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子どもの発熱と解熱剤解説

こんばんは、息子は7歳のケイタです。


さて、小児用市販薬解説2回目です。


実質初回ですね、今日は「市販の解熱剤」解説です。


結論は「使用はオススメしません」。
順に解説しますね。



▼子どもの発熱


子どもの発熱はビビリますよね、親として。


高熱があっても元気だったり、突然グッタリしたり、大人の感覚で接すると「???」だらけなんですよね。


そもそも発熱ってなんでしょう。


そう、体内に入ったウイルスをやっつけるためですね。


なのでムダに発熱を下げるのは良くないというのは分かっている方も多いはずです。


でもね、、、


焦っちゃうんですよね、気持ちは分かります。


こういう時こそ、冷静な頭と前もって得た知識が役に立ちます。



▼病院ではどうするか


よく高熱が出て緊急外来に駆け込む方もいますが、熱だけだったら必要ありません。


高熱プラスでどんな症状が出ているかで受診するか判断すべきなんです。


他の症状が出ている、例えば痙攣や引きつけを起こしていたら、病院です。


発熱だけだったらそこまで心配はいりません。


そもそも子どもの身体は体温調節が上手くできません。なので簡単に高熱になってしまいます。


身体も小さいので早くウイルスをやっつけてしまおうと頑張っているんですね。


そもそも熱を下げても治りません、ウイルスが残って長引くだけです。


古かったり間違った認識があれば、正しい智識を持って冷静に対応しましょう。



▼発熱時の間違った認識


発熱時の間違った認識や昔の考えをまだ持っている方も多いかと思います。


・高熱で脳がやられる
大丈夫です。普通の熱だけで脳はやられません。


・38℃になった、解熱剤で下げないと…
38℃になったから下げるものではありません。


・熱が高いと痙攣するのでは?
高熱での痙攣は「急に上がったとき」に起こります。
上がりきっていて痙攣する事はありません。
ムダに解熱剤で下げると、薬が切れて再び体温が上昇する時に痙攣のリスクが発生します。


・病院で点滴or注射をしてもらえなかった
点滴はほぼ水分補給です。口から飲めれば今は点滴はしません。注射も今の風邪のウイルスが特定できて抗ウイルス剤があれば別ですが、ほぼ分からないので薬はありません。
してもらえないのではなく、する必要がないのです。



▼処方薬と市販薬の違い


小児用の解熱剤は処方薬も市販薬も変わりません。


「アセトアミノフェン」という成分のみです。


必要に応じて病院では「イブプロフェン」が使われますが、市販薬でイブプロフェンは15歳以上となりますし、メインはアセトアミノフェンです。


成分がアセトアミノフェンの製品は数多く使われています。


病院では頓服のカロナール、坐薬のアンビバがよく使われますが、どちらもアセトアミノフェンです。


市販薬の小児用アセトアミノフェンは次の項で紹介します。


▼市販の解熱剤の違い


カゼ薬の解説でも述べますが、子ども用の市販薬は「緊急避難的に」使って下さい。


熱があるから…と安易に下げ続けたり、逆に痙攣を起こしているのに市販の坐薬で対応したり…といった事がないようにお願いします。


熱で食欲がない、熱で気分が悪い…などの時に使って下さい。



また4時間程度で効き目が切れますが、追加するかどうかはその時のお子さまの状態を見て判断してください。



飲み薬では小児用バファリンシリーズがオススメです。


2つあります。


小児用バファリンCⅡ


CⅡは1錠にアセトアミノフェン33mg配合で、年齢に応じて錠数を増やして服用します。とても小さい錠剤です(正露丸を潰したくらい)。


3歳以上7歳未満  …3錠
7歳以上11歳未満  …4錠
11歳以上15歳未満 …6錠



小児用バファリンチュアブル


チュアブルは水がいらないタイプ。


3歳以上7歳未満  …2錠
7歳以上11歳未満  …3錠
11歳以上15歳未満 …4錠



のどに詰まらせないようにしてください。


辛そうだったら叩き割ってから服用させても構いません。


この2つの製品は11歳以上は錠数が多いので、以下の製品がオススメです。




バファリンルナJ




7歳以上11歳未満  …1錠
11歳以上15歳未満   …2錠
15歳以上        …3錠


これなら大人も使えるので家族全員7歳以上だったら緊急時に便利です。




そして坐薬です。


こどもパブロン坐薬


1歳から12歳まで使えます。


分割しても使う場合もあるので使用方法はリンクを参照し、使えそうだったら購入してください。




処方薬のアンビバ坐薬と同じ成分ですが、アンビバ坐薬は100mgと200mgの2種類があるため、同じだからといって安易に使わず、よく確認してから使用してください。


なお坐薬と飲み薬の違いですが、ほぼ変わりません。


飲めるなら飲み薬、飲めないなら坐薬で対応してください。



▼最善の対処方法


では「熱のみ」が出ている時はどうしたら良いのでしょう。



答えは「水分補給しながら注意深く見守る」です。



以下の症状が出たら、受診してください。

・3ヶ月未満の乳児
・ぐったりしている
・食べられない、飲めない
・眠れない
・痙攣している
・おしっこが出ない
・呼吸が早い、雑音が混じる
・色の付いたたんが出る

この場合は緊急外来でも良いので受診です


大切な子どもが高熱が出ると冷静さを失いがちですが、一旦冷静になって判断してください(もちろん持病等があり医師から指示が出ている場合は別です)。


動いた方が悪化する場合もあります。


もし悪化した場合、「あの時受診していれば…」と思うかもしれませんが、ただの熱だったら病院もできる事は限られます。


いちばん大切なのは「注意深く見守り、異変があったら受診」です。


安易に医薬品を使いすぎないようにしてくださいね。


明日は「子ども用の市販カゼ薬」を解説します。



ではまた。



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