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ドラム選びのコツ!スネアドラム編

皆さんこんにちは。ご覧いただきありがとうございます!
ドラムテック・自動車ライターの齊藤優太です。

さて、前回はドラムスティック選びについて特集しました。
今回は、ドラムスティックの次に購入する確率が高い「スネアドラムの選び方のコツ」について特集します。

スネアドラムは、ドラムセットの中でも重要なドラム。
いわゆる、小太鼓といわれる太鼓がスネアドラムです。

スネアドラムを買おうと思っても、「どれを選んでいいのかわからない」ということがあるかと思います。

それもそのはず、各ドラムメーカーのスネアドラムラインナップ数は非常に多く、サイズ違いまで数に入れると、膨大な種類のスネアドラムが世に出回っているからです。

スネアドラムは、各メーカーが最も力を入れているドラムであり、アーティストモデルの場合、こだわりやサウンドキャラクターが反映されるドラム、いわばアーティストそのものがスネアドラムなのです。

では、スネアドラムの選び方のコツを様々な角度から見ていきましょう。

スネアドラムの口径

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一般的なスネアドラムのサイズは、打面=口径14インチのスネアドラムがほとんどです。
一部ピッコロスネアなどは、口径14インチ以下、また口径15インチのスネアドラムもあります。

ローレンジからハイトーンまで幅広く対応できるサイズが口径14インチて最もポピュラーなサイズです。
ちなみに、1インチ=2.54cmなので、14インチ=35.56cmということになります。

よっぽどの理由がない限りは、口径14インチのスネアドラムを選んで間違いないといえるでしょう。
理由としては、最も流通している数が多く、ドラムヘッドの種類が豊富であるため、様々なサウンドを作り上げることができるからです。

用途や求めているサウンドによっては、口径13インチも候補に入れておくと良いでしょう。
口径12インチ以下になと、ハイトーン・ハイピッチかつタイトなサウンドになるため、ピッコロスネア要素が強くなります。

スネアドラムの深さ

サウンドを決定付けるサイズがスネアドラムの深さです。
一般的な深さは、5インチ~6.5インチがポピュラーなサイズです。

スネアドラムの深さは、浅い=インチ数が小さいほどレスポンスが良く、歯切れの良いタイトなサウンドになります。パンッとオープンでブライト、短いサスティーンになります。

一方、深さが深い=インチ数が大きいほど、深みのあるストレートなサウンドになります。チューニング次第で、遠くまで届く粒立ちの良いサウンドからダークでデッドなサウンドまで作ることができます。また、サスティーンが長くなるといった特徴があります。

初めてスネアドラムを購入するときは、スネアドラムの深さに注目して選択すると良いでしょう。
求めているサウンドによって、深さとマテリアルが変わるため「こんな音がいい」といったサウンドイメージが明確になってから購入するようにしましょう。

マテリアル

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スネアドラムのマテリアル(材)は、多くの種類があります。
マテリアルを大きく分類するとウッド(木材)とメタル(金属材)の2つに分けることができます。
それぞれのマテリアルにどのような特徴があるのか、代表的なマテリアルを短く分かりやすく解説していきます。

【ウッド(木材)シェル】

〈メイプル〉

楽器木材の王道がメイプルです。ドラムのみならず、ドラムスティック、ギター、ベース、ピアノなど様々な楽器に使われる木材。
サウンドは、温もりがありブライトでスウィートな整ったクセのないサウンドが特徴です。
また、美しい木目もメイプルの持ち味です。

〈バーチ〉

ウッドシェル定番のバーチ。木材の中では少し固めな木材ですが、ドラムシェルによく使われる木材です。
サウンドは、密度がありソリッドで低音域まで音の輪郭がしっかりしています。

〈マホガニー〉

高級家具にも使われるマホガニー。木目が綺麗で赤茶色の木材。
サウンドは、低音域を得意としていて、ウォームでほどよくソリッド、ウッドらしい温かみが特徴です。

〈オーク〉

家具・船舶・ウイスキー樽に使われるオーク。密度が高く、非常に硬く重厚感がある木材。
サウンドは、音の輪郭がハッキリしていて、独特なアタック音とサスティーン、パワフルで説得力のある音圧が特徴。

〈セルコバ〉

ウッドシェルでは珍しいゼルコバ。日本名では欅(けやき)です。
サウンドは、センシティブでブライト、整ったサスティーンが特徴。

〈ブビンガ〉

木目が美しく、赤い色をした硬くて重たい木材。
サウンドは、輪郭がハッキリとしていてパワフル、ダークなサウンドですが、どんな音楽にもマッチする多様性があるサウンドが特徴。

〈ポプラ〉

古くからドラムに使われてきたシェルマテリアルがポプラです。軽く加工しやすい木材。
サウンドは、軽快でブライト、音圧や音の密度は低めですが、どんな音楽にも馴染みやすい特徴があります。

【メタル(金属材)シェル】

〈スチール〉

スチールは、金属材の定番です。日常生活にも様々な場面でスチール材が使われています。
サウンドは、スチール特有の高音域サスティーン、ブライトかつパワフルでストレート。

〈ブラス〉

ブラスは真鍮や黄銅ともいわれ、銅と亜鉛の合金です。色は薄い金色。
サウンドは、ふくよかで温かみと適度に芯がある音が特徴。ブラス独特のノイジーなサウンドは、ラウドな音楽に最適。

〈コパー〉

コパーは古くから日常生活のいたるところで使われ馴染みがある金属材の銅です。
サウンドは、温かくスムーズなサスティーン、メロディアスなサウンドが特徴。

〈ブロンズ〉

ブロンズはシンバルにも使われているマテリアル、身近なところでは十円玉にも使われている素材です。
マテリアルそのものの響きが良いため、まとまりのあるサウンドを得られます。チューニング次第で様々なサウンドを作り上げられるサウンドレンジの広さが特徴。

〈アルミ〉

軽く加工しやすい金属であるアルミニウム。
柔らかい素材であるため、優しい柔らかなサウンドが特徴。ウッドとメタルの中間のような絶妙なバランスが持ち味。

【その他のマテリアル】

〈カーボンファイバー〉

カーボンファイバーは軽量でありながら高い強度を持つマテリアル。航空機などにも使われる素材です。
サウンドは、ソリッドでパワフルですが、繊細なプレイにも対応できます。

〈アクリル〉

日常生活にもありふれているアクリル。ルックス重視ならアクリルは最適です。
サウンドは、角が丸くピンポン球のようなコロンとしたサウンド。リムショットをすると強烈なスマッシュが打てます。

〈グラスファイバー〉

グラスファイバーはガラス繊維を織り混ぜたマテリアル。高い強度を誇りますが、カーボンファイバーほど軽くはありません。
ファイバーならではの柔軟性とガラスの重みがミックスされ、鋭さと温かみを併せ持つサウンドです。

スネアドラムひとつとっても、これほどにまで様々要素が絡み合って、サウンドを作り出していることがわかってもらえたかと思います。

次回は、シェルの厚さ・ドラムフープ・ドラムヘッドなどを特集する続編をお届けします。

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