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「終わり」に向けて走る

あんたにもやり遂げた仕事を実感する瞬間ってやつがあるかい?

プロジェクト型の仕事。
つまり事務職のような定形の仕事を効率的にすすめることがメインの仕事ではなく、仕事の一つ一つがプロジェクトという単位にまとめられてその単位で仕事の成果を求められる仕事の形態がある。

システムエンジニアの仕事は多くのケースではこのプロジェクト型の仕事だ。
お客様のニーズに合わせて、システムをコーディネートしていく。

このプロジェクト型の仕事での喜びはなんと言ってもお客様と目的を達成するっていう満足感に他ならない。

今回は、このプロジェクトという仕事の進め方について考えてみる回だ。

あんたも仕事について考えてみてみないか?

プロジェクトという仕事の単位

まず、プロジェクトという仕事の単位を編んたと共有していきたいと思う。

まあ、なにはともあれ言葉の定義から入っていこうっていうこった。

プロジェクト(英: project)は、何らかの目標を達成するための計画を指す。
出典:Wikipedia

こう言うときはWikipedia先生に聞いてみるに限るわな。
言葉の通り捉えれば、プロジェクトというのは目的達成のための計画ってわけだ。
つまり、プロジェクトに関わるってことは、大きな目的のための手段として俺たちが機能することを意味する。

逆に言えば、目的を達成した瞬間に俺たちの仕事は「終わり」を迎えるってわけだ。

このポイントがルーチンをこなしていく仕事(機能型の仕事って言ったりする)とは違うところだ。
すべてのプロジェクトには「終わり」があるんだ。

プロジェクトを単位に仕事をするってことは常に俺たちが「終わり」に向けて活動するって意味になるんだね。

「終わり」に向けた仕事の先

で、この「終わり」だけれど、常に次のプロジェクトが控えているわけではない。
プロジェクト型の仕事ってのは最も不安定な初期を形にして、ルーチンに落とし込んでいく中盤、実態を伴わせるための後半って感じに進むんだが、プロジェクトが終わりに向かっていくときに、そのプロジェクトに関わっているメンバーは大きな達成感を味わうのと同時に一つの感情を感じることが多い。

すなわち「これから俺、どうなるんだろう」だ。

すべてのプロジェクトが「終わり」を持っている以上、延々と同じ仕事をしていれば良いという状態はプロジェクト型の仕事ではありえない。

何しろ、プロジェクトに関わるメンバーがきっちりプロジェクトを終わらせるために日々計画を立案し、実行し、監視し続けているわけだからね。

そんな全力で手に入れようとしている「終わり」。
そこにあるのは大きな達成感と、それ以上に「これからどうしようか」という大きな不安なんだよね。

プロジェクトを始めるプロジェクト

まあ、プロジェクトが終わっても次のプロジェクトが延々と始まるように俺たちは常に提案をし続ける。

何しろ俺たちシステムエンジニアは仕事をしていないと死んでしまう業態だからね。

新しいプロジェクトを始めるために俺たちシステムエンジニアは常にお客さまのニーズってやつを念頭に置いて行かないといけない。
何しろ、そのニーズの先にプロジェクトは成立するわけだからね。

そうやって、俺たちは常にあたらしい「終わり」を作り上げるために活動し続けていくわけだ。

「終わり」を作り上げるために「始める」。
この当たり前だけれども、なんとも言えない象徴性をあんたも感じてくれるだろうか?

多くの仕事が「ゴール」を定めて動いている。
でも、その「ゴール」を「終わり」と言う言葉に変えた瞬間に感じるこの感覚は何なんだろうな。

そこにあるのは完成という達成感と同時に、卒業という言葉が持つ寂しさがあるからなのかもしれないな。

だとしたら、俺たちは日々その寂しさに向けて全力で走り続けているってことなのか。
まあ、考え方ひとつなんだろう。俺たちはどこに向かって走り続けているのかってことだ。

プロジェクトのゴールか?
それとも次にプロジェクトのスタートか?

なあ、あんたはどう思う?

俺たちは、無限に終わり続ける仕事を無限に始め続けることが出来るんだろうか?

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