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10. 科学的根拠から小児の風邪/細気管支炎とロイコトリエン拮抗薬

ロイコトリエン拮抗薬はモンテルカスト(キプレス®︎、シングレア®︎)やプランルカスト(オノン®︎)が該当します。基本的にこれらの薬は小児の気管支喘息の長期管理薬(発作を予防する薬)として使用されています。

しかし、近年はこちらの薬を「咳止め」と勘違いされている保護者もかなりいますし、保護者に「なぜ処方されているのか?」と尋ねれも、気管支喘息の診断がはっきりしているわけでもなく、処方されている理由が答えられなかいこともあります。また、乳幼児にウイルス感染症に伴う喘鳴や急性細気管支炎、また小児の長引く咳で漫然と処方されていることもあります。

今回は、これらのロイコトリエン拮抗薬が小児の風邪などに有効か検証した研究結果を説明していこうと思います。

10-1. モンテルカストは小児の急性細気管支炎に有効か?

乳幼児は風邪をひいた際に急性細気管支炎を発症してしまうことがあります。急性細気管支炎の原因ウイルスとして、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、ライノウイルスなど様々です。

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