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最近観た映画

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「岬の兄妹」

足が不自由な兄と自閉症の妹が生活のために犯罪に手を染めていく話。
兄が仕事を干され、家賃光熱費を支払うことも食事もままならず(ゴミを漁ったりしているシーンもある)、どうしようもなくなった兄は妹に売春をさせる。
彼らがやっていることは勿論悪いことだし、絶対にダメなことなんだけど、じゃあ誰が、何が、彼らを救えたのか?という。
微かな光に向かって兄妹が進んでいくその先にあるものはおそらく破滅だ。でも、その姿は焼け付くように美しかった。
心身ともに元気があるときに観た方がいい。常に身体のどこかが痛くなるような映画だった。

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「ある少年の告白」

ゲイであることを両親にカミングアウトしたら、同性愛を”治す”矯正セラピーに参加させられてしまうという話。
実話をもとにしてつくられた映画とのことだが、わたしはそのことを映画を観終えてから知った。やっていることはただの人権侵害だし、こんなことは絶対にあってはいけない。しかも数十年前の話ではなく、ここ数年以内の話だなんて。愕然とした。
自分で自分を否定することも、自分を大切に育ててくれた親に否定されることも、非常に辛いことだ。自分は自分でしかいられないのに。「普通」であることを強いられる。
だけど、「普通」なんていう概念はもともと存在しないんじゃないかと思う。個々人が各々の物差しや型に当てはめて判断しているだけで、それは物凄く曖昧なものだから。

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「愛がなんだ」

恋人とは呼べないし成就もしなさそうだが、ずるずるとひとりの男に片思いをし続けてしまうアラサー女性の話。

これは本当に劇場まで観に行って良かった。

愛ってなんなんだよ。まあ、でもわからないんだよね。失うか死ぬかでもしないと気づけないんだろうなあ。少なくとも、理屈とか理性とかそれらを飛び越えたところにありそうではある。




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