近未来SF：ZERO（リアルイベント：XEOXY：日本）
近未来物SF、そして世界崩壊物というのは、謎解き公演で使いやすいテーマなのかも知れません。
スタート時点で状況が把握できていないのは、例えばコールドスリープから目覚めた直後で記憶が混濁しているから等々、最初に状況を理解していない理由付けに使いやすく、世界が滅んだなら、それは何故そうなったかという謎に目を向けさせやすいです。
一方で、人類滅亡はどうしても大きなテーマ、どうしてもストーリーが壮大になってしまいます。この壮大なストーリーを公演時間で説明しきれるか。それも謎も解きつつとなると、これはこれで難しい。
このZEROという公演も、地球に起こった異変に関する内容。さて、どのような感じだったでしょうか。
ZERO 公式サイト（XEOXY）
ストーリー
（公式サイトより引用）
意識の彼方で、何か轟音のようなものが聞こえた気がした。
目を覚ました直後、貴方は驚愕した。
いつもの街並みに、人々の姿は無かったのだ。
何故？どうして？
地球に何が起こったのか？
無と化した世界で何ができるのだろうか？
これは「ZERO」から始まる、絶望の物語。
この地球に起こった謎を解き明かせ。
感想
スタート時の参加者側が状況を理解していないところからの持って行き方は良い感じだと思います。すこし笑いを混ぜつつ進める感じは、最近のXEOXYさんは熟れてきていますね。
ゲーム内容については、問題数は結構あるものの、１問辺りの難易度は低めのためサクサク進める事ができると思います。一部粗めに感じる問題がありましたが、なんとかはなるレベル。
いわゆる小謎を解く以外の部分については、いろんなアイデアを盛り込んできたなと感じました。どうやるかの試行錯誤は楽しい。一方で、世界観等についての見せ方、設定の伝え方、表現についてはまだ荒々しく、特に文章において不必要に解釈が分かれる表現を散見しました。ストーリーへの思いを強く感じる一方で、短時間ゲームとしては説明不足だったり表現が不十分であったりする点は、改善されるともっと面白くなるのになと感じます。
とはいえ活きの良さは感じますし、面白い仕組みもありますので興味ある方はプレイしてみてはいかがでしょうか。
おわりに
荒削りではありますが、これまでに無い物を作ろうという気持ちは伝わってきました。これからも期待しています。
作品情報
タイトル：ZERO
制作団体：XEOXY（日本）
公演時間：110分（解説含む）
プレイヤー人数：１～６名（チーム戦）
価格：前売り3,500円 / 当日券4,000円
面白い記事を書いていけるよう頑張ります！！