見出し画像

柔道に俺たちが求めるもの

あんたも東京オリンピックを楽しんでいるかい?

いよいよ開幕となった東京オリンピック2020。
普段なら競技を見る機会も少ないようなスポーツを含めて、非常にエキサイティングな感覚を俺たちに残してくれているよな。

俺の場合3x3はマンガとかなら見たことがあったけれども、あんなにスピード感がえげつないスポーツだとは思っていなかったんで、比喩じゃなく度肝を抜かれたし、アーチェリーについては女性がこんなにも活躍できるスポーツだって知らなかった。

でも、オリンピックの日本での定番と言えば、やっぱり柔道だよな。

ということで柔道もメチャクチャ堪能させてもらったんだよ。

今回はそんなオリンピック柔道を眺めてみた感想を残す回だ。

ちっと運動音痴オッサンの感想に付き合ってくれよな。

柔道ルールの変遷

まず書いておきたいのが髙藤直寿さんが今大会初の日本人金メダリストになったってことだ。

素直におめでとうございますだし、メチャクチャ嬉しい。

その上で、柔道のルールがメチャクチャ変わっているってことを今回のオリンピックで初めて知ったんだよね。

で、ちょっと調べてみると柔道のルールって結構いじられ続けているって事実があるらしい。

そもそも最初の柔道のルールは嘉納治五郎さんが講道館を創設するにあたって1882年に設定したのがルーツらしい。

それまでは当身や関節技を含めた戦場戦闘術であったものから危険性が高いものを排除することで武道としての鍛錬の継続性を高めたってのが始まりってことなんだと。

このときに抑え込みって概念が導入されたそうだ。

1899年には武徳会柔術試合審判規定というルールが明文化されて、明確に1本と技ありの概念が制定された。
ちなみにその頃は2本勝負だったらしい。

そして1916年講道館柔道乱捕試合審判規定が改正されて足絡み、胴締めと言ったいわゆる寝技における講道館封じとも言える技が禁止される。

講道館は発足当初から立ち技偏重と呼ばれることもあったらしく、寝技による実戦的な技よりも立ち技による投げにこだわっていたって事があるらしいね。

ただ、この立ち技偏重ってのは近代オリンピックには都合が良かったらしい。
なぜって?
レスリングとの棲み分けができるからだ。

オリンピックはその生い立ちから考えてもレスリングって競技は外すことが出来ない。

なんつっても1896年の第1回アテネ大会からオリンピック競技だかんね。

柔道が寝技主体になっていくと、このレスリングとの存在価値のぶつかり合いが生まれちまうって話だ。

ところが1975年に有効ポイントが導入されることで「ポイント狙い」の戦略が柔道に入り始めたんだそうだ。
その結果として寝技の存在感がぐっと増していくことになる。

で、結局2017年になって有効ポイントの制度は廃止になったんだそうなんだが、結果として技ありの評価基準が甘くなっているって話もあるらしい。

結果として練習量が確実に成果につながると言われる寝技はドンドン存在感を増しているって結果になっているっぽい。

「指導」と「優勢勝ち」

今回のオリンピックの柔道ルールで一番「おや?」と思ったのがゴールデンスコアルールだ。

「有効」のルールがあったときは2回の指導で「有効」、3回の指導で「技あり」扱いになっていた。
ところが「有効」がないもんだから3回の指導ってのが試合では非常に意味が大きくなった。
その上で、にゴールデンスコアという延長戦ではこの「指導」の存在感が半端ないことになる。
なんつっても「指導」を相手にされることを狙うって戦法が発生するからね。

調べてみると「指導」を出すのには一応基準があるんだそうだ。

「指導」となる基準には、約20秒間相手と取り組まず勝負をしようとしない、立ち勝負で極端な防御姿勢を6秒以上取り続けるなどがあります。
出典:柔道チャンネル

でも、今の柔道ではこう言うカウントダウンをバスケットボールのようにする仕組みにはなっていないので審判の裁量って部分が大きいように見えちゃうんだよな。

さらには「勝負しようとしない」ってのが多分に主観を含むので審判一人にその判断を任せるのは本質的に無理がある気がするんだよ。

そう考えると、優勢勝ちを審判と副審2人で判定する優勢勝ちルールは理にかなっている気がしたんだよな。

なあ、あんたはどう思う?

寝技の有効性とゴールデンタイム。
俺たちが柔道にもとめているモノってなんなんだろうな?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?