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【教育】店長になりたがらない社員のホンネ 彼らが抱える「会社のため≠人生のため」という、将来への不安感をどう解消するか?

おはようございます!今回はタイトルにありますように「社員教育」というテーマでお送りします。

①店長・幹部になりたがらない社員

「昔のように若い社員が店長や幹部を希望しなくなった」
数年前から、そんな声をよく耳にするようになりました。
理由を聞けば…
「売上アップを求められ、コストを削減を強いられ、スタッフの教育をしなければならず、シフトも埋まらない。その上、商品やサービスも高い水準を保ちつつ、クレンリネスにも気は抜けない。そんな状態だから店長や幹部を目指そうと思わない」―これには私も、ただただ頷くことしかできません。その通りだからです。間違いなく昨今は現場の負担(やるべき仕事)が激増しています。

これが外食産業の成長期(1970~)だったらどうでしょう?
当時、現場で従事していた人に聞けば、店内の商品・サービス・クレンリネス(QSC)さえ万全にしていれば自ずとお客さんが来店(再来店)し、売上は上がり、利益は増えたとのことでした。
そういう時代でした。
売上・利益が増えれば会社は潤い、給料も増えます。また全国に空白地もまだ多かったため、いち早く店舗展開しようと急速に出店を進めていったため、上のポストもどんどんでき、社内で出世していく道も開けました。
つまり、この時代は「会社のために頑張る=自分の人生のため」という図式が成り立っていたのです。

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しかし、不況で外食産業も成熟期を迎えるにつれ、次第にこの図式が成り立たなくなっていきました。なぜならQSCを万全にして待っているだけでは、売上は上がらず、利益は増えなくなったからです。
その結果、QSC以外にやる仕事が増え、それでも給与は増えるわけでもなく、以前のようなスピードで店舗展開をすることもなくなったため、上のポスト(椅子)に空きがなくなりました。
このような背景もあって、現場で働く社員の心に芽生えた将来への不安感が「会社のために頑張る≠自分の人生のため」という図式を生み、その結果「店長や幹部になりたくない」という考えを生んでいるのです。
 ※「≠」:ノットイコール「ではない」の意

②会社で行かせる研修・セミナーによっては逆効果になることも…

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そのような社員に対し、彼ら彼女らをヤル気にさせるために自己啓発的プログラムを組み込んだ研修・セミナーに参加させる企業も少なくありません。山奥の合宿所で数日間、集団生活を送りながら、自分自身を見つめ直し、精神をリフレッシュさせる―大まかには、このようなプログラムの研修です。「(研修から)帰ってきたら、表情が明るくなった」―先のような研修に参加した人の変化は、如実に表れます(※そういうプログラムですので)
そして彼らは、普段の仕事に対しても精力的に打ち込むようになるのですが…これにはちゃんと「続き」があります。それは、研修後3ヶ月ほど経つと元の状態に戻ってしまうのです。
もちろん、再び同様の研修・セミナーへ参加させれば、またヤル気が復活するようなのですが…人によっては、これが続くと精神的な疲労を抱えてしまうケースもあるようです(実は私もそうでした…)

③まず現実を知り、人生・将来を真剣に考えてもらう!

人をヤル気にする方法は様々ですので、決して「なにが正解か?」とは断言はしません。
しかし、これはあくまで私の考えですが、本当の意味で社員をヤル気にさせるには「店長・幹部になりたがらない社員」の心にある将来への不安感を払しょくするために自身の人生・将来を真剣に考えてもらうことが重要だと思っています。
私は、その第一歩として社外の人間という中立の立場から、客観的に外食産業の「現実」を伝えます。

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中でも、特に強調するのは
全ての人生は自己責任。幸せになれるかどうかは自身の頑張り次第であり、給料を増やしたいなら自らの力で売上を上げるしかない。」
という客観的な現実です。
そして「会社のために仕事を頑張ること」と「自分の人生」との間に入るのが「≠(ノットイコール)」であるか?「=(イコール)」であるか?は自分次第だということに気づいてもらうのです。

④「自分の人生のために、今の環境で頑張る」ことに気づけば、心に「消えない火」が宿る

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加えて「今いる環境(=会社)を自分の人生のために利用しても良い」と、彼らの積極性を喚起します。
もし頑張る気持ちになっても、具体的にどうするか?について会社から与えられるのを待っているようではダメだからです。もちろん「利用」といっても、悪い意味ではなく「しっかりとお世話になった会社に仁義を通すことが大前提」と念押しします。

このように、最終的には「会社のため」ではなく「自分の人生のために=今いる会社で頑張って結果を出す」と気づいてもらい、彼らの心に消えない火をつけるのです。

もちろん、その「言い出しっぺ」である私は、彼ら(彼女ら)の人生を少しでも上向きにするために、今、その人たちが所属している店で結果を出すための「伴走者」として一緒に汗を流します。

これは飲食業に限ったことではないと思いますが…まずは今、自分が置かれている環境で結果を出すことが成長への第一歩だからです。

最後に。
現場で日々、汗を流しているみなさまへ
ぜひ本稿を参考にして、自らの力で結果を出して「能力」「人脈」「お金」に恵まれた豊かな人生を目指していってください。

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※私の創業の思い(設立経緯書)はコチラからご覧になれます。

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