涙を誘う物語
あんたにも好きな物語やキャラクターってあるかい?
昔からのオタクまっしぐらな俺としては、数々の物語に触れてきている。それこそ繰り返し繰り返し味わっている物語もいくつもある。
でも、それとは別にまったく触れたことのない物語で感動を覚えることも普通にある。
なんつーかクリエーター様様だな。
今回は、ごく最近見た物語を振り返りながら、俺が一体何に感動を覚えたのかについて考えてみようって回だ。
感覚の言語化。ちっと付き合ってくれよな。
僕のヒーローアカデミア
今回、俺を感動させてくれたのが王道少年漫画「僕のヒーローアカデミア」のこの回の話だ。
このジェントル・クリミナルってキャラクターとラブラバというキャラクターのやり取りを見ていて、わけも分からず涙が止まらなくなったんだよね。
この話をあんまり知らないってあんたのために、チットばかり作品紹介をしておこう。
ざっくりこの作品を説明すると、友情・努力・勝利というジャンプの黄金法則にガッチリとハマった王道中の王道マンガだ。
多くのヒトが「個性」という名の特殊能力をなにか持っていて、その個性を使うヒーローとヴィラン(悪者)がしのぎを削る世界。
その世界でヒーローになろうとする主人公デクの物語だ。
傷を持つ二人の物語
で、その物語の1エピソードにこのジェントル・クリミナルとラブラバという二人のヴィランが登場する。
ヒーローを志すも、挫折に次ぐ挫折でついにはヴィランへの道を歩み始めてしまったジェントル・クリミナルとそのジェントル・クリミナルの活動に夢を見出してしまった少女ラブラバ。
二人の活動の根っこにある思い。それは「自分を知ってもらいたい」というごくシンプルな目的だ。
まるで、この大量の情報にまみれながら発信を続ける俺たちそのものだと思わないか?
ただ、自分を見てもらいたい。自分を記憶してほしい。
数々の挫折の中で、ジェントル・クリミナルを最も傷つけたこと。それがかつてのクラスメートにすら覚えてもらっていなかったという事実。
さらにそのジェントル・クリミナルに思いを寄せるラブラバもかつて恋をした相手にあざ笑われるという挫折を経ている。
大切にしていた思いを踏みにじられる挫折。
そこにもヒトに認められなかったという共通の傷がある。
この二人の物語にオッサンの俺は涙したわけだ。
涙の理由
俺はこの物語の何に涙を流したのか?
一つはさっきも言ったとおり、ジェントル・クリミナルというキャラクターが俺たち発信をする姿に重なって見えたこと。
俺のこのnoteもあまり多くのヒトには届いていないかもしれないけれど、それでも読んでくれるあんたに届けと思って書いているわけだが、その思いとジェントル・クリミナルの思いってやつは根っこが同じだと思ったんだよね。
でも、その思いは全く世の中に届かない。
そして、その思いを届けようと一緒に頑張っているラブラバ。
やろうとしていることはヴィランのそれなので、良くないことなんだけれど、純粋なまでのその思いが俺を熱くさせた。
そして、極めつけがラブラバの「個性」だ。
その「個性」は「愛」。
愛するヒトに向けて愛を語ることでそのヒト一人だけを短時間だけパワーアップさせる個性。
自分の能力ではなくて、愛するヒトをサポートするためだけの力。
なんつーんだ?
誰にも認められないジェントル・クリミナルを心の底からサポートするラブラバ。
この構図がどうにも俺の心を刺激したんだよね。
そうして、ふと自分を振り返る。
ああ、そうか。
俺も俺のnoteを読んでくれるヒトたちの愛情に支えられているのかもしれないな。
読んでくれたヒトの反応は俺に幸せを運んでくれる。
そんなシンプルで最も根源的なことを感じさせてくれる物語。
その物語にふれることが出来た幸運。
作者の堀越耕平さんを始めとして、このアニメーションを作ってくれたヒト、伝えてくれたメディア。
全てに感謝だ。
なあ、あんたはどうだい?
あんたが感謝したくなる物語。俺にも教えてくれよ。
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