営業という職業
営業って職業は、この世の中から決して無くなることがない職業の一つだよな。
だってそうだろう?この世の中に星の数ほどのサービスがあるが、そのサービスの種類が多ければ多いほど、その本質がなにかってことを俺たち消費者は見失っちまうもんだ。
そこを「あなたにとって最良の選択はコレですよ」って教えてくれる。それが営業ってもんだ。
今回は、とある保険営業の実例を踏まえて、営業ってものが何を生み出しているのかってのを考えて見る話だ。
で、最初にも言ったように、営業っていう職業はなくなることがありえない。
なぜかって?
営業は人と人をつなぐっていう仕事だからだ。
人間という言葉をまじまじと見てみたこと、あるかい?
人間。人の間と書いて人間。
この意味はあんたも聞いたことあるかもしれない。つまり人は人と人の「間」を含めて人間なんだと。
究極を言えば、人は一人では人間になれないってわけだ。
その一人では人間になれない俺たちは、当然ながら仲間を求める。そこには損得勘定なんてわかりやすいものではなくて、もっと人間の本質に根ざした泥臭いものが横たわっている。
俺たちが他者を求めるのは人間という種の業みたいなもんだってこったな。
で、俺たちが他者を求めている。だが、他者は自分を振り向いてくれるわけじゃない。
ならばどうするのか?
そこで、とある保険営業さんの事例を見てみたい。
その営業さんは山岡由佳さんという。この人だ。
この営業さん、ものすごい実力で日本一の営業に上り詰めた御仁だ。
営業といえば人付き合いのプロ。さぞかし人馴れしているのかと思いきや、山岡さんは人見知りだってことらしい。
信じられるか?
人見知りが保険なんていう形のないものを売りまくっているんだぞ?
ではその人見知りの彼女がなぜトップ営業になれたのか?
ポイントは「見る」ことだ。
営業というのは人と接するのが根っこにある仕事。それゆえに人との接し方というのは単なるテクニックではなく、如何にして相手の目線を自分の中に構築するかという要素が大きくなってくる。
そのためにまず最初に彼女がすることは相手を見ること。
机の上はどのような様子か。置物はどんな物が置かれているのか。服装はどのような好みか。
徹底的に相手の「好き」を探す。
その相手の好きを見つければ、その好きを軸に会話を発展させる。
「この人と話していると楽しい」という感覚を相手に提供するわけだ。心地よい会話は次の合う機会を作り上げ、単純に合う回数が増えることによって、更に印象は良くなっていく。
そして、さらには「手紙」を使う。
お客様に関係する新聞記事を読んだ感想や、ご家族への誕生日のお祝いメッセージ。月に60枚ほどのペースで書くそうだ。
この手紙の効果は絶大だ。
なぜかって?もはや、手紙というのは非日常を演出するアイテムだからだ。
メールや携帯で連絡に対する「思い」は希薄になりがちな今という時代の中で、「相手を思った内容を伝える」手段として、コレほどシンプルで強力な方法はないのかもしれない。
つまり相手の「好き」を探し、相手の「好き」を演出し、相手の「好き」をフォローする。
ああ、そうか。
営業ってエンターテイメントなんだな。
あんたは誰の「好き」を探しに行く?
あんたの「好き」は誰かを楽しませているかい?
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