【共成長オフィスどう活用?】100人アイデアワークショップが開かれました
11-15-2024
伊達共成長オフィスを今後どう活用していくかをまちづくりの視点で考える「100人アイデアワークショップ」(だてプロ主催)が11月15、16日の両日、北海道伊達市鹿島町の同オフィスで開かれました。
共成長オフィスは、市役所前通りに面した約440平方㍍のスペースで、今年5月にオープン。だて未来ゼミや学生アントレキャンプの主会場となるなど活用が進む中、より魅力的に利用されるアイデアを広く求めています。
ワークショップの冒頭、伊達市長の堀井敬太さんは、過去の震災を例に「行政の公助の前に、最初に動いたのは地域のみなさんでした。行政も努力する中で、みなさんの力が大事」と強調。共成長オフィスが愛される場所になるようなアイデアに期待を込めます。プロジェクトリーダーの山中真也さんは、だてプロの取り組みを紹介しつつ「大事なのは行動に移すことで、その過程の中で人も地域も成長していく。何のためにこのオフィスをどう使うのか、そのきっかけを与えてほしい」と呼びかけました。
参加者は、市民を中心に金融機関や団体の職員をはじめ、学生、移住者、保育所の教員など年齢層もさまざま。ワークショップではまず、子育てや移住・定住など伊達でどんな取り組みができるかを共有し、共成長オフィスの活用法を考えました。5、6人の各グループは「それいいですね」「面白い」といった声に包まれました。
75分間のコミュニケーションを通してまとめたプランを、各グループが発表。市民が本を持ち寄る「みんなの本棚」としての利用や、日中は勉強の場、夜はスポーツ観戦などのパブリックビューイングにする案、ネット配信でPRする拠点にするプランなど、さまざまなアイデアが飛び出しました。
農業の視点では、オフィス内に伊達野菜のキッチンスタジオを作って、多世代で調理して食べる交流拠点としての活用が注目を集めました。コミュニティスペースとしての活用のアイデアも多く出されて、「農家さんと出会えて食と農業を学べる講座を開くことで、将来の農業について考える機会に」といった発想も生まれました。
ほかにも、芸術家が一定期間ある土地に滞在し、いつもと異なる文化環境で作品制作やリサーチを行う「アーティストインレジデンス」の場にする発想も。
進行役の石塚計画デザイン事務所の後藤由紀さんは「市民がオフィスに集まって、伊達の魅力を発信する場、楽しみながら学び交流できる場という方向性が見えてきた」と総括。今後どのように具体化されるか期待が高まります。
これまで伊達市は、住みたいまちの実現に向けて市民が主体的に関わるまちづくり事業「ちょこっとまちづくり(ちょこまち)」を進めていて、今回のワークショップはだてプロの活動と融合。市主催の市民ファシリテーター育成講座の受講者のデビューの場でもあり、ワークショップの活発な議論を大いに盛り上げました。
ワークショップで出た案は、1月18日に開かれるまちづくり報告会で発表の予定です。伊達市が新たに動き出すアイデアに出会えるかもしれません。あなたも参加してみませんか?
(粟島暁浩)