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都市の二極化

おはようございます。今日はこのテーマで書こうと思います。最近も地方都市におけるデパートの廃業、製鉄所の閉鎖といったニュースを目にしますね。そうした都市の人達も頭ではわかっていると思うのですが(そんなことなく、わかってない?)、先進国ではもうそういった業種が規模的な持続性を有していられる時代じゃないんじゃないでしょうか。

私のフィールドはドイツ語圏ですが、ドイツの地方都市にデパートはあまりなく、人は商店街に集まります。日本は商店街も厳しいですが、ドイツの商店街は洗練されていてかっこよく、開放的で楽しいです。製鉄もあるところにはありますが、概して重厚長大産業からクリエイティブ産業へと少しずつ変わろうとしていますね。とりわけ新連邦州(旧東ドイツ)の工業都市はさびれてしまって、人々は不満が溜まり、右翼的なデモなんかに繋がっちゃったりもしていますね。

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ドイツは連邦制で、州の部局は必ずしも州都にあるというわけではなく、州内に散らばっています。国レベルでも同様で、なんでもベルリンに集中しているのではなく、地方都市に広く分散しています。日本は一極集中型で県の中では県庁所在都市、地方ではその地方で最も大きい県庁所在都市、国では東京に集まっちゃってますね。国の機関を地方にという動きもありますが、まずは県の機関を県内に分散してもらうよう、県庁所在都市以外は働きかけてみてはどうかと思いますが。

とにかく優秀な人が来てくれなければ地方都市は終わりでしょう。ご老人たちは自分たちが生存している間さえよければ、終わっていいのかな?独立した優秀な人は多少カドも立ちますがね。そこをムラのようにやって逃げ出させ、ムラはほどなく座して死を待つだなんて悲劇というか喜劇というか。公務員や各業界の優秀な方々もですが、やはり大学ですかね。ドイツは10万人前後のような地方都市でも州立の良い大学がたくさんあります。優秀な教員(研究者)、学生がたくさんいるということです。日本でも一線級の研究者を揃えた大学が地方にあればおもしろいと思いますがね。

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ところで、私たちが旅行で行きたいヨーロッパの街ってどんな街でしょう。パリ、ウィーン、アムステルダム、フィレンツェ、バルセロナ、、、どこでもいいんですが、どれもアートで有名でクリエイティブな街ですね。クリエイティブということは「変わっている」ということです。いろいろな「変わり者」が来て、居心地がよい、そうした街が強いんですね。「ここはここ、郷に入れば郷に従え」(訳:ごちゃごちゃ言わず、俺[たち]の言うことを聞け)とかもう全然論外ですね。

県や国の機関を持ってきたり、一流の研究者を揃えた大学を作ったり、というのを地方都市がいきなりやるのはでも大変ですかね。であれば、クリエイティブシティに向け、それなりにできそうなことを挙げてみます。

①権威や多数決で物事を決めない。対話を重んじ、共通理解を探る。

②指示や禁止(XXしてください、XXしないでください)を極力やめる。特にそうした看板や放送で景観や静謐を損なわせない。

③市街地では車線を減らして車を不便にし、歩道を広げて散歩が楽しい街にする。

④市街地に緑地を増やす。

①、②はすぐにできそうですよね。いずれにしても本当にその街が好きなら、クリエイティブシティへの道は躊躇できないのではないかと思います。日本の弱さは地方の弱さということが露呈しています。いろいろな人が住みよい街、魅力的で幸せな街が1つでも増えることを願ってやみません。

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観光学者。博士(学術)。友原嘉彦編(2017)『女性とツーリズム 観光を通して考える女性の人生』古今書院。観光に関するエッセイを中心に気ままに書いていきたいと思います。joshihiko26@yahoo.co.jp