見出し画像

【事例】実践指導でアンケート取得が2.5倍に倍増したとんかつ店

おはようございます!
寒さが厳しい1月2週目となりましたが…みなさまご商売はいかがでしょうか?今回ですが、アンケート取得数が2.5倍になった事例をご紹介します。

①「設置型アンケート」では取得は増えない

以前に訪問したとんかつ店でのお話です。
こちらでは、個人情報を書いたお客様へ誕生日やイベントの際にDMを送っていて、その戻り率は高いそうなのですが…その大元になるアンケート用紙をテーブルに設置していました。
私は「水商売=不安定」と言われる飲食業を安定化させるには、来店したお客様の連絡先(顧客情報)を積極的に取得することが重要と考えています。

画像1

来店し、お金を払った人がどこの誰か?さえ分かれば、お客様が帰った後にも再来店を促すためのアプローチができるからです。ただ、未だにアンケートをテーブルに設置しているケースを目にします。これだと取得は増えません。お客様に書いてもらうのを受け身で待っているだけだからです。
そこで私はアンケート取得を増やす実践指導を行いました。

②「アンケートの経営上の意味」をPAに解説

まず私は朝礼や休憩時間にパート・アルバイト(PA)さんに「なぜアンケートを積極的に取得しなくてはいけないのか?」について説明をしました。

画像2

15分ほどですので聞く側のPAさんも負担はそれほどないと思います。多くの店長は、このような説明をせずに「アンケートを取るようにお客様に声がけしてください」と、行動レベルで指示を出します。
しかし、それではPAさんたちのアンケートへの意識は高まりません。きっと「面倒臭いことが増えた…」と思うだけでしょう。
もしかしたら、店長がPAさんたちのことを軽く見てしまっているのかもしれませんが、これでは上手くいきません。
「経営上(商売)における顧客リストの意味」を分かりやすく、PAさん全員に説明して、しっかりと理解してもらうこと。
これが実践指導の50%以上を占めるくらいに重要なことと私は思っています。

③アンケート活動をオペレーションに「組み込む」

次に、それまでのオペレーションにアンケート取得を組み込みます。

画像3

新しい取り組みというのは「それまでやらなくても良かったこと」ですので、その分だけ現場に負荷を与えることとなります。
その負荷を最小限に抑えるためのオペレーションを私も営業に入りながら一緒に考えるのです。
その結果、食事後にアンケート用紙を持っていって「お願いします!」とお声がけするオペレーションの場合、ピークタイムやシフトが弱い時の負担が重くなりそう(1往復分、増える)でしたので、その店では食事の膳を下げる際の「ついで」にお声がけするオペレーションを採用しました。

(※本来は、ひと手間をかけたほうがお客様の印象も良いのですが、スタッフへの負担が重くなると取り組みが途切れてしまうため、現場に入りながら先のような塩梅を見極めています。こればかりは実際に営業に入らないと分かりませんからね。)

そして膳を下げつつ「お味はいかがでしたか?」と食事の感想について聞く声かけて「美味しかったよ。」「○○が△△だった。」と何らかの感想が返ってきますので、その返答として「よろしければ、アンケートにご協力いただけないでしょうか?」とお願いするするルールにしました。
これに「OK」であれば、後からアンケート用紙ペンを手渡します。
アンケート取得の成功率が格段にアップさせるコツは「事前に合意を貰うこと」ですので、みなさまもやってみてください。

④自ら「背中」を見せてスムーズに行動へと繋げる

ここまでをまとめましょう。
(1)意味を解説し、(2)オペレーションに組み込む
これでもまPAさんの不安は完全に解消されません。なぜなら「お客様に声がけする」こと自体に慣れていない人が多いからです。

画像4

考えてみてください。
「呼ばれればテーブルに伺う」「注文されれば受ける」「聞かれれば応える」―いずれも受け身なんですよね。こちら始動で話しかけることについては、案外ベテランスタッフでも緊張することが多いです。
こういった不安を解消するための三番目のステップ(3)として、私のほうでやっている姿を後ろで見てもらうようにしています。
「背中を見せる」―ここまでやればPAさんは安心し、やらない理由が全て解消された状態となります。

その日も、指導を終えた当日に、それまで一桁台(多くても10枚)だったアンケートが25枚(+250%)へと倍増しました。その後も同じペースで取得するようになり、ベースが一気にアップしました。

画像5

先述しました通り、アンケートによってお客様の連絡先(顧客リスト)の取得ペースが早まった、ということは水商売から脱するまでの期間が短縮されたことをことを意味します。

今回は以上となります。
アンケート活動、この時期からみなさまも、スタートしてみてはいかがでしょうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?