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大企業を辞めてベンチャーの週3正社員になる

2023年1月から、DUMSCOの社員として働くことになった。初の女性社員ということになるらしい。

前職は名前を出せば日本人のだいたいが知っているところで、賃金も福利厚生も悪くなく、フルリモートも地方移住も許可してくれるような優良企業であった。そこで働いていると言うだけでちょっとした身分証明になったし、いろんな恩恵にあずかっていたので、「辞める」と言ったら周囲からは「えっ、バカなの?」というリアクションをされた。

自分でもいまだにちょっと「バカなの?」と思っている。会社にいたら収入も社会的信用もある程度保証された生活をキープできるのに、なんで辞めたんだもったいない! と思わないこともない。でも決めちゃったのだから仕方がないし、決めちゃったことには理由がある。

私は労働法の専門家でも人体の専門家でもないので、これらの話は「いち令和のITサラリーマンの感想」に過ぎないのだけど、現代のオフィスワークは人間の心身が週5×8時間の長さを耐えるにはちょっとオーバーワークなのではと感じる。

もちろん全然余裕で耐えられる人もいるのだろうが、負荷に耐えられなくなってきている人も少なくないのではないか。現にIT系オフィスワーカーには慢性的な眼精疲労や肩こりからくる不調に対処するためにしょっちゅう整体やマッサージに課金し、働くために課金してるんだか課金するために働いてるんだか分からなくなってるような人も多い。私も年中偏頭痛と眼精疲労と肩こりに悩まされ、マッサージやらホットヨガやらに世話になり続けている一人である。

メンタル不調の増加も、仕事内容の複雑化・負荷の増加と全く関係ないわけではないのだろう。私も昨年半年間会社を休職した。落ち込んではいたけれど幸いそこまで深手を負うほどには至らなかったので、無事復職もでき半年間普通に働けていたのだが、一度仕事から離れてみると「そんなに心身を酷使して働く必要は無いのかも」と冷静に考えるようになった。

人生のほとんどの時間を費やして、心身に決して軽くない負荷をかけてまで、いわゆる「有名企業のサラリーマン」という立場を守りたいのか? という問いは私のなかで芽を出して根を張ってぐんぐん無視できない大きさになり、ついには私に会社を辞めさせた。
いろいろ理由を並べてみたが、要するに「週5×8時間労働から一度降りてみたくなった」ということだ。

とはいえ、元来アウトサイダーな生き方を選び切れない半端な優等生なので、いきなりフリーランス!とはならず、コンテンツ制作として副業で関わっていたDUMSCOに週三勤務の正社員として入れてもらい、残りは少しのんびりしながらフリーランスライターとしての活動に力を入れてみることにした。

なぜフリーランスになるのに踏み切れないかといえば税金や社会保険周りを自分でやるのが嫌すぎるのと、会社員として守られる部分が捨てがたいという理由である。

その旨をDUMSCOの人事に相談したところ、労働規約を変更して週3勤務でも正社員として働けるようにしてくれたのだ。前職のように誰もが知っている企業ではないけれど、こんな寛大な会社もあるので世の中はまだ捨てたもんじゃない。
DUMSCOには「余白から設計する」という考え方があり、スケジュールもリソースも一見無駄とも取れるような余裕を持たせることを大切にしているという。

私も会社員としての勤務を週3日に減らせば単純に賃金が3/5になるので収入も減るのだが、減ったお金で「2/5の人生の余白」を買ったと考えることにした。この余白の部分から新しく何かを作り出したり、誰かと出会ったり、どこかへ旅したりすることで人生が豊かになるなら、それは2/5分の賃金よりもいまの私にとっては価値がある。

もちろん「チャンスがあるのに30代で大企業でのキャリアを詰まないでどうする?」という意見はあるんだろうし、会社組織で偉くなっていく同世代を見れば焦る気持ちもあるのだけど、私にはそっち向けのエンジンが搭載されてないっぽいことが分かってきたので、別の道で人生を楽しくやっていくために模索するのみである。軽自動車には軽自動車の、フェラーリにはフェラーリの向いてる道があるのだ。

何年か後にはまた週5会社員に戻っているかもしれないし、逆にフリーランスとして働いているかもしれないし、先のことは誰にも分からない。

でも、自分が幸せになるための、いま現在の最適解はこの決断であることは確かである。たくさん考えて自分で決めた。私の良いところは「幸せになるための今現在の最適解」をえいやっ! と選び取れるところだ。いままで結婚も転職も決めたら速かった。そういう決断で後悔は今のところしたことがない。この働き方ものちのち「テコ入れ」はするかもしれないが後悔はしないだろう。そういう自分がわりと好きだし、この道でしばらく走ってみたいと思う。身軽さが少し心もとないけれども、前より少し走りやすい気がしている。


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