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働き方と雇用とプロジェクト推進と。

こんにちは。高瀬です。株式会社ハートラスという会社で取締役CSMOとして経営、戦略策定、事業全体を管掌しています。

主に手掛けているのは「インハウス支援」です。前回のエントリーに引き続き、今回は、耳にしない日は無い「働き方」や「企業が人材をアサインすること」について書いてみます。

人も企業も減少する?

昨今の日本人口の減少、紐付いた労働人口の減少における「人不足」に関わる話を耳にしない日はありません。広告、マーケティング業界に身を置く弊社も、人材確保においては決して余裕があるとは言えない状況です。

実際のところ、マクロ視点でみると、どういう状況なのでしょうか。
経済産業省から出ている「将来人口の予測」は以下。ご存じの通り、人口は右肩下がり。

同じく経産省から出ている「少子化の進行」より以下の図。人口が減りながらも、出生率が下がっているので同様に少子化の加速も既知の通りですね。

確実に人の数が減っていく。これはほぼ確実な話。なので、生産性を上げないと、という会話になっていく。

では、企業数はどうでしょうか。日本M&Aセンターから発表されている報道用基礎資料_FACT BOOK(2019/6)内の「推計企業数推移」によると、同じく右肩下がりで企業数は減っているとのこと(主な要因は団塊世代の経営者が高齢となり、引退と同時に会社を閉じるケースが多い模様)。

企業数、増えていると思ってた。。。ただ、要因を鑑みるに、主に地方中小企業の減少が多いのかな、という所感ではあります。

一方で個人事業主として独立したり、フリーランスとして活躍したり、いち企業に属しながら副業をしたり。多種多様な形態で仕事をしている人も多くなってきていると思います。

人が減り、働き手も少なく、企業は人を欲している。働き手からすれば選択肢も広がっているし、雇用そのものに対する考え方も変わってきている。表面的に見れば企業数は減ってきているものの、ビジネス機会が多くある首都圏に雇用も人も集中(と思われる)。需給バランスを考えると、結果的に企業は良い人を採用しきれない。

そんな環境がより加速していくのだと思います。

スキルのシェアリング

黙っていても月曜日は訪れます。ビジネスは止まりません。かといって採用は大変。
であれば、外部の優秀な人材とプロジェクト単位、ミッション単位で一緒に仕事をすれば、成り立つのでは?という発想が生まれてきます。

※これは、昔からある派遣サービスを利用する=よくあるリソース代替やコスト削減(つまりは人件費を圧縮&変動費化する)という観点とはちょっと違ってきます

その流れで、様々なスキルを持つ方々をネットワークし、企業に対して人材をアサインするサービスも非常に増えてきました。その切り口は様々です。

特定の領域のプロフェッショナルと企業を繋ぐ、副業人材の新たな働き方と企業をマッチングする、等々です。派生して「1時間」などのピンポイントで外部のプロ人材のコンサルティング/面談をマッチングする、などもあります。(かの有名なビザスクなど)

個人的には、いずれも「個々のスキル・経験・知識をシェアリングする」という共通項があると思っています。ある種のシェアエコですね。

ちなみに広告、マーケティング業界も人材枯渇が継続的に続いており、こと、デジタルに強い人材は国内でも約2万人ほどしかいないといわれており、まさに売り手市場ど真ん中な状況です。。
ということで、弊社でも粛々とHuddle Up!というサービスを展開してみたりしています。

場合によっては自社のメンバーだけでなくていいよね、と。外部のプロ人材と有機的に繋がり、プロジェクトを一緒に遂行した方が、よりクライアントにとって満足のいくクオリティを担保できるかもね、という視点でスタートしたものです。(Huddle Up!の場合は紹介業も含んでおりますが)

より厳しい環境へ

先ほども記載したように、独立やフリーランス、副業を行っている人が増えている一方で、非常に厳しい環境になっていく(すでになっている)ということを感じています。

それは、よりプロフェッショナルさが求められているということです。

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、各企業ともに販管費の抑制、紐付く固定費の変動費化は非常に重要な打ち手となってきています。でも、人は足りない。だからこそ、企業はより一層、ハイパフォーマーを求めますし、狭き門となります。

また、何かあればプロジェクト稼働は一時停止。なんてことは当たり前です。余裕をもって契約を継続するだけの販管費を確保すること自体が大変な時代でもあります。(もちろん人材含め、様々なことに潤沢に投資できる企業も多数いらっしゃいますが)

だからこそ、ちょっとした経験やスキルがあるからといって、独立やフリーランスとして個の力で働こうとすると、中長期的に安定した仕事が出来なくなってしまう。

私が知る、そういった働き方をされている方々は本当にプロフェッショナルで、いつ、どこにいっても必ず通用する。もしくは誰からも頼られるような素晴らしいパフォーマンスを発揮される方ばかりです。

外部人材をアサインする側は、取引先の企業のビジネス理解、アサイン後の並走、ビジネススケールの寄与(コンサルなのか、何かのソリューションを提供するのか)までを鑑みなければなりません。

当事者であるプロ人材は、文字のごとく本当にプロフェッショナルでなければならない。

外部人材を登用する側。つまり企業側も、抽象的ですが、今まで以上に目利き力が問われる。一番楽なのは、信頼できるパートナー企業や個人そのものの繋がりからのアサインが望ましい。

そんな環境になってきていると強く感じます。

プロジェクト事例

とある企業と半年間ほどのプロジェクトを進めていました。先方の問題点、課題整理の結果、外部人材のアサインが非常に重要な要素でした。

広告・マーケティング業界経験者(かつデジタル広告知見あり)の方をアサインし、先方社内のいちメンバーとしてフル常駐していただきました。弊社メンバーはその方とやりとりをしながら、物事を進行していったわけです。

結果的に、半年後、プロジェクトの終わりと共に、その方はアサインされた企業に転職しました。相思相愛になったのです。我々としてはポジティブ以外の何物でもありませんでした。(いつまでの弊社が管理監督者としてFeeをいただくこともどうかと思っていましたし)

また、そもそものゴールはインハウス支援の文脈で設定していたこともあり、採用強化の側面もあったので、雑多な言い方ですが一石二鳥です。クライアントも半年間、一緒に働いたことでその方スキル・能力以外の人となりの理解や信頼関係が構築されたうえでの採用でしたので、非常によろこんでいただきました(そのはず!)。

まさに、アサインしたプロ人材の方・クライアント・弊社の三方良しのプロジェクトでした。

さいごに

いかがでしたでしょうか。
人材業界のプロではないため、解釈が若干おかしい部分があったかもしれません。突っ込みどころがあれば、個別にご連絡ください。汗

ただ、時代の流れに合わせて、より柔軟な対応が企業にも求められていくことは間違いないでしょう。

より自社のビジネスを加速させるために、自社の正社員に拘らず、プロジェクト単位で外部のプロ人材をアサインすることも検討してみても良いかもしれません。

「そんなの今更、当たり前じゃん」とお思いの方も多数いらっしゃると思いますが、実際はまだまだそういった取り組みを柔軟に行っている企業の方が圧倒的に少ないはず。

弊社のHuddle Up!にかかわらず、色々と手段を模索してみてはいかがでしょうか?

今回も長文にもかかわらず、最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。