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れすゼミ2時間目_売上って何?

記念すべき1時間目のれすゼミは「飲食店とは何ぞや?」「日次決算って大事!」ということを早速学びました。

数字を把握しないと、経営において何をしなければならないか判断できません。
売上と費用をただ確認するだけではなく、「費用を分解」して考えることが重要で、FLAROという考え方を知りました。
日次決算をすることで本質的な課題は何かをみつけていきましょう。

それでは2時間目も講師の安部さんに、飲食店経営でも一番大切な「売上」について教えてもらいましょう!
ぜひ、れすゼミ2時間目の動画や資料と合わせてご覧ください。

今日のテーマは「売上」

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皆さんは、「売上」に対して正しい定義を知っているでしょうか?
漠然とした答えしか持っていない方が多いのではないかと思います。
売上とは「お客様に商品やサービスを提供した時にいただく対価の総計」ということです。
大事なのは売上となる対象物を「受領した時」であり、「定められた期間」の中で発生している対価を定義します。売上の対象物には現金以外にカード売上、QR決済などの売掛金も含まれます。「定められた期間」というのは会社には会計期間というものがあり、年度、四半期、月次、日次と報告する期間により集計期間が異なります。

売上はいつ計上される?
お客様に商品やサービスを提供して、現金または現金同等物(カード売上による売掛金等)を受領した時。(最近、収益の認識基準が新しくなったりしているので詳しく知りたい方は身近な会計士さんに聞いてみてください。)
食い逃げがあったら食事を提供しても売上は立ちません!実務上はオーダーを受けた段階でPOSに売上として集計されますが、食い逃げ判明後取消し処理が行われますよね。その後どうなるか分かりますか?被害(損失)はどこに?、、月末の棚卸金額から逆算(期首在庫+仕入-期末在庫)されて売上原価の中に吸収されるのが一般的です。
回収が決まって初めて売上が成立します。

今日は売上にまつわる言葉の意味を理解していきましょう。

売上を上げるための3つの円

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顧客、自社、競合をしっかり分析して、「お客さんが求めていて、自社でできること(=図の黒丸があるところ)」を見つけていきましょう。
あなたのお店の強みはなんでしょうか?
その際にはいわゆる「3C分析」が役に立ちます。
3つの円の中身を自分なりに把握して持続的に、且つ、変化に対応して3つの円を意識しながら経営をしていきましょう。

売上と収益の言葉の定義の違いは?

言葉の定義をしっかり理解しましょう。
売上って収益?利益ってなんだろう?はたまた現金との違いは?

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収益とは、PL上の「営業収益」「営業外収益」です。
売上とよく間違うもう一つは「利益」です。
利益は売上ではなく「売上ー費用」で算出されるものです。

売上と現金の違いも把握できていますか?
消費税はいつ払っているかわかっていますか?
似たような言葉はしっかり切り分けて理解しましょう。

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財務会計でも管理会計でも「売上」は「一番上」に存在します。
財務会計と管理会計はつくる目的が全然違いますが、双方に売上があります。
管理会計は利益を出すための経営に資する情報なので、PL財務会計とは異なります。
その会社の特徴に沿った管理方法(KPI)が編み出され、管理されます。

現金との違いを把握!

「B/S」「 P/L」「 C/F」はつながっている

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B/Sは会社の資産台帳。
右側に外部から調達したお金が記載され、左側にそのお金を使って調達した資産が表されます。
右側に銀行などから借り入れた金額、つまり「借入」と儲けた利益剰余金を店舗の備品や商品に還元していきます。
利益剰余金はP/Lで表される最終利益。
儲けです。
では、現金と利益の違いは?
現金はB/Sの左上に記載される「現金及び預金」です。
右側で調達したお金のうち、モノに変わらずにカネとしてストックされている現金のことです。
なかなかイメージがつきづらいですが、まずはこのB/Sの形を理解していきましょう。

消費税も認識しよう

消費税はお客さんから「預かっている」ので収益ではない。

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消費税も大事な科目。
納税しなければとんでもないことになりますので、しっかり把握して納税をしていきましょう。

売上を分解して、どう売上を伸ばしていくか検討してみる

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売上はどのように構成されていくか皆さんは理解していますか?
売上は次のように分けることができます。

売上の分解例)
客数×客単価
客数=新規顧客×(既存顧客(ー 離脱顧客))
客単価=一品単価×注文数

誰が何をどう買っていくかが異なるので、売上の分解は非常に重要です。
上記で表すとしたら、年配層から受け取る利益額が50万円で最大です。
では、年配層をたくさん集客するのが店舗の売上利益を最大化できるのか、と推測することができます。
さらに、分解だけで終わらず、どこが儲けるポイントなのか、それがわかったら今後どうしていけば良いのかを考えていきましょう。

その他の分解方法を考えてみましょう。

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飲食売上だけにとらわれず、例えば店舗スペースを貸し出したり、レシピを販売したり、手持ちの資産を最大限活用して売上づくりを考えることも大切です。

2時間目のまとめ

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まずは「売上」「現金」など、言葉の定義をしっかり理解して店舗のスタッフや経営オーナーと共通認識を持つのが重要です。
そして売上は分解できる。
自分のお店の利益率の高い商品は?最も多い客層は?集客に強いメニューは?売上を分解して自社の強み弱みを理解し、経営改善を行っていくことが必要不可欠です。
そして、いろんな経営資源をつかって改善を実行していきましょう。
その改善がうまくいっているかどうか、それはやはり「日次決算」です。
日々の改善がうまく進んでいるのか、はたまた悪くなってしまっているのか、日次で確認できれば怖いことはありません
日次決算をうまく活用して店舗の収益を最大化させていきましょう!

■3時間目を公開しました!「売上と現金?」ぜひご覧ください。

■2時間目 配信URL(YouTube)

■2時間目 資料(Speaker Deck)



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