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2拠点生活のススメ

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#毎日更新

2拠点生活のススメ|第140回|長生きって何のため?

老人ホームにいる父から、慌てた様子で電話があった。 何やら大変だというのだが要領を得ない。最初はビックリしたのだが、良く話を聞いてみると、体重計の電池を交換したら動かなくなったということのようだ。 父の持っている体重計は、体組成計付きのもので体脂肪やBMIなどいろんな数値を測れる。父は毎朝この体組成計に乗り、すべての数値を長年に渡って事細かに記録している。この記録が途切れてしまうことは、父にとっては一大事なのだという。 なんだ、そんなことかと一安心。 しかし、父は私の

2拠点生活のススメ|第139回|担々麺の誘惑

いよいよGWが始まるというのに関西地方はあいにくの雨、明日はさらに大雨になるらしい。 ベランダに出ると雨の匂いがする。アスファルトを冷やすような雨の匂いではなく、植物が深呼吸しているような匂い。雨の匂いって季節によって違うんだな。 よく考えれば、雨自身に匂いがある訳では無く、雨の当たった場所が匂いを発するもの。そういう意味で言うと雨の音も場所によって違う。森に降る雨は音が吸い込まれるようだが、トタン屋根に降る雨はリズミカルな音楽のようにも聞こえる。 サーフィンで波待ちし

2拠点生活のススメ|第138回|目指すは「従心」

友人のフェイスブックの書き込みで、「従心」という言葉を知った。 従心とは、心の欲するままに行動しても道徳の規準を外れるようなことは無くなったという、「論語」でいうところの70歳になった孔子の気持ちを示した言葉。 論語と言えば、「30にして立つ、40にして惑わず」までは知っていたが、その続きがあることをはじめて知った。 50は「知命」と言って、天が与えた使命を知る。 60は「耳順」、耳に入ってくる言葉は何でも素直に受け入れられるようになる。 そして70が「従心」 8

2拠点生活のススメ|第137回|コンビニの謎

夕暮れのコンビニで、店内は空いているのに、駐車場はいっぱいなんてことに最近よく遭遇する。 車を止めて、どこかに出かけているのかと思いきや、みな車の中にいて、カーナビでテレビを見たり、携帯をいじくったりして、時間を潰しているように見える。スマホの灯りで青白く顔だけが照らし出された様子は、ちょっぴり不気味にも見える これってどういう現象なのだろうか。家に帰りたくない事情でもあるのかな。 確かに車というのは、一人になれる空間なので、落ち着くというのは分かるけど、車内に浮かぶ青

2拠点生活のススメ|第136回|スジがナイからスジナシ

世の中が騒いだところで、太陽が東に沈むわけでもなく、いつもと変わらぬ穏やかな夕暮れ。南南東の空にもうハッキリと月が浮かんでいるが、まだまだ明るさが残っている。ずいぶん日も長くなったものだ。 川西の家は静かすぎて、世の中の動きがすべて止まってしまったような錯覚さえ覚える。今ごろみんな何をしているんだろうな・・・ ---------------------------------------------------------------------------- このとこ

2拠点生活のススメ|第134回|ウォーキングと言う名の散歩

今日は、やる気スイッチが入るのか、入らないのか。 そんなことを考える前にまずカラダを動かすのが一番。徳島にいるときはサーフィンに出かけたり、川西にいるときはジムへ行くことで、やる気スイッチが入りやすくなる。最近、この「まずカラダを動かす」ができるようになってきた。 ・・・というのも、季節は春から初夏へ、縮こまっていたカラダを動かそうという気分と、そろそろダイエットという堂々巡りの使命感が目を覚ましたようだ。 毎日ジムは無理があるので、ジムに行かないときはウォーキングをす

2拠点生活のススメ|第133回|はじめてのお見合い

お見合いと言っても、人ではなくネコ。 とあるキッカケで、保護ネコを譲り受けることになり、その初の顔合わせ、つまりお見合いに行ってきた。 みんなからラピスちゃんと呼ばれている生後6ヶ月ぐらいのシャムMIX。写真を見せてもらって一目惚れ、すぐに連絡を取らせてもらったのだが、ノラとして捕獲された直後ということもあって、人慣れのトレーニングが終わってからお見合いしましょうと言われ、今か今かとその時を待っていた。 やっと連絡があって、車を飛ばして逢いに行ってきた。吸い込まれそうな

