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57.通読するという娯楽

※先週も更新を忘れてました。楽しみにしている方(いるの?)、すみません。個人ブログの毎日更新をお休みしている今、さまざまなルーティンが変わってしまっていて、個人で好きに書いているもののペースが狂ってしまっています。

極論で語る循環器内科

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三省堂書店池袋本店のヨンデル選書フェアでお買い上げの方に渡す特製カードに350文字のオススメ文を寄せた。以下、そのまま引用する。

極論シリーズ。ぼくの中では「読み物教科書」に分類しています。通読向きだということです。大部分の人にとって、教科書というのは通読するものではなく、困ったときに必要な記事を探して読む、という感覚でしょう。でも勉強を重ねていくとある時点で「ああ、通読してぇなぁ」という気分になるはずです(?)。医学生はこの「通読マウント」が大好きで、「俺ァハリソンを全部読んだぜ」「ロビンスを通読したぜ」「俺なんかネッター解剖学アトラスを全部模写したぜ」などとマウントをとりあうのですが、常人には不可能です。でも極論シリーズなら不可能が可能になります。本シリーズでは香坂俊先生という人のタレント性がとんでもないことになっており、どんなジャンルでも必ずこの方が監修に入りますが、最初は香坂先生が自分で書いたこちらがおすすめ。

なんだかんだでぼくは今ほとんどの本を通読「しかしない」人間になってしまったけれど、ヨンデル選書の1st season(2018年11月~2019年5月)の時点では、まだまだ「教科書の一部だけ読む派」だった。だからこそ「極論」シリーズに対する感想が、「うおー通読しやすいぜ!」だったのだろう。

拾い読みも読書。積ん読も読書。

そういうことをわかってはいるけれど。

でもぼくは、「本をまるごと味わいたくなる」ことがたまにある。「通読してほうっと息をつく」みたいなシーンにぐっとあこがれることがある。それをきっと医書でやれるよろこび。通読できる本ってのは貴重だよと思う。

(2020.5.14 57冊目)

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