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Dr.Reve監修医”医学×美容”コラム Vol.7 【今だからこそ大切な「免疫系」とは②】

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【免疫力と美容力はつながっている】

先に述べたように、肌荒れなどに直結する免疫系。
免疫力の低下が、肌の不健康に繋がっていくのです。

健康だと思っていても、知らぬ間に免疫力が低下していることがあります。
その要因となるのは加齢や生活習慣など。
加齢は避けられませんが、生活習慣は改善できます。
どのような人の免疫力が落ちやすいのでしょうか。

・激しい運動をする人
・睡眠不足気味な人
・高齢者・乳幼児妊婦
・生活時間が不規則なシフトワーカー
・ストレスがかかる受験生・ビジネスマン
・栄養が偏りがちな人

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何も特別な人ではありませんよね、いずれかに当てはまる人も多いのではないでしょうか。

加えて、血流についてお話ししましょう。
私自身、形成外科医の観点からも、かねてより血流の大切さを実感しています。
形成外科というのは、皮膚移植や皮弁手術などを扱うため、どの診療科よりも血流に “うるさい” 科なんです。
以前お話したホルモン系を含め、免疫系(免疫を担う細胞その他のシグナル物質)は、ほとんどが血流にのって離れた標的器官に作用します。
そのため、血流というのは、最重要といっても過言ではないくらい大切なものなのです。
血流アップのために、冷やさないようにする、適切なマッサージする、というのは、とても理にかなっていて、美容の基本とでもいえるでしょう。

【現代における免疫力アップの重要性】

現代社会においては、昼夜を問わない不規則なシフト業務、様々なストレス環境、充分な休息や運動機会が取れない、偏りがちな食生活、など、免疫力を低下させる要因を挙げればいとまがありません。
そのため、いかにご自身で意識的に気をつけて行くかが重要であるか、おわかりいただけるのではないでしょうか。

【女性特有の免疫力の低下】

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生理周期やホルモンバランスの乱れが、女性の体調やメンタル面に少なからず影響するのはよく知られていること。免疫力も例外ではありません。 
女性ホルモン・プロゲステロンの分泌が活発な生理前は免疫力が下がり、生理後、エストロゲンの分泌量が増えると免疫力 も上がります。
生理による慢性的な鉄分不足が、免疫力の低下をまねく場合もあります。
妊娠中も免疫力が下がります。
これは、妊娠中はホルモンのバランスが崩れる、つわりなどで食事が摂れず、栄養状態が悪くなる、睡眠不足になりやすい、ストレスを感じやすいなど、免疫力が落ちるライフスタイルに陥りがちだからです。
また、母体にとって異物である胎児を排除しないように、マクロファージやNK細胞などの細胞性免疫が相対的に低下します。
このように、女性のライフステージで、いかに免疫系が変動的・不安定か察しがつきますね。


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