2拠点生活のススメ|第131回|頑張らなくていいんじゃない

頑張った日の翌日は、頑張れないことが多い。 頑張れない日は、頭の中の思惑と、実際の行動がどんどん乖離していって、見た目はダラダラと過ごしているのだが、内心は自己嫌悪感たっぷりでずっと焦っている。じゃあ、動けよと思うけど、動けない、もどかしく時間だけが過ぎていく。 2〜3日すると反省して、また1日いっぱい頑張る。 すると、また頑張れなくなる。情けない繰り返しの日々。どうして頑張れない日が訪れるのだろうか? これは、仕事のことでは無く、暮らしそのもののことだ。仕事や日々の

2拠点生活のススメ|第130回|休日分散のススメ

あまりにタケノコが美味しかったので、川西に帰る際にいつも行く地場野菜の直売所に寄ることにした。 真っ先にお目当てのタケノココーナーへ。しかしそこに並んでいたのは、空のトレーばかり。いつも山のように陳列されているタケノコがすべて姿を消していた。 ああ、今日は日曜日か、どうりで人も車も多いはずだ。普段、平日にしか来ないので、やはり土日の賑わいは凄いものだと知った。 私自身、もともと土日が休みと決まっている仕事ではないので、真剣に曜日を考えるのは、ゴミ出しの時ぐらい(笑)。お

2拠点生活のススメ|第129回|阿波とは、波が始まったところ

四国は、単純に4つの国があったことがその名前の由来になっている。 阿波国(徳島県)・讃岐国(香川県)・伊予国(愛媛県)・土佐国(高知県)の4つの国。こうしてみると、それぞれの旧名称も親しみがある名前だ。阿波踊り、讃岐うどん、伊予柑、土佐犬など、それぞれの県を代表するものにその名を残している。 私の居る徳島県の古称は阿波国。ではなぜ阿波国と呼ばれたのだろう。何となく興味が湧いて調べてみることにした。真っ先に出てきたのは、昔、粟をたくさん栽培していたからという説。なるほど有り

2拠点生活のススメ|第128回|香りを味わう日本のハーブ

和食料理を彩る日本のハーブ「木の芽」。 山椒の新芽である「木の芽」は、若葉が芽吹く4月~5月にかけてが旬。ちょうどタケノコの旬とも相まって、タケノコご飯に飾ったり、木の芽和えにしたり、脇役なんだけど、食べるとかなり主役級の働きをする。名バイプレーヤーというところか。 先日のタケノコご飯が美味しすぎたので、またタケノコを買ってきてしまった。今度は、木の芽と白味噌もゲットして、タケノコの木の芽和えを作ってみることにした。徳島の家にはすり鉢が無いので、100円ショップでミニすり

2拠点生活のススメ|第127回|ラグを売る人

徳島市のギャラリーにトライバルラグの展示会を見に行った。 イランやトルクメニスタン、アフガニスタンなどの遊牧民が織るトライバルラグ。トライバルというのは「部族」という意味だそう。工芸品として織られたものもあるが、ほとんどは遊牧民たちがパオ(テント)の中で実際に使っていた年代物の絨毯ばかり。 長く使われてきた絨毯は、独特の光沢が出てとても美しい。ずっと長く使っていけるものなんですね。部族によってそれぞれ特徴が有って、文様や色遣いもそれぞれ 色んな絨毯の中で、特にトルクメニ

2拠点生活のススメ|第126回|見た目も大切!?

長い間、伸ばした髪を束ねてきたのだが、久しぶりに切ってみることにした。 今まで外見や服で武装するということに、意味も無く抵抗があったのだけれど、中身は変わらないとしても見た目の印象も大切なのかもと、今更ながらに思った。 キッカケは妻が撮った写真。難しい顔をしたオールバックの茶髪オヤジが黒サングラスでタバコを燻らす写真。どう見ても何の取引ですかといったイメージ(笑)。 自分では、楽なヘアスタイルというだけだったのだけれど、客観的に見ると、大きなガタイとも相まって、その威圧

2拠点生活のススメ|第125回|タケノコの季節

地場タケノコの季節がやってきた。 徳島に着くなり、堀りたてのタケノコをゲット。あく抜きして茹でてあるので助かる。穂先の柔らかい部分は、そのままお刺身としてわさび醤油でいただく。ビールがススムくん。やっぱりタケノコが好きなんだと改めて気づく。このときを待ってたんだな・・・。 翌日はおだしたっぷりのタケノコご飯を炊く。味噌汁にもタケノコを入れて、タケノコご飯セットにして食す。醤油が足りなかったのか、タケノコを入れすぎたのか、とても上品な炊きこみご飯が完成。薄味過ぎたかとも思っ