【試合評】 明らかになった「9番・岡島、1番・茂木」の梨田プラン~3月5日●楽天0-6DeNA

17試合の日程を戦うオープン戦が昨日から始まった。
練習試合とオープン戦の違いが年々薄まりつつあるなか、それでも大勢の観客がスタンドに入り、鳴り物応援が始まり、NPBに記録が残るという意味では、開幕へ向けてファンも選手も、また一段とスイッチが入る心持ちがする。

倉敷に移動してきた楽天は、開幕戦と2戦目の今日、ラミレス監督2年目のDeNAと対決している。
開幕戦を拙攻やエラー絡みで3-6で落としたイーグルスは、2戦目の今日は0-6、今シーズン対外戦初の零封負けを喫した。

打線は3安打。松井稼の痛烈打球が2本、一塁手の守備範囲に飛ぶなどヒットを損するアンラッキーな場面もあった。
とはいえ、3安打(島内、伊志嶺、阿部)は、3月1日ハンファ戦に続く今季ワーストタイである。

2月1日から始まったキャンプからの疲れも溜まっている時期なのだろう。
茂木は今日も三振1個を含む4の0で、これで2月28日ソフトバンク戦の2打席目から20打席ノーヒットである。(この間、三振4、四球5)

得点圏7打席では、7打数0安打、1三振。
そのうち5打席が追い込まれてからの打席結果で、DeNA投手陣に上手く投げられ、チャンスを得点にむすびつけることができなかった。

これでオープン戦は連敗スタートとなり、対外戦成績は8勝6敗、NPB球団との対戦では5勝5敗の五分に戻している。

両軍のスタメン

DeNA=1番・桑原(中)、2番・乙坂(左)、3番・梶谷(右)、4番・ロペス(一)、5番・シリアコ(指)、6番・宮崎(二)、7番・白崎(三)、8番・高城(捕)、9番・柴田(遊)、先発・ウィーランド(右投)

楽天=1番・茂木(遊)、2番・藤田(二)、3番・銀次(一)、4番・枡田(指)、5番・今江(三)、6番・松井稼(左)、7番・島内(中)、8番・伊志嶺(捕)、9番・岡島(右)、先発・古川(右投)

明らかになった「9番・岡島、1番・茂木」構想

菅野愛郁さんが届けてくれたベンチリポートで明らかにになったのだが、昨年は9番・嶋、1番・岡島で開幕した梨田監督、今年は9番・岡島、1番・茂木構想だと言う。

「首脳陣の狙いとしては(岡島は)バットにボールを当てる技術が高いので、チャンスを広げて長打のある1番・茂木選手にまわしたいという狙いがあるようですね」とのこと。

となると、8番は出塁率の高い嶋だろう。嶋が出塁し、岡島でチャンスを広げて...という構想を考えているのだろう。
ぼくが年初にブログで予想した打順
とは異なるけれど、この並び、相手バッテリーからしたら嫌だなと思う。

そんなシーンが1点を追う3回にあった。
先頭の7番・島内がチーム初ヒットで出塁。
8番・伊志嶺がファーストストライクでバントを決め、1死2塁で9番・岡島に打席がまわったシーンだ。

2球で0-2と追い込まれたが、ファウルで粘り、確かな選球眼で誘いの変化球、際どいコース投球を見さだめた。
その作業が功を奏し、8球目がボールになりフルカウントに。
9球勝負で左飛に倒れたものの、僕らは後ろにつなぎたいという岡島の高い集中力を目撃できた。

このように、早々に追い込まれながらも、岡島が粘りを発揮し、フルカウントの末に四球を獲得できれば、相手に与えるダメージは大きいだろうし、そこにきて1年目から新人王級の打撃力を見せた茂木にアット・バットがまわるのだ。楽天にしてみれば、「かなり期待の持てる下位から上位への流れ」、相手にしてみれば、「打ち取るのにも一苦労、二苦労するタフな下位打線」になりそうだ。

上質な速球に空振りの取れるフォークボール

投手陣の寸評に移りたい。

先発・古川侑利以下4投手が登板した本戦、唯一失点を許さず、光っていたのが小山雄輝である。

対外戦6試合目の登板になり、2回3安打2三振で無失点に抑えた。
これで対外戦成績は、7回を投げて防御率0.00、被打率.200、奪三振率に至っては11.57!なのだ。

◎2017年 小山雄輝 試合別 投手成績

思うに、上質な速球に、空振りの取れるフォーク。
この2球種を安定感のあるレベルでコンスタントに操ることのできるリリーフ右腕、最近の楽天にはいなかったと思う。
それができるのが、小山なのだ。

本戦では暴投が1つあったものの、フォークをしっかり低めに集め、14球を投げ込んで空振り5球を奪取した。そのなか、高めに浮いたボールと言えば、代打・倉本に打たれた左前ゴロ安打の結果球を含む数球だった。
(この場面、8回2死2塁で、2塁走者が3塁を蹴って本塁突入してきたが、浅めの守備を取っていた左翼フェルナンドの本塁返球でアウトにした)

もう1つ、小山が良いところを見せてくれた!
それは・・・

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