対応するスタートアップの役割まで多岐にわたりました。現在の国際情勢には不確実性が伴うものの、パネリストたちは技術イノベーションとスタートアップの可能性に大きな期待を寄せました。特に日本の技術力を活かした新たなソリューション開発への期待が強調され、若い世代の参画を促す議論も行われました。

左から岩田 紘宜 氏(東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻(博士課程))、江守 正多 氏 (東京大学 未来ビジョン研究センター 教授)、田中 謙司 氏 (東京大学大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻 教授)、杉山 昌広 氏 (東京大学未来ビジョン研究センター 教授)、森田 香菜子 氏( 慶應義塾大学経済学部 准教授)

なお、当日はハッシュタグ #LEEPSUMMIT を活用し、イベントの様子の中継、そして参加者からの投稿がX(旧Twitter)上にも寄せられました。以下のURLからまとめをご覧いただけます。是非ご参照ください。
https://togetter.com/li/2475125


ご登壇者・参加者・関係者の皆様へのお礼


年末のお忙しい中、LEEP SUMMITへのご参加、ご協力をありがとうございました。2025年も引き続き皆様のイノベーション、コラボレーションを支援するべく、E&Eコミュニティ事務局メンバー一同、取り組んでいく予定です。どうぞ来年もよろしくお願いします!

今回初めてE&Eコミュニティのことを知っていただいた皆様へ

CIC TokyoU3イノベーションズが立ち上げた環境エネルギーイノベーションコミュニティ(E&Eコミュニティ)は、昨今のサステイナビリティやカーボンニュートラルへの関心の高まり、イノベーションによる社会課題解決の期待を背景として、イノベーション・エコシステムのステークホルダーが集い年間を通じて多様な活動をすることによるスタートアップの成長やスタートアップ・大企業・研究機関・行政機関等の協業を通じたイノベーション創出を行っています。

【コミュニティメンバーを募集中です!】

現在コミュニティメンバー(スタートアップや起業家、研究者や企業の個人会員は参加無料!)と協賛企業を募集中ですので、本コミュニティのプログラムについて詳しく知りたい方は、環境エネルギーイノベーションコミュニティ運営事務局(env-startups@cic.com)までご連絡ください。

コミュニティへの参加申込はこちら↓

https://forms.gle/v97kx8FB9aM1QGMM7

X(Twitter)アカウントも開設しました! @eande_community : フォローしていただくことでイベントやコミュニティアナウンスメントをご覧いただけます。


以上、E&Eコミュニティ初めてのnote投稿でした。ぜひ来年のLEEP Summit、或いは毎月開催予定のE&Eコミュニティのイベントでも、お目にかかれることを楽しみにしています!ここまでお読みいただきありがとうございました!
 (レポート執筆:E&E事務局)


【ご案内】2024年12月、2025年1月開催予定のE&Eコミュニティイベント

2024年12月9日
持続可能なビジネスへの変革 〜サーキュラーエコノミーの可能性を探る〜https://eeaichicirculareconomy.peatix.com/view ]


2025年1月27日
未来を創るサステナブル革命:クライメートファイナンスが変える世界 [https://sustainable-revolution-2025.peatix.com/view]

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